超低汚染リファインSi(3分艶)の塗り替え後最新情報

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2015年7月から発売を開始した「超低汚染リファインシリーズ」は、2025年7月で発売から10周年を迎える記念すべき製品です。

多くの方から「実環境での塗膜状況」についてまとめて欲しいとのご要望をいただいております。そこで本記事では、リファインシリーズの特徴でもある低汚染機能を中心に「超低汚染リファイン1000Si-IR(3分艶)」の実環境での最新の塗膜状況についてご紹介いたします。

超低汚染リファイン1000Si-IRとは

◯用途:水性形二液外壁用低汚染遮熱シリコン系上塗材
〇特徴:高耐候性、遮熱性、超低汚染性、遮熱保持性、防カビ・防藻性
〇期待対応年数:15~18年
〇艶感:艶有・3分艶
〇色:アステック標準色69色+日塗工色

経過項目と各劣化症状について

汚染

汚染とは、汚れ(土埃、排気ガスのススなど)が塗装後、経年で塗膜に付着または、塗膜内部に入り込んでいることを指します。

建物の中でも、以下のような箇所で、発生する可能性があります。特に、建物周辺に畑やグラウンドなど強風で土埃が舞う環境に立地している場合など、汚染が発生しやすいです。

地面に対して平行な部分には、汚染物質は堆積しやすく、降雨等の影響により汚染物質が流れることで、上記のような雨筋汚染が発生する場合があります。

さらに、以下の様に下地に凹凸がある場合、凹部に入り込んだ汚染物質は除去されにくいため、汚染が発生する可能性があります。

その他劣化症状

チョーキング

チョーキングとは、塗膜やプラスチック製品などが紫外線・熱・雨(水)などの劣化因子の影響を受け、表面の樹脂が徐々に分解され、樹脂と含まれていた顔料が表面で粉状になり、指で擦ると同じ色の粉が付いてくる現象のこと。

チョーキングが発生している外壁
水性塗料におけるチョーキング発生のメカニズム

艶引け

艶引けとは、塗膜が屋外暴露されている状態において、紫外線・熱・雨(水)などの劣化因子によって塗膜表面の樹脂が分解し、緻密性が失われて艶が低下する現象のこと。

※赤線部分が艶引け発生箇所
艶引けのイメージ

また、艶引け発生箇所は、塗膜表面の樹脂が分解され、荒れるため白くボケた仕上がりとなる。※このように白くボケた仕上がりになることを色褪せとも言う。

退色

紫外線等の劣化因子の影響を受けやすい塗料内の一部の顔料が早期に劣化し、成膜時の色から変色する現象のこと。

例)赤茶系の塗膜の場合

塗膜内でも紫外線等の影響を受けやすい、「赤」の顔料が早期に劣化し、焦げ茶色になる。

退色のイメージ

観察結果まとめ

事例➀

〈概要〉

施工エリア施工時期調査時期下地
大阪府2016年12月2025年4月
(8年4ヶ月経過)
窯業系サイディング

〈調査結果〉 窓サッシの下部でも汚染は確認できません。

事例②

〈概要〉

施工エリア施工時期調査時期下地
大阪府2017年9月2025年4月 (7年7ヵ月経過)窯業系サイディング

〈調査結果〉

窓サッシの下部でも汚染は確認できません。

※チョーキング・艶引け・退色は確認できません。

事例③

〈概要〉

施工エリア施工時期調査時期下地
大阪府2017年6月2025年4月 (7年10ヵ月経過)モルタル

〈調査結果〉

下地の凹凸が激しいですが、目視および手で触れて確認したところ、汚染は確認できません。

※チョーキング・艶引け・退色は確認できません。

事例④ 

〈概要〉

施工エリア施工時期調査時期下地
大阪府2017年6月2024年12月 (7年6ヵ月経過)窯業系サイディング

〈調査結果〉

共用廊下の内壁で、雨の影響を受けにくい箇所に汚染が確認できました。

共用廊下の正面には幼稚園や保育園があり、グランドの砂や土が舞いやすい環境のため、汚染が発生しやすかった可能性が考えられます。

ただし、汚染は水拭きで除去することができることから、塗膜自体には異常がなく、リファインの低汚染性が発揮するだけの水量が足りなかった可能性が考えられます。

※チョーキング・艶引け・退色は確認できません。

まとめ

今回は施工後7年以上経過した「超低汚染リファイン1000Si-IR(3分艶)」の実環境での塗膜状況をご紹介しました。

事例➀・➁・③では、汚染の発生しやすい箇所であっても、汚染は確認できませんでした。一方、事例➃では汚染が確認できましたが、建物の構造や周辺環境の影響により、リファインの低汚染性が十分に発揮されなかった可能性が考えられます。

なお、すべての事例においてチョーキング・艶引け・退色は確認されず、良好な塗膜状態であったと言えます。 

今後も、本記事で紹介した事例の経過観察を実施すると共に、別物件での経年経過後の塗膜状況も定期的にご報告いたします。 また、他製品での経過観察記事もAPONLINEにて構えておりますのでご興味ある方はご確認ください。

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