自然な木肌を活かす木材用保護塗料「ウッドシールドPRO-JY」とは

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木材に塗装する際、どのような塗料を選択されていますか?

木材は金属やコンクリートといった建材に比べて耐久性が劣るため、屋外で使用する際や長期的な美観を維持するためには、適切な「木材保護塗料」の選定が欠かせません。

木材保護塗料には「水性」「溶剤」のほか、「浸透タイプ」「半造膜タイプ」「造膜タイプ」など、用途や仕上がりに応じたさまざまな種類があります。今回は、木目の風合いを残しながら木部下地を保護することができる溶剤系の木部保護塗料「ウッドシールドPRO—JY」についてご紹介いたします。

ウッドシールドPRO-JYとは

ウッドシールドPRO-JYは、屋外の木部に使用可能な、弱溶剤形一液木部用浸透上塗材です。

工程上塗
塗料系統溶剤
荷姿16ℓ、4ℓ
希釈
塗布量0.15~0.18ℓ/m2 (0.12~0.16kg/m2)
塗回数2回
工程間工程内:8時間以上 最終養生:24時間以上
塗装法ローラー、刷毛

・浸透タイプイメージ図

木部に有効成分が浸透して効果を発揮します。塗膜を形成しないため、割れや剥がれがおきにくいです。

樹脂イメージ図

・浸透タイプ仕上りイメージ写真

浸透タイプは半造膜タイプと比較して、木目の風合いを活かした自然な仕上がりを実現することができます。

機能紹介①高耐候性

紫外線に対して高い耐性を発生する無機顔料を採用しているため、劣化に強い塗膜が、長期間木材を保護することが実現できます。

促進耐候性試験より、他社木材保護塗料に比べ、目立った色褪せや劣化などもなく、良好な結果が確認されました。

促進耐候性試験結果

機能紹介②防虫・防蟻性

ウッドシールドPROシリーズを塗装した木材と無塗装の木材に、イエシロアリ(職蟻 50匹+兵蟻 5匹)を入れ、木材の食害程度の調査を行いました。無塗装の木材は食害が確認されたのに対して、ウッドシールドPROシリーズを塗装した木材はイエシロアリによる影響がなく、高い防蟻効果が実証されました。

防蟻性試験結果比較写真 (左:ウッドシールドPRO塗装、右:無塗装)

機能紹介③防腐性

ウッドシールドPROシリーズを塗装した木材と無塗装の木材に、菌(オオウズラタケ、カワラタケ)を使用し、菌の繁殖程度を調査しました。無塗装の木材は菌が発生したのに対して、 ウッドシールドPROシリーズを塗装した木材は菌の繁殖がなかったことから、高い防腐効果が実証されました。

※防腐性試験結果比較写真

製品データ

期待耐用年数※1:初回:2~3年、2回目以降:5年 

※1:期待耐用年数については、あくまで試験環境下における実測値であり、耐候性を保証するものではありません。実際の自然ばく露環境下では、耐候性は異なる場合があります。

色数:18色

ウッドシールドPRO-JY色一覧

○規格
日本建築学会材料規格 JASS18M-307(木部保護塗料に関する規格)に適合

容器の中での状態かき混ぜたとき、堅い塊がなくて一様になるものとする
塗装作業性塗装作業に支障があってはならない
乾燥時間 (h)16以内
塗膜の外観塗膜の外観が正常であるものとする。
促進耐候性480時間の照射で、ふくれ、割れ、はがれがなく、色の変化の程度が見本品に比べて 大きくないものとする
かび抵抗性試験体の接種した部分に菌糸の発育が認められないこと
日本建築学会材料規格「JASS 18 M-307 木材保護塗料」より

使用可能な木材と下地の種類

・木材別の注意事項は、以下ご参照ください。

木材の種類付着可否
スギ・ひのき・モミ・ナラ・ケヤキ
イペ*1・ジャラ*1・ウリン*1・レッドシダー*1・セランガンバツー*1・レッドウッド*1・マツ*2注意

※1:南洋材系堅木などの硬質材は高密度で、樹脂成分が密着しにくいため、早期に剥離する可能性があります。

※2:ヤニ部分を除く。

・塗装する下地の種類の注意事項は、以下ご参照ください。

下地の種類付着可否
羽目板・破風・下見板・軒天・塀・バーゴラ
窓枠・門・扉・公園遊具・木橋・デッキ・ログハウス・ベンチ:*1注意

※1:平面部位への塗装は摩擦による色落ちが発生し、色落ちによって衣服を汚す可能性がある。

注意事項

・雨・強風・結露等の悪天候及びこれらが予想される場合には施工は避けてください。

・5℃以下、湿度85%以上での施工は避けてください。

・顔料が缶の底に沈殿する可能性がありますので、使用する前に塗料を十分に撹拌してください。使用中もよくかき混ぜてください。

・上記塗布量及び塗回数は下地の材質・状態等で増える場合があります。

・木材の乾燥が不十分な場合、塗膜の性能を十分に発揮することができないため、木材の含水率を20%以下に調整してから塗装してください。

・木材の種類、劣化状況によって塗装後の色感が異なるため、必ず事前にテスト塗りを行なってから使用してください。

・木の種類によっては、乾燥が極端に遅れる、タック感(べたつき)が残る場合もありますので、木の種類による影響にも注意が必要です。ヤニが多い木材に塗装する場合は、シンナー拭きや研磨を行い表面のヤニを取り除いてから施工してください。

・耐候性が低下するおそれがあるため、屋外でカラレス単体では使用しないでください。

・色濃度の調整はカラレスで調整してください。水等で調整されますと十分な塗膜性能が発揮できなくなるおそれがあります。また、カラレスの添加量が増えるにつれて耐候性が低下しますのでご注意ください。

・ローラー施工の場合は、泡立ち防止のため短毛の無泡ローラーをご使用ください。

・ベンチ、ベランダ、バルコニーなどの手を触れたりする平面部位では摩擦によって色落ちが早いおそれがあります。定期的に塗り重ねを行ってください。また、色落ちにより衣服を汚すおそれのある部位への塗装は、乾燥後ウエスなどで乾拭きしてください。

・南洋材系堅木などの硬質材は高密度であり、塗料が浸透しにくく、経年で塗膜の剥離が発生する可能性があるので、塗装は避けてください。(南洋材系:ウリン、チーク、イペ・ジャラなど)     

・溶剤系塗料では火災・中毒等のおそれがあるため、保管・取扱いには十分に注意してください。

・塗料が染み込んだウエス等は自然発火のおそれがあります。そのため、都度焼却するか、廃棄するまでは水に浸けておいてください。

・浸透タイプは下地の木の影響や色によって仕上りの色が異なります。

例:ウッドシールドPRO-JY 塗装イメージ写真

まとめ

今回は、ウッドシールドPROシリーズの一つ「ウッドシールドPRO-JY」をご紹介しました。これまで当社にて取り扱っている木材保護塗料よりも、耐候性とローラーによる仕上りが向上した製品となっております。

また、浸透タイプであるため木材の表面に膜を作らないので既存の木部の下地を100%活かすことができます。

ぜひ、新築・無塗装の木部の塗装時にご検討ください。

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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

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株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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