1年で売上5倍!下請工事を継続しながら、元請化を成功させた手法とは


今回は、福岡県大牟田市を拠点に塗装事業を展開されている合同会社榮塗の堤様に「地方の特性を活かし売上を1年で6倍にした方法」について詳しく話をお聞きしました。
「元請案件の単価を上げたい」、「下請け・元請け案件の対応の違いを知りたい」という方はぜひご覧ください。
【会社紹介】合同会社榮塗 堤様

■会社名・氏名:合同会社榮塗 代表 堤 大海様
■会社概要:福岡県大牟田市を中心に塗装事業を展開する会社様で、住宅だけでなく、商業施設やアパート・マンションの塗装も手がけており、地域に密着したサービスを提供しています。
■公式HP:https://tsutsumitosou.com/
会社の現状
合同会社榮塗の現在の事業状況について詳しくご紹介します。現在、下請け案件と元請け案件の比率はおおよそ50:50になっています。元請け案件は、地元の不動産会社1社と東京の不動産会社1社から依頼されており、主にアパートやマンション、空き家のリフォームを手がけています。特に地元不動産会社との関係は非常に強固で、案件数が安定しており、下請け案件については4ヶ月後まで埋まっている状況です。
一方で、元請け案件の数は月に2件程度で、主に紹介を通じて発生しています。紹介という事もあり成約率は70%と非常に高いです。単価に関しても、周りの値下げの波に乗らず高単価での成約を維持しており、今年の売上は昨年比でなんと6倍に達する見込みです。
元請け化成功の3つの要因
合同会社榮塗が元請けで成功を収めた理由は大きく3つあります。
①地元での信頼

まず、私自身が大牟田市で生まれ育ったという点が大きいです。大牟田市では、何か困ったことがあるときには「知り合いに聞く」または「知り合いの会社を利用する」という文化が根強く残っております。そのため、地元の人間が営んでいる会社という事にまず信頼をいただくことができております。
またそのような文化があるからこそ地元での口コミが広がりやすく、満足していただける仕事をすればするほどその声は広がっていき、業者としての信頼も高まります。
当初はショールームを設置する計画もありましたが、大牟田市の地域性や喜ばれる価格で提案したい想いもあり口コミや紹介を重視することにしました。この方針が功を奏し、1件1件丁寧に施工をすることで地元からの信頼を得ると共に質の高いサービスを提供し続けることができています。
②適正価格の説明

次に、価格の透明性です。弊社では、他社と競合する中で、施工上の注意点や塗料の性能、見積もりの詳細を丁寧に説明しています。その際、施主様に寄り添った提案を行うことを特に重要視しています。
例えば弊社ではフッ素塗料を提案することが多いです。フッ素塗料はシリコン塗料と比べると価格は高いですが、施主様にご提案する際には【耐候性や性能が高くシリコン塗料と比較した時にコストパフォーマンスが良い】と施主様に説明することで金額以上の価値をお伝えするようにしています。
③対応の区別

三つ目の理由は元請け案件と下請け案件での対応の違いです。下請けの仕事では、迅速な対応や工期の厳守が求められます。元請け会社の担当者や社長には、「価格・速さ・確実性」を重視した対応を行っています。これにより、定期的に案件を受注することができています。
一方、元請け案件では「丁寧・誠実・安心」を何よりも大切にしています。自社で提案からアフターフォローまで行う為、お施主様がご納得頂けるように施工面や塗料の性能などを何度もご説明することにより、お客様との信頼関係を築くことができます。施主が家を留守にする際には、工事の前後にしっかりと連絡を取り合い、次の作業内容や使用する塗料についても細かく説明しています。
現在のところ、この方法が上手く機能しており、月に3〜4棟の工事を行っています。
今後の展望
今後も下請けと元請けの両立を続ける方針です。昨年の売上は1,000万円でしたが、今年度の売上見込みは6,000万円となっています。来年の目標は売上1億円の達成です。元請け案件にさらに力を入れつつ、積極的に職人の募集を行い、仲間を増やしながら大牟田市で一番の塗装会社を目指していきます。
まとめ
今回の記事では売り上げを1年で1,000万から6,000万にされた合同会社榮塗様の事例をご紹介いたしました。「元請けも下請けも利益を出したい」「案件不足を解決したい」とお考えの方にとって、非常に参考になる内容かと思います。
榮塗様の成功の背景には、地域に特化した信頼関係、透明性のある価格説明、そして元請け、下請けの案件に合わせた的確な対応があります。これらの要因が組み合わさって、同社は地域で信頼のある塗装会社として成長を続けています。
ぜひ、合同会社榮塗様の取り組みを参考にして、自社のビジネスにも活かしてみてください。
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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント
野口 英樹
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株式会社アステックペイント
野口 英樹
株式会社アステックペイント営業本部 本部長
アステックペイント入社後、福岡営業所、東京営業所の所長、顧客事業部部長を歴任。現在は、アステックペイント4つの営業部で構成される営業本部の統括マネジャーとして、塗装会社の抱える課題を解決するための提案・成長支援を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。