ナフサショック後に起こる確実な未来と具体的ソリューション


目次
建築塗料市場の今――混乱の中に見え始めた「前向きな兆し」
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2026年2月末のホルムズ海峡封鎖を契機に、建築塗料市場はかつてない混乱期に突入しました。塗料用シンナーや弱溶剤形塗料を中心に供給が不安定化し、現在は水性塗料にまでその影響がおよび始めています。4月以降は大手塗料メーカー各社において、相次いで受注停止が発表されました。
弊社においても、一部の出荷停止や多くの配送の遅れが生じたことを改めてお詫び申し上げます。
しかし、そのような状況の中で、前向きな材料が着実に積み上がってきています。
政府の発表や一部化学メーカーへのヒアリングを総合すると、状況は「最悪期を脱した」と読める兆しが出てきています。高市首相は4月30日、中東以外からのナフサ調達が5月に緊迫化前の3倍に拡大する見通しを表明しました。備蓄原油の活用も組み合わせ、「突然ゼロになる」最悪のシナリオへのリスクは大きく後退しています。一部の化学メーカーからも「非中東からの原材料調達への切り替えが現実的に機能し始めている」など前向きな声が聞こえてきています。
好転の兆しは見え始めているものの、現場レベルでいつ実感できるようになるかは、まだ明確には読めない状況です。ただ、今の苦しい局面は、時間の経過とともに緩和されていく可能性が高まってきています。
建築塗料市場の今後――混乱鎮静後に見えてくる「不都合な真実」

市場の混乱と並行して、大手塗料メーカー各社は相次いで価格改定を発表しました。ある塗料メーカーでは塗料用シンナー70%以上、水性塗料は15〜25%、弱溶剤形塗料は20〜30%など値上げを公表しています。弊社においても価格改定を実施いたしました。
ここで重要なのは、中東情勢が沈静化し供給が安定化したとしても、この値上げは恒久的に高止まりしていくことになるということです。その理由は明確です。ウクライナ紛争から始まり、世界的なインフレ傾向にあった中において、最も安価で安定性の高い供給ルートが構築されていた中東から、原油の供給ルートを多角化することは、すなわちコストアップを意味します。この流れが今後元に戻ることはしばらくないと考えることが賢明です。「塗料代は高止まりする」ことを前提とした経営へのシフトが、今まさに求められています。
工事単価を上げられない会社は、確実に淘汰される

塗料代の上昇は塗装会社にとって、原価の直接的な上昇を意味します。しかも、その塗料代は今後さらに高止まりしていくことが前提となります。材料費が上がっても工事金額を上げられなければ、利益は削られ、いずれ必ず淘汰される道を歩みます。
こうしたインフレ局面で確実に起こることは、販売価格を上げた時に、客離れする会社と離れない会社に明確に分かれることです。そのため、販売価格をあげても顧客が離れない、すなわち高単価の塗装工事を売れる会社に転換していく必要があります。
高単価受注を実現するための答えは一つしかありません。競合他社との比較の中で、全ての要素で、競合他社を上回っていることです。提案資料、工事品質、保証内容、会社の信頼性、営業マンの営業品質など全ての要素で上回ることで、高単価で販売でき、かつ高成約率を維持することができます。
もちろん簡単ではありませんが、競合他社を分析し、全ての要素で勝ち続けることでしか、これからの時代で生き残っていくことはできない――そう強く認識しておく必要があります。
自社職人化が勝ち組の条件になる

さらに、もう一つ見落としてはならない課題があります。それは、全ての要素で競合他社に勝つことと同時に、インフレ時代のコスト上昇を最小限に抑え、価格競争力を有することの重要性です。
職人不足は以前より大きな業界的な課題となっていました。そしてこの職人不足がインフレ時代において、塗装会社の経営を直撃する深刻な経営課題として表面化してきます。
現在、ドライバーや工場勤務などのエッセンシャルワーカーと呼ばれる方々の賃金は確実に上昇しています。職人においては、そもそも不足している状況の中で、さらに上昇余地が大きいと言えるでしょう。重要なことは、職人を外注している限り、職人の賃金上昇分に加え、外注先の会社経費、ガソリン代、さまざまなリスクなども含めて、外注費全体が大きく上昇していくのがインフレ時代の特徴だということです。
そもそも外注単価には、職人本人の賃金だけでなく、下請け会社の固定費、利益、工期遅延や手戻りに対する見込み上乗せ分、そして職人不足下での需給プレミアムまで、すべてが織り込まれています。
インフレ時代には、これらの構成要素のすべてが同時に膨張していきます。職人賃金が上がるのはもちろん、車両費や燃料費、社会保険料の上昇分は下請け会社の固定費として転嫁され、利益も名目額の維持・拡大が図られます。さらに人手不足が深刻化するほど、工期遅延リスクへの上乗せ分は厚く積まれ、需給プレミアムも交渉力が下請け側に傾く分だけ大きく乗っていきます。
結果として、外注単価の上昇幅は「職人賃金の上昇分+アルファ」となり、そのアルファ部分は今後さらに広がっていくことが避けられません。しかも、このアルファ部分は自社ではコントロールができない領域であり、外注中心の体制であり続ける限り、最も重要となる価格競争力において、競合他社に対して、ますます不利な戦いを強いられることになります。
これは、インフレ時代に物流業界で運送の外部委託を減らし、自社便の体制を構築する企業が増えているのと、まったく同じ理由です。
こうした構造を踏まえると、外注体制中心から自社職人中心へと舵を切れる会社こそが、インフレ時代の勝ち組の条件を満たしていくと言えます。原価を自社でコントロールし、価格競争力を維持していくための、最も確実な道筋です。
ここで生まれるのが、職人不足で賃金が高騰している中、どうやって優秀な職人を採用できるのか、という疑問です。答えはとてもシンプルです。それは、待遇を地域一番店にすることで、自然と優秀な職人が集まってくるということです。
そのためには、高単価と高成約率を実現することで、職人にも良い待遇を提供することができるようになります。すなわち、高単価受注と高成約率があるからこそ職人に良い待遇を提供でき、良い待遇があるからこそ優秀な職人が集まり、優秀な職人がいるからこそ高品質な工事で高単価受注を維持できる――この好循環が作れるからこそ、結果として、全ての要素で競合他社に勝てる体制が出来上がっていきます。すべてはここにつながっているのです。これこそがインフレ時代の勝ち組の塗装会社の姿だとイメージすることができます。
アステックペイントからの具体的ソリューション

当社は、業界、加盟店、登録店の皆様の課題を解決したいと常日頃から努力をしてきていると自負しています。そして、今回お伝えしてきた課題についても、主にプロタイムズを通じて、すべてを解決できる仕組みを構築してきています。
現在、プロタイムズは全国267店舗・営業スタッフ約800名の体制で、平均客単価160万円・成約率50%以上という実績を維持し続けています。これは業界において現時点で全国最高水準の客単価であり、また多くのプロタイムズ加盟店において目安となる60%以上の高成約率も実現できています。その背景には、競合他社との比較においても、多くの加盟店が全ての要素で上回る体制を構築できているからだと考えています。
さらに、これらの実績を未来に向けて進化させていくために、以下の取組みを進めています。
- ●外装リフォーム専門店への転換
塗装工事に屋根カバー・給湯器・玄関ドア等を組み合わせた「200万円プラン」を推進しています。住宅塗装市場が縮小していく未来においては、住宅塗装専門店から外装リフォーム専門店へと転換していくことが必須であり、その具体的な仕組みを提供しています。これは、お客様との長期的な関係を築き、LTV(顧客生涯価値)を最大化していくための必須戦略でもあります。 - ●AIによる営業・業務の抜本的転換
AI営業ロープレサービスや商談フィードバックAIをすでに稼働させ、営業人材の育成と営業の仕組み化を進めています。今後は営業領域だけでなく、見積、現場管理、顧客対応、経営判断に至るまで、あらゆる業務をAI中心の体制へと転換させていきます。 - ●自社職人の内製化
採用マーケティングから評価制度・施工研修までを一貫提供。屋根カバー・シーリング・給湯器まで対応できる多能工化により、職人一人あたりの生産性と収入を同時に高める取組みを、すでにスタートさせています。
さまざまな課題が山積みの住宅塗装市場において、アステックペイントからの具体的ソリューションは、その全てをプロタイムズを通じて実現できる体制を整えています。プロタイムズの仕組みは、この苦境の中で「動き出す」ための具体的な手段であると考えています。
苦境の今を、共に乗り越えていくために

今回のナフサショックは、塗料代の恒久的な高止まりとインフレ時代の影響を直撃する、業界の大きな転換点です。これまでも外部環境の変化のたびに、変化を乗り越えて成長する会社と、変化に飲み込まれていく会社に分かれてきました。その差を生むのは、経営者の判断とそのスピードです。
だからこそ、市況が戻ってから動くのでは遅すぎると考えます。住宅塗装市場においては、市況が戻る前の今、競合他社の多くが販促を控えている現状があります。「前向きな兆し」がすでに見え始めている今こそ、競合他社に先んじて販促を強化し、多くの顧客を獲得する絶好のタイミングと言えるでしょう。
ただし、その前提として、高単価受注の仕組みを作り上げておく必要があります。だからこそ、プロタイムズを有効に活用していただきたいと考えています。プロタイムズのサービスは、他社では決して実現できない最小コストで提供しており、何よりも皆様にこの厳しい時代を乗り切っていただきたいという想いから、すべてのサービスを作り上げています。さらに、自社職人体制の構築にも挑戦しており、この体制を築き上げた会社は、間違いなくインフレ時代の勝ち組となるはずです。
アステックペイントは、皆様と共に伴走してまいります。この苦境を共に乗り越え、その先の明るい未来を共に掴みにいきましょう。
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このコラムの寄稿者と運営者
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。








