新拠点「パタヤ」での新規事業について


2025年3月まで居住していたタイの「バンコク」から「パタヤ」に引っ越すことになった。
12年間バンコクに住んでいたので、新しい環境に身を置いてみたいという気持ちもあったかもしれない。現在のアステックタイランドの事業内容は、主に日系製造業の工場向けの内外装のリノベーション工事となる。
よって、顧客のほとんどはバンコクから1〜2時間の工業団地に集中しており、当然我々の営業活動もバンコク郊外が中心となっている。そして当社のメインの事務所は、バンコクから1時間程のチョンブリ県の大手工場団地近くとなっている。
実は、パタヤとは、チョンブリ県の先端にあるリゾート地となるので、当社事務所にパタヤから通うのはむしろ近くて楽になった。
アステックタイランドは、工場向けのリノベーション工事事業を立ち上げ、タイにおいてはトップクラス規模の工事を行う会社に育ってきた。まだまだ規模の拡大は可能であろう。
タイ市場が抱えるリスク

これからもさらなる安定的な成長を求めていきたいが、「工場市場」だけに依存することは、今後リスクがより高くなっていくと感じている。
タイ社会において、日系製造業の影響度は下がり続け、中国製EVがタイに進出してくる等、タイの自動車産業において、未来の先行きは決して楽観視できない。もともと、工場向けの営業は、企業の設備投資の動向に大きく依存するので、安定性は欠けていたという問題点があった。
そのことから、日系製造業のプレゼンスが落ち込んできたこのタイミングで、新しい事業に参入しようと決断するに至った。
新しい事業に参入するにあたって、まずタイの社会的構造を理解する必要がある。
それは、タイ人富裕層もしくは外国人が消費する「アッパー市場」と、タイ人ローカル層が消費する「ローカル市場」の二つの市場に明確に分かれているということ。アッパー市場の物価は日本よりも遥かに高く、世界中の最先端のモノは何でもそろう。
日本ではまだ未熟な富裕層向けビジネスはかなり成熟している程である。一方、ローカル市場の物価は確実に上がってきてはいるが、今でも日本人が安いと思える物価水準となっている。我々外国人がローカル市場向けにビジネスをしても成功させることは極めて難しいであろう。
このような考えに基づいて、現在のビジネスも、日系製造業の工場向けの営業を中心に、欧米企業向けの営業も行なっているが、タイのローカル企業向けにリノベーション工事をすることは極稀となっている。
なぜパタヤで新事業を立ち上げることになったのか?

まず、パタヤとはベトナム戦争時代のアメリカ軍兵士の保養地として開発された場所となる。このような背景の中で、パタヤは今でも完全に外国人向けのエリアとなっており、タイ人の人口比率が非常に低いのが大きな特徴である。
この感覚は日本人には想像も付かない世界だと思うが、レストランの店員や他産業の労働者などもタイ人に見えながら、実は隣国のミャンマー人がほとんどというような完全に外国人の街となっている。そして、以前は風俗などが発展してきた街として少し暗い雰囲気であったが、最近では女性も子供も喜んで住みたくなるようなリゾートエリアに変貌してきている。
おそらくウクライナ紛争の影響だとは思うが、ロシア人家族の移住も多く、さらに欧米、オーストラリアなどからも移住する外国人も多い。
そのため、最近では豪華で巨大なコンドミニアム(マンション)の建設ラッシュが続いており、ますます外国人の人口が増えていく街になっていくであろう。 これだけの外国人、すなわちタイの物価水準で考えると多くの富裕層が住み着く街となるので、政府の巨大投資により街もより綺麗に変貌している。しかし、日本では考えられないような超豪華なコンドミニアムが立ち並ぶ街でありながら、コンドミニアム向けのリノベーション会社がほぼ存在していない。
一部はいるのかもしれないが、少なくとも英語で広告宣伝を行い、英語が話せる営業担当を配置して、外国人向けにリノベーションサービスを展開している企業は皆無である。 そこでアステックタイランドとしては、すでにチョンブリ県にて30名以上の施工管理者と150名以上の職人が日々工場向けのリノベーション工事を行なっている中で、パタヤでもコンドミニアム向けの内装リノベーション事業を展開することとなった。
パタヤで事業を成功させる価値

タイ人の人口が極めて少ないパタヤで、新たな営業担当やプランナーなどを採用することの大変さはあるが、リノベーション組織を作り上げることができれば、他の企業の参入はかなり難しいと考えている。すなわち、ブルーオーシャンマーケットに参入できる機会を得たということになる。
バンコクでは多くの日本人経営者が事業展開をしているが、パタヤで成功している日本人経営者はほぼいない。だからこそパタヤでの事業を成功させ、日本人としては唯一の白人向けのサービスを構築しながら、日本人が海外で働くことの楽しさを発信していきたい。
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【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
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株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

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AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。