スレート屋根の縁切りの必要性と「タスペーサー」のメリットを分かりやすく解説

塗料以外 副資材屋根 2022.04.18 (最終更新日:2024.04.24)
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この記事をご覧の塗装会社の皆様はスレート屋根の「縁切り」という言葉をご存じでしょうか?

ズバリ、縁切りとはスレート屋根の塗装工事の際に小口の塗膜を切って、水の通り道を確保する作業のこと。
この作業は屋根塗装工事の上で必ず行った方が良いともいえるほど重要な作業です。

今回の記事では、スレート屋根塗装工事において、なぜ縁切りが必要となるのか、その理由と縁切りを行う上でぜひご使用いただきたい資材「タスペーサー」についてご紹介していきます。

高品質な塗装工事を実現するために、ぜひお読みください。

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スレート屋根塗装で必要な「縁切り」とは?

「縁切り」とは?

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スレート瓦の屋根をローラー等で塗装すると、瓦の重ね目に塗料が入り込み、そのまま乾燥すると重ね目がふさがった状態となります。

「縁切り」とは、塗料乾燥後にふさがった小口の塗膜を切り、水の通り道を確保する工程のことです。

縁切りはなぜ必要?

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縁切りしないと、屋根の重なり部分に適切な隙間(通気性)がなくなってしまい、屋根の内側に雨水が浸入します。

雨水の浸入が進むと雨漏りに繋がる場合があるため、屋根の塗装後は縁切りを行う必要があります。

▼縁切りが必要な理由についてはこちらの動画で詳しくまとめられていますのでぜひご覧ください。

これまでの縁切り工法

縁切りの際には、革スキやカッターなどの工具を用いる場合もあります。しかし、カッターは刃が入りにくく、また皮スキでの作業は力を入れて屋根材を持ち上げるため、作業効率が悪く屋根材が破損してしまうというデメリットがあります。

従来の縁切り作業のデメリット
・皮スキを使い、力を入れて作業を行うため、屋根材に傷がつき、破損のリスクがある
・塗装工事完了後の屋根に上がって作業をする必要があるため、綺麗に仕上がった屋根に傷や足跡が付いてしまう
・一度縁切りを行っても、屋根材の重なり部分の塗料が乾かず、再度密着してしまう

適切な水の通り道を確保する「タスペーサー工法」

タスペーサーとは?

本章では通気性を確保するための有効な手段として「タスペーサー」をご紹介します。

「タスペーサー」とは縁切りのために使用する部材のこと。屋根の重なり部分に入れるだけで、屋根材を傷つけることなく、手軽に縁切りを行うことができるという特徴を持っています。

従来の縁切り方法と比較すると、タスペーサー工法では綺麗に仕上がる、傷がつきにくいなどのメリットがあるため、タスペーサー工法を用いることをおすすめします。

タスペーサー工法のメリット
・屋根の通気性を確保し、屋根の下地を傷ませる原因を取り除く
・従来工法と異なり、塗装後に屋根に登る必要がなくなるため、屋根材に傷がつきにくい
・屋根材の破損や塗料の再密着を防止できる
・従来工法と比較して時間短縮につながり、人件費を削減できる

縁切りに最適なタスペーサーの構造

タスペーサーの形状は、実際の塗装作業を想定し60~80kgの荷重をかけても破損しにくい緩衝性に優れた形状をしています。

緩衝性に優れる=バネ性能が優れており、通気性を確保できるという特徴を持っています。また素材自体も溶剤に強い素材で耐溶剤性にも優れています。

これらの優れた性能により、塗装後も長期間にわたり屋根の通気性を確保することができ、下地の劣化を抑制することができるのです。

ズバリ、タスペーサーは屋根の縁切りに最適な構造といえるでしょう。

タスペーサーの種類

タスペーサー01

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平板スレート屋根(カラーベスト、コロニアル)再塗装時縁切り用の新型タスペーサー。

本体のバネ性能が向上し、より屋根の通気性の確保が可能です。通気性能、緩衝性能、耐溶剤性など従来の製品よりもさらにパワーアップ。スレート屋根塗装時の縁切り作業大幅に軽減します。

タスペーサー02

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平板スレート屋根(カラーベスト、コロニアル)再塗装時縁切り用のタスペーサー。手差しで縁切りが簡単にできます。下塗り後に屋根材に差し込むだけでOKです。

【まとめ】「タスペーサー」はアステックペイントにて取扱中

今回の記事では、縁切りの重要性とタスペーサー工法をおススメする理由についてご紹介しました。屋根塗装工事の品質を向上させ、雨漏りなどの不具合を防止するためにも、縁切り作業は必ず実施することをお勧めします。

そして、屋根の仕上がりを美しく、通気性を確保するために「タスペーサー」のご使用をご検討ください。

タスペーサーをお求めの方・性能が気になる塗装会社の方はAP ONLINEお問い合わせページよりお問い合わせください。


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記事監修】株式会社アステックペイント 谷口智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

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運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。

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