【動画あり】【工場・マンション塗装営業で業績600%UP】売上12億円達成した秘訣を徹底解説(株式会社アローペイント)

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※本記事は上記動画の内容を元に一部編集しております

・トークゲスト:染矢正行様(株式会社アローペイント 代表取締役)
・MC:菅原徹(株式会社アステックペイント 代表取締役)
    関勇輝・秀島舞(株式会社アステックペイント 大阪営業所所属)
・撮影日:2020/11/24
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【登壇者紹介】(株)アローペイント様代表取締役 染矢正行様

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大阪市西区の本社と東京都渋谷区の営業所を拠点に活動する塗装専門店。
染矢社長ご自身は中学を卒業後16歳で塗装職人となり、2002年に20歳の若さで独立し『染矢塗装工業』を設立。

2007年に社名を『アローペイント』に変更され、2013年頃から大型修繕専門店へ業態転換、2019年の売上は13億円にまで急成長を遂げた。 会社経営の傍ら外国人実習生の人材育成や工事コンサルタントを手掛けられることから、多数のセミナー講師もされており2016年賃貸住宅フェアでは顧客動員数No.1を達成。

オープニングトーク

関勇輝(以下:関):今回の経営者のホンネぶっちゃけトーークは「BtoCからBtoBに業態変換して7年で業績600%UP売上12億円を達成した理由とは」というテーマで、株式会社アローペイント代表取締役 染矢正行様にBtoB塗装営業の成功の秘訣を詳しくお聞きしたいと思います。

菅原徹(以下:菅原): 染矢社長とはアステックペイント全国加盟店会議の表彰式の壇上では毎年のようにお会いしていますが、このようにお話するのは初めてですので、とても楽しみにしております。

特にアステックペイントは住宅塗装というBtoCを得意としますので、今日のお話はBtoBの塗装ビジネスのお話となり、私もとても楽しみにしております。本日はどうぞよろしくお願い致します。

BtoB市場の攻め方とは?

関: BtoC(戸建て住宅塗装)にて、アステックの塗料を使って頂く会社様が多い中で、アローペイント様はBtoB市場(マンション・工場塗装)の中で業績を伸ばされたということで、まずはその実態について迫りたいと思います。

自社の強みを最大限に発揮するため、BtoBへの業態転換を決意

染矢正行様(以下:染矢様):BtoBの市場の攻め方なんですけれども、正直言いますと私もあんまり分かってないんです。大体6年ぐらい前にBtoCからBtoBに変わったんですけれども、なぜ変わったかと言うと「もうBtoCに疲れた」というところが正直なところです。
BtoC営業は、1つ1つの単価が小さい割には、結構クレームが来たり対応が難しいですよね。
今、私達は工場・マンションをメインで営業していますけれども、戸建て住宅塗装営業の難しさっていうのはその時凄く感じたんですよ。戸建てでやっていくのは、うちの組織の形からすると厳しいんじゃないかな、ということがBtoBに移ったきっかけです。
ここで1つ言っておきたいことが、我々がこのBtoCを続けるのが厳しいなと思ったのは、我々のこの組織(会社)の性質が、テレアポが強かったり、訪問販売が強かったりとか、営業でもちょっとクセの強い性質だったからなんです。

どちらかというとBtoCはチラシとかインターネット、リスティング広告、 SEOなど、マーケティング的に地域に特化した業者さんが強い傾向があると思うんですけど、私達の持っている武器、私らの組織のクセを考えると、そういうマーケティング手法に合った組織ではない、というのは正直考えていて、だから 苦戦してるなというのは実感していました。

では自分達が持っている武器で今勝負できるところはどこだろうと考えたときに、我々は塗装しかできないため、自分達ができる集客方法で、最大限効果的に攻めれるところで残るのは工務店・ゼネコンの下請けに入るか、あとは大規模修繕 賃貸 工場、不動産管理会社 不動産売買とか、そのような様々なチャンネルの塗装工事があると。

そしてその中で、自分達はテレアポや訪問販売などクセのある営業が強いので1番この能力を最大限発揮できるのが工場とマンションの塗装営業であると考え、BtoB営業を考えはじめました。

■テレアポ中のアローペイントスタッフ様

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染矢様:BtoCで、普通の家にテレアポすると『もう掛けてこないで』という感じで、結構きつく言われることも多いのですけど、BtoBはテレアポしても、比較的対応が優しいんですよ

その当時、私の会社の組織で5人ぐらいのテレアポインターの女性と営業マン全員でテレアポしていましたが、テレアポインターを疲弊させずに効果的にやるとなると、戸建てにテレアポするのは厳しいな感じたのです。(BtoC営業の場合)かなり当たりが厳しい方が多かったので、1回マンションと工場にテレアポしてみようかということで営業を初めてみました。
マンションへ塗装営業するには、オーナーにテレアポを掛けるので、普通の家(戸建て)に無作為に掛けるよりもマンションオーナーに掛ける方がピンポイントに掛かっていくんです

電話を掛けてみると、そんなに簡単にはアポイントは取れないのですが当たりは柔らかいんですよ
工場の方は、お客様からの電話だと思って(電話を)取られるので、あまり無下な扱いにされませんでした。取れない割には数は稼げるっていうことに気付いたんですね。なので自分たちの会社の能力を最大限にできるのはBtoBだなっていうので、BtoB営業に切り替えたという経緯です。

効果的に反響を獲得するため“MAツール”を活用

染矢様:今もずっとテレアポしているかっていうと、全く営業手法は変わっています。
本社のある大阪だと東大阪っていう大きな工業地帯があるんで車で行くとどこが汚いかっていうのは分かるんですね。そこに飛び込んでピンポンして訪問販売をしていたのですが、その当時、工場に向かって訪問販売してる会社っていうのは多分我々だけだったと思います。

その当時はブルーオーシャン的な感じでしたので、反響は獲得できていたのですが、最近では訪問販売もテレアポもなかなか工場に効かなくなってきたので、今はMA(Marketing Automation)で集客しています。

MAとCRM(Costomer Relation Marketing)を最大限に活かしています。弊社の常務が元々、ネット系の仕事をしていたのでSalesforce(MAツール)をカスタマイズして、メルマガなどを配信して今は反響を取っているという流れですね。あとは反響が取れたところに関しては、その周りはガンガン訪問販売やテレアポを行いますね。攻め方の型を決めずに営業しています。

“MAツール”によって営業人員の行動の見える化に成功

染矢様:これまでの課題として、テレアポやろうかっていう時に1番躓いたのは、営業マンに「テレアポちゃんと掛けろよ」って言っても掛けないことでした。「なんで掛けないんだ」と言うと「やっぱり忙しい」とか「見積もり作らなないといけない」と結構逃げるんですよね。そこをCRMとかSalesForceを使って自分が持っている案件が、どんだけの手間がかかっているかというのを全部数値化して「君はこれぐらいしか案件がないからテレアポ掛けようか」というふうにグラフにしました。誰がどれぐらいかけないといけないかっていうのを明確にして、テレアポや訪問販売をさせました。

■アローペイント営業スタッフ様の様子

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菅原: BtoB営業での攻め方として、テレアポ部隊から入って営業マンがCRMを使ってしっかり仕組みの中で営業提案するということだと思うんですけど、この中で最初のテレアポを掛ける前のリストはすごく重要になると思います。そのリストはどのように作っていかれるんですか?

染矢様最初はリスト屋さんから買っていました。 1番最初は外部のテレアポ屋さんに頼んだりもしていましたし、「リスタ」というネット上の情報をリスト化してくれるソフトがあるので、そこからリストを購入していたんですよ。それをやっていると徐々にリストの情報が被ってきたので、今はそれと合わせて、パートの方にお願いして、インターネットで1つ1つ情報を調べてリストにしているっていうのもやっています

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BtoB塗装営業 一問一答

BtoCとBtoBの根本的な違いはなに?

染矢様:お客様の属性が全く違います。私達がBtoCからBtoBに移った時に実感したことですが、BtoCでは、自分の家つまり大切な資産・財産を塗るという考えがあるんですけど、BtoBでは、建物はあくまで「商売道具」っていうイメージを持っているんです。
そのためだと思いますが、マンションであれば、マンションのオーナーさんは、自分が住んでいる家ではないので遮熱塗装なんて全然興味ないんです。

例えば、転売目的で、5年後に転売するというオーナーであれば、それまで保てばそれで良いので、塗装工事はできるだけ安いことが重要になります。この違いはかなり大きいので、集客とかも全然違ってきます。

■マンション物件にて施工中の様子

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大規模修繕ビジネスを実現するために必要なシステムは?

染矢様: CRMを使用しないと厳しいかなと思っています。
戸建て(BotC)は、ファーストコンタクトからクロージングまでの時間が比較的短いんですよね。しかし、工場とかマンション(BtoB)は結構長いんですよ。
1年以上追っかけないといけないので、これを属人的にやっていると厳しい。オートマチックに一定の期間でメールを送ったり、アポイント取って、たまに会いに行くという流れを遂行しないといけません。

私はマンションオーナー向けに、月2回以上セミナーを実施していますが、セミナーに来る人のほとんどは1年後や3年後に塗装を考えているお客様であるため、セミナーをやってお客さんを取ろうと思っても、短くても半年後のお客さんが取れるという感じです。
そのため、やはり、それを追客できるもの(システム)がなければ、ちょっと厳しいなと思っています。

菅原:工場にしても、マンションにしても、初期接点から実際に契約されるまで2年ぐらいかかることが普通にあると思います。2年という非常に長い期間の中で、担当する営業マンは、どのくらいの頻度で、何らかのコミュニケーションを取るのでしょうか?

染矢様基本的には月1回メール配信をしています。また、現在、弊社のMAツールはお客さんが弊社のホームページを見るとそれが分かる仕組みになっています。
例えば、3年前にメール交換をした会社の人が、今やたら、うちのホームページ見出したっていうのがメールで来るので、その情報が来たら、営業マンが「最近どうですか」って電話するようなシステムを組んでいます。

菅原:MAというのは、ホームページ等で問い合わせがあった方々に対して、メール等でずっと接点を持ち続けてきて最初の初回面談の機会を得るということですね。

染矢様:そうですね。(ホームページのお問合せも含めて)名刺交換すれば、その情報をMAに入れ込めるんですよね。その人に挨拶のメールを送ると、(開封されれば)その人のアドレスと名刺交換の情報が紐づきます。すると、この人が、例えば3年後・5年後・10年後とかに弊社のホームページを見だしたら通知が来る、というようなMAを組んでます。

菅原:メールはかなり効果があるものなんですか?

染矢様:メールは効果あるとは思います。メールはリード(案件)さえ1万件くらい持っていれば、ほぼゼロ(円)で反響が取れますので、そこはメリットかと思います。
例えば、弊社では台風が過ぎた後に一斉にMAでメールを送ります。「雨漏りしていませんか」など自動で組み込むのですが、雨漏りしている工場から、たまたまメール開いたら「雨漏りしていませんか?」というメール来ていたから問い合わせした、という事例もありますね。
しかし、集客でメールを使っても有効なのはあと2~3年だなと思っています。Salesforce Pardot、Marketoなど様々なMAツールが出ている中で、多くの企業が使い出すとメールが埋もれてしまうので。

菅原:リストの数が多いと、そのメールでヒットすると思いますが、そうは言っても、やっぱり人間によるフォローの方が確率的には効果が遥かに高いと思うんですよね。MAでメールを送って連絡がないにも関わらず、営業マンから定期的にコンタクトを取ることはありますか?

染矢様:基本的にはMAで反応しない限りはしないですね。 MAスコアリングというのがあって、ホームページの、例えばビフォーアフターを見たらスコアリングが一気に上がったりするんですよ。このスコアリングが、例えば50点以上になると見込み度の高いお客さんになるので、そのお客さんを片っ端から広報が電話して、その後、営業マンに繋いで営業に行くというような感じにしています。

社内の教育体制はどのようにしている?

染矢様eラーニングで社員教育しています。週1回 月曜日の朝から私が講師となって、営業講習を半日かけて毎週やっています。それだけだと営業マンが覚えられないので、例えばお客さんにこう言われたらこう返すっていうのを全てパターン化してeラーニングに落として、それで定期的にテストをさせています。

お客さんに聞かないといけないこと、言われたことに対してこのように返答するのがベストっていうのが大体平準化しているので、新人が来ても私と同じ返しができるようになるんですよね。

私が現場に連れて行って、いちいち教えるってのはもうやっていないですね。
eラーニングで徹底的に覚えさせて、覚えたかどうかテストを受けさせて、点数が悪い人はもう1回テストを受けさせて覚えたら現場に配属する。そのように教育しています。

■スタッフ様とコミュニケーションを取る染矢社長

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「工事の時期」「相見積相手の有無」「価格帯どれくらいで考えていますか」というこの3つは絶対聞くこと、と営業に徹底させていて、営業には結構役立っていますね。
また会社の車の使い方からCRMの使い方も全てeラーニングで教えたいなって思ったら携帯で撮って、eラーニングに落とし込むんですよ。これは営業だけではなく、職人さんも協力業者さんもやってもらっています。

菅原:東京にいる際は、大阪の人員の方にもWEB(eラーニング)上で教育をしているんですか?

染矢様:WEB(eラーニング)上とあとは動画ですね。WEBの時と日曜日の夕方に私が動画撮って、それを上げて、それ見てもらうという感じで行っています。

菅原:社長の努力が半端じゃないですね。

染矢様:私の職人時代の経験を踏まえると、どんだけ教えても辞めたり、独立する人も多く、それを繰り返すことが多くありました。その繰り返しが馬鹿らしくなってきたので、教育をパッケージ化しないといけないなという思いでe-ラーニングを始めました。

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アローペイントが描く未来像とは?

染矢様:正直未来像っていうのはあんまり考えていません。1つ言えるとしたら、塗装屋さんにこだわっているわけでもないんです。自分達が最大限、付加価値を出せる商材であれば別に塗装に限らず、売っていきたいなと思っています。
建設業は、もうコモディティ化(同質化)していますので、なかなか自分たちの会社が付加価値をつけて大きくなるというのは難しいなというのは感じています。
例えば10年後に「アローペイントって実は塗装会だったんだ」と言われるような会社になりたいなと思っていますね。私自身、塗装屋っていう前に、経営者でありたいっていう思いがあるので、自分達のこの組織が世の中に対して付加価値を付けれる製品であれば、塗装じゃなくても良いかなと思っています。
もちろん塗装屋で頑張っていきますけども、変化をするチャンスがあれば変化して、別に違うものを商材にしても良いかなとも思っています。

菅原:今、見込み顧客をリスト化しながら、CRMを組んで顧客を作って実績を作って信頼関係を作っていった暁に、塗装以外のあらゆるものも売っていける、という未来を見ているということですね。

塗装業界へのメッセージ

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染矢様:コロナ禍で皆さん多分苦労されている方もいらっしゃると思います。
今回のコロナ禍で一番大きく実感したことがあります。それは何かと言うと、目標とか作っても意味ないなということ。今期弊社は17億円という目標立てていたんですけど実現が厳しいんですよね。コロナ禍の中で目標を無理矢理立てたので、それに対してどうにか達成しようと言うと、社員が疲弊し、あまり良い方向には行かないと思います。

そのため、考え方をすぐ変えれるようになるというのが1番重要だと思います。こういう時期は特に塗装が売れなくなったら違うものを売ったり、次のチャンスを虎視眈々と狙うように、経営者の考え方をコロコロ変えていかないと駄目な時代だと私は思っています。

塗装屋さんというのにもこだわらずに売り上げっていうのにもこだわらずにその時に自分達が最大限、付加価値を付けれるものを常に売っていきたいなと思っています。

菅原より一言

菅原: 今日のお話を聞いてアローペイント様がBtoB営業にシフトした1つの目的としては「競争のない世界に行かれたんだろうな」と私は思いました。
競争のない世界に行く中で、自社の強みをしっかり分析して自社の強みが活きるような仕組みを作られたということは本当に素晴らしいことだと思いました。

結果として染矢様社長が作られたことが(IT)システムを作り込んで教育体制をしっかり作って、全てを効率的に、そして人に依存しないシステムを作ったということが非常に素晴らしいと思います。
その背景というのは塗装ビジネスを突き詰めるというよりも経営者としてビジネスを突き詰めいてるというところにあるのかなと思いました。
そのような考えは塗装業界においても非常に勉強になる話だと感じました。どうもありがとうございました。

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このコラムの寄稿者と運営者

【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹

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株式会社アステックペイント
菅原 徹

株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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