【動画あり】アステックペイント「50億円企業への飛躍」を支える採用・教育の秘密とは!(株式会社自創経営センター)
※本記事は上記動画の内容を元に一部編集しております。
・トークゲスト:東川 広伸 様(株式会社自創経営センター 代表取締役) ・MC:菅原 徹(株式会社アステックペイント 代表取締役) ・MC:今村 嘉将(株式会社アステックペイント 経営管理部兼常務取締役) ・MC:関 勇輝(株式会社アステックペイント 大阪営業所所属) ・MC:中村 瑞穂(株式会社アステックペイント経営管理部) ・撮影日:2021/06/18 |
目次
【登壇者紹介】(株)自創経営センター
代表取締役 東川 広伸 様
自創経営システムとは創始者の東川鷹年様が、西尾レントオール株式会社常務取締役として33年間のご経験を元に考案された人財育成システム。
代表取締役の東川広伸様は、創始者の東川鷹年様の後継者として株式会社自創経営センターを設立。22年間で、全国500社以上の中小企業に自創経営を導入指導。
従来の業績管理手法とは異なり、社員1人1人が生き生きと働き、確実に目標達成を推進する仕組みである人財育成システムを全国に推進すべく活躍されいてる。
2020年には、著書『自創経営 人財育成の仕組み』を出版し、自創経営の仕組みを惜しげもなく公開。「日本中の中小企業の社長を元気にする」という信念のもと全国を飛び回られている。
オープニングトーク
関 勇輝(以下:関):本日は『塗装屋でもできる「採用・教育」手法を徹底伝授!アステックペイント「50億円企業への飛躍」を支える採用・教育の秘密とは!』というテーマで株式会社自創経営センター代表取締役社長 東川広伸様にご登壇いただきます。
菅原 徹(以下:菅原):今回は採用と教育がテーマとなりますが、当社の社員数が10名から15名ぐらいの時に初めて自創経営との出会いがありました。おそらく15年ぐらい前で、売上が2億円ぐらいの時だったと思います。当時は社員の出入りがとても激しくてかなり悩んでいました。
その時より自創経営を取り組み始め、大変苦労しましたけど結果として現在売上50億、社員200名そして退社する社員も限りなく少なくなっています。
さらに社長である私は、年間の半分以上はタイ(海外)で過ごしていても実現できています。
今回は「塗装屋でもできる人財の採用と教育」というテーマになります。「採用と教育」と聞くと難しく考える方も多いと思います。ただ現在私はタイで塗装会社の経営もやっていますが、業種が違っても国が違っても、本質的には本当にシンプルなことを愚直にやっていくことに尽きる活動だと思っています。
「自創経営」とは
関:最初のトークテーマはこちら。「自創経営」とはということでズバリなトークテーマでございます。それでは東川先生よろしくお願いいたします。
東川 広伸 様(以下:東川 様):自創経営という固有名詞は造語になります。その中身はズバリ人財育成の仕組みとなります。その育成すべき人財とは、自ら考え行動しより良い結果を成すことができる人。
こういう人を人財と言っています。社長から見た社員の1人1人が任すから任せるに足りる人、そのような人財を育成する仕組みができ上がっておりますので、その仕組みの名前を自創経営と名付けました。
「あなたはなぜ働くのですか?」この問いかけを色んな方々に対して投げかけをするんですけれども、誰しもがやっぱり生活のために働くという意見が出てきます。
「自分の将来の生活を創る主体者は誰ですか?」と問い掛けると100%自分ですという意見が返ってきます。
すなわち自ら創る。自分の将来の生活であり、これからの人生について自分で考え行動をし、より良い状態へと なすことができる人財そういう人を育成する仕組みという思いであり、願いを込め「自創」という名前を付けました。
また、この自創経営という名前の人財育成の仕組みとありますけれども、その仕組みには目標管理の仕組み評価の仕組み、給与・賞与という報酬の仕組み。異動・配置転換の仕組み。昇格・昇進の仕組み。
人間として生まれた以上、自ら創る自分の将来の生活について考える力、学ぶ力、行動する力、結果を出す力など社員としての人格能力を高めることができる人財育成の仕組みなんだということです。
塗装屋として塗る技術など、職務遂行能力を高める育成だけでは、自ら創る自分の将来の生活をより良い状態へと成すことは厳しいかと思います。
職務遂行能力を高める育成とともに当社の社員としての人格能力を高める育成をしていくこと、それが社長自身の仕事における成功と人生における物心両面の幸せを実現することに繋がります。
アステックペイント自創経営実践秘話
関:弊社アステックペイントで、この自創経営システムを基に人財育成を進めてまいりました。それを実質的に導入して来たのが、今村常務ですので、実際にどんなことが起こったのかという体験話をさせて頂こうと思います。
今村嘉将(以下:今村):私がアステックペイントに入社をしたのは2009年の11月のことです。その時は社員数が14名ぐらいです。売上が3億円行かなかったぐらいだったと思います。
実は私、このアステックペイントに入社するまで人事とか総務とか経理とかを全くやっていなかったんですね。いわゆる素人なんですよ。なぜそういう人物を一緒にやって行こうと思ったかっていうと、自創経営が要因なんです。
私が前職で、自創経営を取り組んでおりまして、その時にアステックペイントが会社説明会をしていたんですよね。その時、菅原の話すことがすごく納得いったんです。
考え方が合うなと思い、ずっと聞いていると、自創経営のランクUPノートっていうのをパッと出したんですよ。これを使って当社では全部やっているって言った瞬間、電気が打たれたような感じでですね。
この会社だったら自分自身が理想とする会社が作れるかもしれないと思って、面接の時に経理とか人事とか総務も全く経験がありません、でも今日この場に来ている人間の誰よりも自創経営を推進できます、と私が話した時に、菅原の目がカッと開いて「やってたんですか」って言ったのをすごく覚えていますね。
■SMAP21 ランクUPノート
人格能力の向上に対して評価する取り組みを実施
私が入社をして、まずやったのは東川鷹年先生の書いている本の真似をしようというやり方をやっています。私がその時にやったのは、評価制度を自創式で全てやる。
人間的な人格能力に対して評価を紐付けるっていうことを全部やりました。
目標の出した結果だけじゃなくて、どのように人間的な成長を遂げたのかっていうものを全部評価に組み込んだんですね。1年ぐらいかかって、評価制度を全部入れて、その通りに評価をしたんですよ。
その次に私が取り組んだのは、菅原の想いを実現できる人をどうやって育てるかという新卒採用に取り組んできました。 成長できる意欲がある人を採用する、純粋な真っ白な新卒採用を訳も分からずやるっていうところです。
だから採用の手法なんて東川先生の真似ですし、それを全部そのままやったということですね。その結果どんどん若い人たちが育ってきて、社長の思いを実現できると、社長が言わずしてもできるような人たちが増えてきたんで、菅原が日本に居なくても会社が成長する仕組みになって来たんですよね。
関:実際に指導してきた東川先生から見て、アステックペイントがどう変化したのかというのを「ぶっちゃけトーーーク」で頂きたいなと思います。
東川様:2007年に菅原社長にお声掛けを頂いて、毎月、個別のコンサルティングという形で訪問をさせて頂きました。目標管理についての研修という形で目標の設定の仕方、計画の策定の仕方。その目標や計画をチャレンジシートやランクUPノートに書き表す方法。
その目標管理に取り組む中でできないことはある程度できるようになろう。ある程度できることももっとできるようになろう。という人財育成のための目標管理ですということで、毎月研修をさしてもらったんですが、売上2億の壁がなかなか越えられない。
■アステックペイント内での自創経営システム講義の様子
できないことが悪いんじゃないよ。でもできないことはある程度で良いからできるようになろうよ。今ある程度できることが、もっとできるようになった方が良くないっていう対話を色んな社員の方々と重ねました。
しかし、個別のコンサルティングでお邪魔したら1人辞め、次の月また会社に行くと新しい中途の方が入っていて、その次の月にまたお邪魔するとさらに別のメンバーが辞めということで、なかなか社員の方が入れ替わり立ち替わり。人が育つ体制や土壌ができてなかったので。
本当に菅原社長が苦悩されていたっていうのをよくよく覚えています。
自創経営を続けるにはTOPと推進者の協力が不可欠
人格能力も含めて「自創経営」という名前の人財育成の仕組み、この仕組みを導入し定着させ運営していくにはそれなりの時間と労力が掛かります。
ただその時間と労力を掛けるにあたって条件はたった2つです。トップが絶対にこれはやり続ける止めないという不動の覚悟その信念を持って取り組むこと。
それともう1つが誰よりも、人財育成の仕組みについて徹底的に社内で推進し抜くこと。このトップと推進責任者の2人が両輪となって取り組めば、必ず社員が育ち業績を上げ続ける強い会社へと発展。繁栄していく人財育成の仕組みというものを運営できます。
ほんとにすごいなと思ったのは、今村常務が入社をされ菅原社長が本当に不動の覚悟で、絶対にこの自創経営を止めないと言い続けた執念というのは凄まじいものでしたし、今村常務の全く本当にド素人ながらも変幻自在な柔軟なやり方の変化っていうのは見てて微笑ましくも安心して見守ることができたかなというふうに感じています。
一問一答
関:ここからは、一問一答という形でより塗装業界に近い目線から自創経営を紐解くことができるように一問一答形式を取らせて頂きます。
塗装会社が人財を採用するために必要なこと
東川様:人の採用というのは5年後10年後20年後の会社の繁栄のためですからとっても重要な業務であり、未来の会社に向けた投資になります。なので育て甲斐のある人の採用というものが、トップ社長にとって重要業務だという認識を改めて持って下さい。
今村:採用ファーストっていう考え方ですね。基本的に人が居ないと売上は上がってこないです。面接であるとか、そういったものには惜しむことなく注ぎ込むということですね。
よく集まらないって言う方々いらっしゃると思うんですけども、集めるためには、給料が大切なんですよ。同じ職種の平均給与を調べて、それよりも間違いなく高い給与を出す。その結果高い利益を出してくれる人財が来ます。ここは頑張って、少し背伸びしてでも高い給与を出しましょう。
もう1つは、新卒採用をしたいなと思われる会社もいらっしゃると思うんですけど、高卒中卒は狙い目です。特に高卒は応募が来ても、高卒の採用者が来たら内定が辞退できない仕組みなんですよ。
じゃあどういうふうに高校生を狙うかというと地域のPTAの会長をやるとか。あと町内会長もやったが良いです。絶大な信頼を得ることができます。そうすると先生が紹介してくれるようになるのでもうPTA会長になっときましょう。
面接で「会社に合う人財」か判断する基準
東川 様:会社の人格形成を成している1番影響あるのはやっぱり社長です。社長の人格であり人柄です。会社に合うかどうかその仕事に合うかどうかよりもやはり社長自身が人として合うかどうか話しやすいなとか。
要は育て甲斐がありそうだな。この人に成長して欲しいな。この人の幸せにちょっとでも寄与できたら良いなというふうに成長期待であり成功を望むと感じることができる。そのインスピレーションが1番大事だと思います。
今村:私も色んな人から、どうやって人を見抜くんですかって言われるんですよね。これも東川鷹年先生から言われたのをそのまま言うと、60分で見抜くのなんて不可能と言われたことがあるんですよね。
菅原社長はどうやって最終面接で選ばれてますか?
菅原:本当に最終的には「好き嫌い」。感覚的に一緒に働きたいっていうような感情を大切にしていますね。そこの軸で判断しますと、ブレません。感情を大切にしとかないと、相手の綺麗なトークであるとか肩書、過去のバックグラウンド、大学の名前とか過去に働いていた会社の名前などが採用に影響を与えてしまうんですよね。
だから最終的にはやっぱり、社長としての感情の部分をすごく大切にしていますね。
東川 様:そもそも人が人を評価することなんてできない。でも評価をして、処遇等に反映させてあげないといけません。そこで平等や公平や、未だに色んな評価で何が大事かっていう議論がありますけれども、要はお互いの納得なんですね。
採用段階での評価が難しいのは、菅原社長が仰る通りです。採用の最終的な判断の要素は、インスピレーションであり、もう単純に言ったら好きかどうか。やっぱり社員や入社する人から見たら社長ってもう最終評価者なんですよね。
その人に嫌われていると微塵でも感じたら萎縮しますし、下手すれば不貞腐れたり、最終的には悪態だけついて辞めてしまうという状況になりますよね。 ただ逆に言うと、社長に好かれている、期待されてると感じたら、その愛情や期待に人間っていうのは応えようとする生き物なので。
■自創経営システム生みの親東川鷹年先生
好きな人、幸せになって欲しいなと思う人、一緒に働きたいなとインスピレーションで感じる人と一緒に働く。そういう人に入社をしてもらうっていうのがベストやと思いますね。
今村:社長でも最後は直感ですね。肩書きが邪魔しますからね。
あえて言うんだったら、面接の時の質問とかにですね。社長が質問された時に、あなたが仕事をしていて1番喜び感じるのは何ですか?っていうのは社長の価値観と合う人が同じだったら合うはずです。
離職者を防ぐにはどうしたら良いか
東川 様:経営責任者である社長は、自責の念を持って100%まず経営者が悪いというような細かい原因対策どうでも良いですからね。その退職した人の上司が悪いとか言ったらキリがありませんし、ただその離職者を防ぐためにはやっぱり社長自らが社員とのコミュニケーションというのがどうしても不可欠かと思います。
200人を超える今のアステックさんは、その規模にもなりましたからね。社長がタイで新たな多角的な事業しててもセルフマネジメントができる人。自ら考え行動し、より良い結果を出すことができる人が育つ仕組みが定着し、運営できていますから。
アステックペイントさんは、もうその次のステージに行ったんですけども、そのステージに行くまでの間は極力社長自らが社員1人1人とダイレクトコミュニケーションとして対話をして頂きたいと思います。その時に自分の想いを語るのが好きな人、上手な人、たくさんそんな社長も見てきてますけども意外と社員の話聞くの下手な人が多いと感じます。
そういう段階では離職率というのは防ぐことはちょっと難しいかもしれないですね。
社長は最終評価者ですから。正直言って社員が本当の意味での本音を語るっていうのは少ないと思います。
でも社長がその上辺の話でも、真面目に聞いてくれている。一生懸命話を聞いてくれている。自分のことを理解しようとしてくれている。そう社員が感じたら、辞めることは滅多にないでしょうね。
ほとんどの退職の理由が、家族や個人的な諸事情とか。本音という部分で退職理由も掴めないようなご時世になって来ましたけれどもね。ぶっちゃけた話構ってもらえないというか、先程言ったように成長を期待されていないとか。成功や幸せをあまり望んでいないと感じてしまうと。そういう寂しい場所にはあんまりいたくないですからね。
今村:菅原も、離職者が出る原因は100%経営者だっていうのを常に仰っているんですよね。
毎日些細な会話とかでSOSとかも結構出したりするんですよね。 我慢強く聞くっていうスタイルは大切だなぁって思って。解決できないことは、一緒に解決に向かうことでやっぱり信頼関係が出てくるんじゃないですかね。
東川 様:人財育成でとにかく大事なのは、成長期待を持ってあげること。そのために我慢であり、忍「しのぶ」ですね。その忍の1字で、部下、 後輩、 社員の声をずっと相槌を打って聞いてあげること。考えていること、気持ちはこうしたいっていうのを分かったところで、違う意見の場合は切り返したら良いですからね。頭ごなしに否定しないこと。
何よりも大事なのが、その考え方を変える行動を変える様々なより良い結果を出すことができる人財へと育成をする。それが社長のお仕事でもありますからね。そういう意味で菅原社長も随分朗らかになったというか忍耐力が付いたというか。
塗装業界へのメッセージ
東川 様:社員の成長は放ったらかしではとてもじゃないけど上手くいかないですね。社員は勝手に育つものではありません。これまでお話したように時間と労力とそして愛情をかけてじっくり育てる。間違いなく期待されている以上の成長というものが社長にとっての無上の喜びとなるかと思いますので。
社員が育たないんじゃないです。社員をまだ育てきれてないだけです。なのでその人財育成のノウハウであり、この自創経営で学んで頂ければ間違いなく喜びを感じられるかと思います。
菅原より一言
菅原:本日は「採用と教育」の2つのテーマでしたが、多くの経営者は採用を勝手に諦めてしまっている方が多いというふうに思っています。
その背景には、採用に対する情熱や会社の成長に対する情熱が全く足りていないというのが私の感想です。
世の中には人はたくさんいますし、失業者も多くいれば会社に不満を持つ人もたくさんいるはずです。そういう中で、良い会社からそうでもない会社もピンキリありまして、同じようなレベルの自社に合う人は必ずいると思うんですよね。だから諦めずに活動し続ける先には、必ず結果は着いて来ると思っております。
そして人を採用した後の教育に関してなんですが、根本的には社員の幸せを願って実現のために努力することが教育の本質だというふうに私は思っています。会社の利益と社員の成長は一致していますし、社員の成長の延長線には必ず社員の幸せに繋がるというふうに信じて良いと思っています。
私が自創経営から学んだことは、経営者として社員を幸せにすることだというふうに思ってます。結果として、当社は今まで成長して来ましたし、これからもまだまだ成長し続けるというふうに確信をしております。それも全て自創経営のお陰だというふうに思っております。
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このコラムの寄稿者と運営者
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。