動画あり【売上26億福島県NO.1塗装店が語る!】現場品質向上の秘訣とは(株式会社郡山塗装)

対談動画記事 団体名メーカー 2021.10.01 (最終更新日:2024.01.16)
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※本記事は上記動画の内容を元に一部編集しております。

・トークゲスト:佐藤 隆 様(株式会社郡山塗装 代表取締役)
・MC:菅原 徹(株式会社アステックペイント 代表取締役)
・MC:大籠 裕太(株式会社アステックペイント東京営業所所属)
・MC:関 勇輝(株式会社アステックペイント 大阪営業所所属)
・MC: 秀島 舞(株式会社アステックペイント 大阪営業所所属)
・撮影日:2021/08/23
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【登壇者紹介】(株)郡山塗装 代表取締役 佐藤 隆 様

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福島県郡山市に本社を構え、住宅元請け塗装工事・公共工事など幅広く事業を展開される会社様。

2013年には、プロタイムズに加盟され、住宅元請け塗装にも本格参入し、福島県、栃木県に計6店舗の塗装専門ショールームを展開。現場の施工品質・安全対策にも強いこだわりを持たれており、2018年には福島県内の塗装業者初の「福島県優良建設工事表彰」を授与された。

工事品質・施工実績ともに福島県No.1を誇る業界大注目の塗装専門店。

オープニングトーク

菅原 徹(以下:菅原):佐藤社長と初めてお会いしたのは恐らく8年頃前で、プロタイムズに加盟される時でした。その時に、佐藤社長の未来構想の話を聞かせていただいたのですが、その話の内容はものすごい大きなビジョンだったと記憶をしています。

しかし、今8年が経ちまして当時佐藤社長が話していたビジョン通りになっていることに本当に驚いています。
私から見て郡山塗装さんは社長が明確なビジョンを立てられそのビジョンに向けて人材をしっかり育成しやるべきことをしっかりやってきている結果だと思っています。

その中で本日は、住宅塗装だけでも8年前から5倍以上の急成長している中で「どのように施工班を増やしてどのように工事品質の管理をしているか」という点をお聞きしたいと思っております。

郡山塗装様の歴史

■郡山塗装様の入社式の様子

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佐藤隆様(以下:佐藤様):今年94年目になるかと思うんですけど、塗装業界では老舗の塗装屋さんって言うんですかね。元々は、この福島県郡山市の田舎の小さな町のペンキ屋さんです。

(私自身は)2008年に郡山塗装の5代目の社長を拝命しました。ただ、2008年って皆さんもご存知かと思いますけどリーマン・ショックの年なんですよ。特に、地方は建設業の大不況って言われている時で、もう年々売上が下がってきている中で大変な時期だったんです。

ただ、やっと3年経って、「いよいよ、こっからアクセル踏むぞ」と思った時にちょうど東日本大震災だったんですよ。2011年なんですけど、もうこれはショックでしたね。半年位は、全て施工中の現場も全部ストップしました。

売上が26億円になったきっかけ

自分達の力で 自分達の足で立てるような会社にならないといけないなと思って、2013年、戸建て住宅の塗り替えを1つ大きな柱にしていこうっていう覚悟を決めました。

今後、それを大きな柱にしていくためには、自分達でマニュアルを作ったり、アプローチブックを作ったりっていうよりは、時間をお金で買うじゃないんですけど、2013年にプロタイムズさん加盟させていただいて、住宅塗り替え当時は、2億ぐらいしかやってなかったと思うんですけど、「これを伸ばしていきながら会社の大きな柱にしていこう」って言って始まったんですよね。

とは言え、元々3つの柱ってのはよく言っていたんですけど、国や県や市町村の公共工事の外壁改修工事とか屋上防水工事こういった専門性の高い公共工事をもっともっと受注していこうと。

あと、値段をバチバチ切ってくるようなゼネコンさんはお断りしながら良いお付き合いができるなって思うような地元の建設会社さんとは、ちゃんとやっていきながらゼネコンさんの下請けも。そして、3つ目の柱として住宅事業っていうのを取り入れてやってきました。

おかげさまで、その3本の柱それぞれがみんな成長してきて直近の売上では、ほぼ26億円やってくれるような会社になりました。社員数は最新の情報だと140名になりました。

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施工品質向上 一問一答

現在の自社職人さんと協力業者さんとの割合は?

佐藤様: 自社職人で50名ですね。
もちろん、1級 2級の塗装技能士の資格を持った職人さん達が半分以上自社職人の50名の他に、協力会社「郡山塗装安全推進協議会」を作っているんですけど「郡山塗装安推協」で今65社になりました。正会員は、41社で準会員が24社だったかと思うんですけど。
正会員というのは、郡山塗装の仕事を専属でやっていただいているもう社員と同じです。

郡山塗装様の社員の皆様

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給料体系、賃金体系が違うだけで社員と一緒にやってくれる方々、あと準会員っていうのが、繁忙期スポット的に応援に入っていただけるような塗装会社さんとも良いお付き合いさせていただきながらそういう体制でやっています。

郡山塗装の自社職人50人、あと毎日150人の協力会の職人さんが動いていると、あわせると毎日約200人を超える職人さん達が郡山塗装の仕事をやっていただけているってことですよね。現場管理するスタッフ、番付段取りするスタッフ。みんな一生懸命やってくれていて、毎日200人以上の職人さんを動かしてくれているっていうことですね。

1億売上伸ばそうと思ったら10人の職人さんをプラスして毎日1年間動かしてやっと1億売上げ伸びるって感じだと僕は思っているんですよ。だから事業計画つくる時には、例えば来年5億来年10億目標にするとかっていう目標にするっていうことであれば、毎日100人を超える職人さんをいかにマネジメントをしていくかっていうのが「職人さんの数=会社の成長」っていう部分では大変ですけど、こういう計算になるってことですよね。

■外国人技能実習生へ指導されている様子

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また郡山塗装は外国人技能実習生も雇用しています。

今、技能実習生で9名。郡山塗装で頑張ってくれているんですけどもこの彼らに対しても、僕達積極的に親代わりで愛情を持って接していく中で本当に真面目に 実直に僕達の社員 仲間と一緒に塗装の仕事をやってくれています。

当然、日本人と同じ給与体系ですけども。あと、生活環境ですね。
今回、思い切って社宅っていうか研修センターとセットで建築させていただいて、技能実習生でも1人1人の個室で生活できるような環境をしっかり作りました。職人さん、新入社員も含めて、それから技能実習生も含めてその塗装の研修ができるような環境を作りました。

宿舎の様子

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新入社員はもちろんですけれども、そこで先輩社員にしっかり養生の仕方から塗装の基本3ヶ月ぐらい研修して現場に。会社としては 一級技能士とか二級技能士の資格を取ることを全面的にバックアップしているんですけど、試験が近づくと彼らは自主的に集まって来て 技能検定のための練習をしているんですよね。

菅原:今もうすでに200名の多くの職人さんを抱えられているっていうことなんですが、ここ3年5年単位でものすごい成長を遂げられていると思うんですよね。急拡大している中で、どのように職人さんを探されているのかその辺の話を聞かせていただけますでしょうか。

佐藤社長:新しく支店を出した時には、本社から全部職人さんを配置するっていうのも難しくなってくるので、各支店の支店長さんが地元の塗料販売店さん、あとは、塗料メーカーさん等に塗装の職人さんを紹介してもらいます。1社2社紹介してもらった所から今度はそこの横の繋がりです。

極端な話 「単価も良いし、押し付けで仕事やらされるんではなくてちゃんと現場の指示もしっかりしているし、管理もしっかりしているし仕事やりやすいよ」とかって言ってもらえるような環境になるとそこからまたいろんな職人さんが集まって来てくれてってというその繰り返しなんだろうなって僕は思っています。

菅原:最初にご縁があって今の時代ですのでそういう施工会社さんも選べる立場でもあると思うんですよね。特に意識して他よりも良い環境をづくりのために用意している待遇ってあるんですか。

佐藤社長:僕はやっぱり人間関係だと僕は思っています。

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だからよく言うのは「僕達はイコールパートナーだ」って言っています。イコールパートナー、どっちが元請けでどっちが下請けじゃないとお互いにお互いの役割が違うだけでお互いが力を合わせてお客さんが喜んでもらえるような成果品を作っていくって。

だから、いかに職人さんがやりやすい環境をつくっているかっていう部分ではこだわっていると思います。現場の丁寧な現場の指示書であったり、塗料の一覧表であったり、「郡山塗装が支給する塗料はこれが何缶で これが何缶で」って。あと「皆さんで持ってほしいものはこれとこれは持ってくださいね」と全部細かく指示している部分。

菅原:現在、ベトナムの研修生が9名いらっしゃるというお話なんですが、率直に 規模が小さい塗装会社さんであっても 外国人労働者を入れることをお勧めしますでしょうか。

佐藤社長:はい、僕は本当にお勧めしています。だから郡山塗装で技能実習生も雇っているんですけど、協力会の 3人とかでやっている協力会の人達にも「技能実習生を採用してみたら」っていう話はしています。

実はもう1社3人しか居ない会社で3人まで雇った所来ることになっているんですけど、今もう来られなくて困っているっていうことで3人5人の小さな会社でも是非 技能実習生を採用して欲しいなって僕は思います。

協力業者の施工品質を向上させるために取り組んでいることは?

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佐藤社長:やはり品質大事だと僕思っています。
月に1回は必ず時間を取って現場パトロールをさせてもらっています。名目は「安全パトロール」っていうことで「安全面を見るよ」ってことでパトロールするんですけど、実はどちらかというと「仕上りの品質をしっかりパトロールして助言していく」っていうのに 時間を取っているのかなっていうふうに思っています。

そのため、一般の住宅も公共工事並みの品質管理をするっていうことでお客さんの期待も上がって、じゃあ「郡山塗装さんって国や県の仕事をやっていて確かな評価もいただいているんだったらうちも大丈夫だよね」「じゃあ安心して任せられるわ」って言ってもらえるのは 1つ。
品質のこだわりって部分は、評価をいただいているのかなっていうふうに思っています

菅原:戸建て住宅で新しい施工班を入れていくとどうしても工事品質にバラつきがあるって話をよく聞くんですよね。そういう中で 全体的にその工事品質を上げていく秘訣みたいなのはあるんでしょうか。

佐藤社長:1番は社内検査制度なのかもしれませんね。本社もそうですし、各支店の支店長が必ず担当者レベルよりちょっと厳しい目で必ず社内検査をやっています。
社内検査では、そこで妥協しないでもう1回塗ってもらうとかあるいは もう1回養生し直して

上塗りもう1回かけてもらうとかっていうのは結構 厳しくやっていると思います。そこが大事なのかなと思います。職人さん任せではなくて、担当者任せではなくて、それとはもう1人別の客観的な立場で社内検査をする。

菅原: 新しく入っていただいた協力業者さんとともに、最初に御社基準の厳しい社内検査をやってそこを乗り越えてきた会社さんとともに、今来ているというそういうことなんですね。

佐藤社長:そうですね。基本は僕 「性善説」ですね。「ちゃんとやらなきゃダメだよな」っていう その会社全体の雰囲気とか環境を作っていくっていうのが大事なんだろうなって思います。

安全対策の秘訣について

■郡山塗装安全大会様子

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佐藤社長:塗装品質って当然安全も大事なわけで郡山塗装は「以前、労働災害で大切な仲間を亡くしてしまう」っていう本当に思い出すと涙が出るような話がいっぱいエピソードがあります。どんなに手すりを付けても、どんなに幅木を付けても落ちる人は落ちるんです。どんなに落とし穴があっても落ちない人は落ちないんですよ。

最後は「きちっと安全に仕事を心の底からやろう」って思っている職人さんを育てていくっていうこだわりですよね。

品質も安全も含めてその人との絆だと思っているし、簡単に言えば僕が思っているのは情熱いっぱい一生懸命にがんばっている姿を社員が見れば「俺もがんばらなきゃいけないな」と思うし、もし社長がサボれば間違いなく社員はサボります。

これは間違い無いです。だから常に僕は一生懸命先頭に立ってがんばって走っている姿を社員に見せ続けることが、結局最後は品質や安全や良い仕事に繋がっていくんじゃないかなとそんなふうに思っています。

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塗装業界へのメッセージ

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佐藤社長:僕たちの仕事は、本当にネットビジネスなんかとは違うんで、人と向き合うことが全てなのかなって思っています。経営者としては、社員さんであったり、協力会社の職人さんを含めてですけれども本気で人として向き合って行くことが大事なのかなと思います。

是非、これから会社を成長させていくためには1人1人の社員さん、職人さんと本気で向き合っていって想いを伝えればしっかりそれに応えてくれる仲間がどんどん増えてくると思います。

菅原より一言

菅原:佐藤社長とは 8年間と長いお付き合いをさせていただいておりまして、本日お話を改めてお聞かせいただきまして佐藤社長のすごさを感じさせていただきました。
8年前に聞かせていただきましたビジョンが今、その通りになっていることの驚きもありましたが、恐らくそのビジョンはアップデートされていると思いますし、そのアップデートされたビジョンは社員さんとしっかり共有されていると想像しています。

そんな中で本日「イコールパートナー」と表現されていましたが、社長と関わる人達全員がイコールパートナーを取られているというふうにも思いました。イコールパートナーの意味を別で表現しますと、私は信頼関係だと解釈していますが、自らを厳しく律する佐藤社長と信頼関係を持つ全関係者全員が佐藤社長のビジョンに向かっているんだというふうに本日は感じました。

だからこそ、これだけ急成長しても高い工事品質が維持されているんだというふうに理解できました。本日は本当に感動するお話誠にありがとうございました。


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【メディア運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。

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