現場インタビュー 塗装外壁 2021.09.10 (最終更新日：2024.10.09)

塗装工事を行う上で「施主様に満足していただける塗装工事を提供したい」という想いは、皆様お持ちかと思います。

しかしながら、施主様に満足をしていただくために、具体的に何から始めたら良いか分からないという方も多いのではないでしょうか？

今回の記事は、株式会社建装メンテナンス様が、施主様満足度を向上させるために実施している「社内環境改善や職人教育」の取り組み事例についてご紹介させていただきます。

【会社紹介】株式会社建装メンテナンス 代表取締役 新川 正文 様

株式会社建装メンテナンス様は、茨城県土浦市を中心に、戸建住宅元請け塗装事業を展開されている塗装専門店。同社代表取締役の新川様は、職人教育・社内環境の改善に取り組み、顧客満足度の向上を実現されています。

■公式HP：https://www.kenso-mente.com/

職人教育に注力したきっかけ

新川社長：職人の施工に対する意識や技術の差に大きなバラツキがあり、私の理想としている「施主様に感動を与える仕事」から程遠いてしまうと感じたからです。

施主様に感動を与える仕事をするためには、社内環境の改善と職人の成長が必要であると確信し、取り組みを始めました。

職人のレベルアップのための取り組み内容

①企業理念・行動指針の作成

はじめに取り組んだのが「企業理念と行動指針の作成」です。当社で職人が働く上で、目指す方向を示す必要があると感じたため、企業理念と行動指針を作成しました。

「企業理念」は、会社として目指す方向性、一番大切にする価値観を明文化しています。
「行動指針」は、企業理念を噛み砕いた内容で、職人に意識してもらいたい行動や確実に守ってほしい内容を明文化しています。

■（株）建装メンテナンス様で作成されている企業理念・行動指針

②社長主催での朝礼実施

理念を浸透させ社員全員に一体感を持って業務に取り組んでいただくために、毎日朝礼を実施しています。
順番で朝礼の進行役を回して以下の流れで実施しています。

■朝礼の流れ
１.あいさつ
２.企業理念の唱和
３.行動指針の発表
４.業務の進捗報告、連絡事項の共有

詳しい朝礼の内容

■企業理念と行動指針

職人全員に企業理念と行動指針を覚えてもらうため（意識して業務に励んでもらうため）に、朝礼を日直制にしています。

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■業務の進捗報告や連絡事項の共有

職人にスポットを当て「成果の称賛」や「失敗事例を共有」を実施しています。
施主様からのお褒めの言葉もクレームも包み隠さずこの場で話をしており、良かった場合はどうすればもっとよくできるか、悪かった場合はどうしたら防げたかを皆に考えてもらうようにしています。

最近は失敗事例より称賛の時間が多くなってきているのでこの調子を継続したいです。

③職人単価表の作成（評価基準の策定）

「どの作業をどのレベルでできれば、日当がいくらになるか」という基準を作り、社内に掲示しています。職人の多くは、給与に対して「技術が向上しても給料が上がらない」、「どうすれば給与が上がるのか？」、「給与を上げて欲しくても社長に言えない」など、疑問や不安を感じていると思います。

目指すべき方向性が明確になっていない状態で、日々の業務を高いモチベーションで取り組み続けることは大変難しいです。

そのため、職人一人ひとりのレベルに応じて適切な目標設定ができるように評価基準を作成しました。朝礼前や業務後に職人がよく内容を確認してくれているので意識してくれていると思います。

■職人単価表（評価基準）
こちらの職人単価表（評価制度）を職人がいつでも確認できるように社内に掲示しております。

※実際には、「クラス」が数段階分かれています。

取り組み実施後の変化

新川社長：施主様から感謝の言葉を頂くことが格段に増えました。それに伴い施主様から、また別のお知り合いの方をご紹介していただけることが以前に比べ増えてきたと感じております。

取り組みを始めてからは、私ではなく職人がOBのお客様から差し入れを頂いたり、施主様からお褒めの言葉を頂いたりすることが増えてきました。

高い施工品質を提供するだけでなく、プラスαで施主様に喜んでいただけるようなサービスを職人一人ひとりが自ら考え、実行してくれている結果だと思います。

まとめ

株式会社建装メンテナンス様では「企業理念や行動方針の作成」、「職人単価表の作成」に着手したことで、職人一人ひとりが明確な目標を設定することができ、高いモチベーションで業務に取り組まれています。

結果として、職人の働きやすい環境が整うだけでなく、顧客満足度の向上にも繋がっているとのことでした。

ぜひ株式会社建装メンテナンス様が実践されている「朝礼の実施」や「企業理念や行動方針の作成」や「職人単価表の作成」などを参考にしながら、1つずつ実践されてみてはいかがでしょうか。