アステックペイントタイランド、復活の兆し
2020年3月頃から新型コロナウイルスが発生し、タイ政府は日本よりも遥かに厳しい施策をとってきた。多くの都市や町がほぼロックダウン状態。夜の外出禁止令、日中もスーパーマーケット、コンビニ、薬局、病院以外は全て閉店という状態であった。
当然、我々のメイン顧客となる日系製造メーカーの工場でも、製造ラインがストップすることは無いにしても、設備投資はほぼ全ての企業で一旦凍結。そして業者の工場への立ち入りも禁止されていた。
よって、コロナが発生する前に時間をかけて作ってきた様々な案件やすでに受注が予定されていた案件も含めて全て凍結され、企業の事務所の立ち入りまでも禁止された。そのような状態が約1年半は続いた。
唯一、屋根から漏水したとか雨樋が落ちてきたとか、緊急性が高く小さな工事だけは受注できたため、工事単価が低く、手間暇がかかる工事だけを何とか受注しながら凌いできたが、結果として二年間は大赤字を出していた。
しかし、2022年の年初あたりから様子が変わってきた。
タイ政府はコロナに対する厳しい措置の方針を一気に変え、GDPの20%を占めていた観光産業の復活のために多くを開放し始めたことで経済の雰囲気も一気に変わってきた。そして、二年間溜め込んできた企業の設備投資が動き始めていることも実感できるようになってきた。
さらに、この二年間で競合他社と言われた他の同業者が消えており、依頼が当社に集中してきているようにさえ感じている。
苦しかった二年間。この二年間で社員数は減ったが、工事品質を上げるための取組みにおいては多少成果が上がってきたと思う。
一番の課題だった組織マネージメント体制も格段に良くなってきた。仕事が忙しくなかったため、社内体制への取組みについて議論がしっかりできていたことが良かったと思う。
また、一年前に新しい営業マネージャーが日本のアステックペイントから合流し、それから一年でタイ人社員の心を掴むほどの動きを見せてくれたおかげで、営業チームが一丸となってきている。
今期の売上は過去最高売上額を一気に超えてきて、三年ぶりの黒字となるだろう。
アステックペイントタイランドに復活の兆しが見えてきた。一時期は私の心が折れそうになった時もあったが、ようやくアクセルを再び踏めるタイミングに来たようだ。
最悪の状況から脱却しつつあるこのタイミングで、アステックペイントタイランドのビジョンやミッションの再確認、そして中期事業計画を策定し、全社員と共有し、再スタートしていきたい。
未来を見据えた、アステックペイントタイランドを作り上げていきたい。
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このコラムの寄稿者と運営者
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。