「色」を制する者は、住宅塗装を制する

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アステックペイントでは、様々なWEBサイトやYoutubeチャンネルを運用しています。
例えば、アステックペイントの「メーカーサイト」「プロタイムズの本部サイト」オウンドメディアとなる「外壁塗装ジャーナル」「AP ONLINE」「公式みんなの塗装講座」などがあります。
その中で、最も訪問者数が多いのが「色」に関わるコンテンツになります。それも、訪問者数の桁が変わる程圧倒的に多くの方々が訪問されています。
すなわち、住宅塗装に関わる情報の中で、多くの消費者は「色」についての情報を欲しがっています。さらに、住宅塗装を完工した時の満足度を決定するものも「色」になることが多いです。

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色選びは満足度に直結する

最高級の塗料で最高の工事を行っても、「色」で納得がいかないと最終的に満足度は大きく下がります。営業マンとしては最も悔しいと思う瞬間だと思います。逆に、「色」で満足することで、多少小さな問題があったとしても、最終的に発注した住宅塗装は成功したと判断する消費者も多いことでしょう。

このように住宅塗装において、「色」は業者選びおよび工事満足度に最も影響を与える重要な要素となります。しかしながら、その「色」に関してしっかり勉強して、充実した提案ができている塗装会社および営業マンは皆無に近いほど、少ないと感じています。逆に、非常にクレームに繋がりやすいことから、あえて「色」から逃げて、満足度を上げるための提案を行う代わりに、クレームを起こさない提案になっている塗装会社も多いことでしょう。そこで今回は、住宅塗装の「色」に関して考えてみたいと思います。

自動車購入の際にも色が重視されている

市場は全く異なりますが、「色」に関する興味深い記事を目にしました。大手グローバル企業であるアクサルタ社(米国、輸送用塗料メーカー)が実施した、消費者が購入する自動車を決定することと自動車のボディーカラーの関係を分析することを目的とした「自動車色の消費者選好調査(2021年)」によると、4大自動車生産国(中国、ドイツ、メキシコ、米国)の4,000名以上の消費者のうち88%が「購入する自動車を決める際の重要ポイントはボディーカラーだった」と回答したそうです。

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アクサルタ、2022年版「世界自動車人気色調査報告書」より日本と世界における人気カラー

ちなみに2022年の世界的な人気ボディーカラーは、ホワイト系34%、ブラック系21%、グレー系19%、シルバー系8%となっており、日本でも、ここ20年間はホワイト系、ブラック系、グレー系、シルバー系と世界同様の順位で根強い人気カラーとなっています。なお、TOP4以外のボディーカラーは、時代背景や住宅やファッションに影響を受けるようで、従来にはなかった個性的なカラーも人気になっているようです。

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住宅塗装に関して充実した「色」提案を行う重要性

アステックペイントにおきましては、1位の「クールホワイト」が人気ナンバーワンであり、従来からベージュ系は定番として人気がありますが、最近の傾向として2位以下は変動がみられ、ホワイト系の中でも真っ白に近い色味やブラウン系の中でも濃い目の色味が増えているようです。屋根では「トゥルーブラック」「キャビアブラウン」「カーボングレー」の順で人気がありますが、従来までのブラック系の濃色一辺倒ではなく、ブルー系、レッド系、グレー系など人気色に広がりが見られるようになっています。

このように、自動車を購入する際に重要なポイントとなるのは「ボディーカラー」からということであれば、住宅塗装についても同じことが言えると考えます。多くの塗装会社の営業プロセスを見ていくと、診断から入り、建物の劣化箇所の指摘、その上で問題となる箇所の補修および全体の塗装をすることで建物を保全できることを説明し、さらに付加価値として遮熱や防カビなどのオプションを加えた見積書を提出し商談に入ります。
しかし、この商談中に「色」の提案をすることはほぼなく、受注後に色の話を行っていく提案が多いと感じています。すなわち、住宅塗装を発注する際に決め手となるのが「色」であると仮定するならば、契約を促す前に「色」の提案をしなければ、最終判断の最大の要素である「色」が欠けた状態で判断を促すことになり、結果的に契約率は落ちると考えることもできます。よって、商談中に「色」の提案をしながら、塗料の性能や工事品質の説明も行い、塗装後のイメージを楽しんで貰いながら、「色」で納得して最終の契約を促すことが、消費者の要求を満たす流れになると考えます。

アステックペイントの「色」サポート体制

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そこで、2023年よりアステックペイントとして、「色」に関して加盟店、登録店の皆様のサポート体制を強化することとなりました。まずは、2023年5月よりアステック標準色69色のうち17色を新色へ変更いたしました。色の専門家によるリサーチおよび分析した結果、不人気17色を削除し、人気色のカラーバリエーションを増やしながら、さらにトレンドカラーも厳選し追加しました。

今回のトレンドカラーの中でも人気なのは「ミネラルグレイ」と「グレイドルフィン」です。ミネラルグレイは岩石や鉱物をイメージさせるやさしいグレイ系、グレイドルフィンはイルカの皮膚の色のような明るい赤味を帯びたぬくもりのあるライトローズグレイ系となっております。今回は色味がイメージしやすいようにカラーネーミングにもこだわっています。

今後、アステックペイントの標準色69色は、二年に一度更新予定で、常に市場や消費者の分析を行い、定番人気色とトレンドカラーを組み替えながら、消費者が「色」を楽しみ満足して貰える提案ができるようにしていきたいと考えています。

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さらに、2023年6月より「色選びガイド」を大幅リニューアルします。色系統選択や調和のとれた色の組み合わせなどカラーコーディネートの進め方がわかりやすく展開され「シャープ、安心感、スタイリッシュ」などの抽象的イメージ、「フラットなデザイン、和風」など家の形状など様々なテーマを軸にした配色例が約100例以上も掲載されています。今までの「色選びガイド」より2倍近いボリュームに増やし、皆様がしっかりと「色」の提案ができるような冊子に仕上がりました。

色提案は差別化の一つになる

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※イメージ画像

外壁塗装における差別化の一つは、間違いなく「色」の提案になるはずです。住宅塗装専門店だからこそ、正面から「色」について取り組まなければならないはずです。

今からでも、商談に関わる営業マンや営業アシスタントはカラーコーディネーター検定試験に取り組むことも有効であり、「色」の勉強をしながら、アステックペイントの「色選びガイド」をぜひとも活用し、積極的に「色」の提案を行ってください。「色」で差別化できることは、非常に大きな武器になるはずですので、現在のように市況が悪化している今だからこそ挑戦していくべき領域だと考えます。

色に関する記事はこちらもご覧ください

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コラム寄稿】株式会社アステックペイント代表 菅原徹

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菅原 徹(すがはら とおる)

株式会社アステックペイント代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

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