対談動画記事 2021.06.04

【動画あり】業界初!塗装でグッドデザイン賞を獲得!未来で生き残りたいペンキ屋は「デザイン塗装」に取り組め!(株式会社オムラ)

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※本記事は上記動画の内容を元に一部編集しております。

・トークゲスト:大村 龍雄 様(株式会社オムラ 代表取締役)
・MC:菅原 徹(株式会社アステックペイント 代表取締役)
   関 勇輝(株式会社アステックペイント 大阪営業所所属)
   北村 英理奈(株式会社アステックペイント 福岡営業所所属)
・撮影日:2021/05/10

【登壇者紹介】(株)オムラ 代表取締役 大村 龍雄 様

山口県下関市にて元請け塗装工事を中心に事業を展開される会社様。代表取締役の大村龍雄様は21歳より塗装職人を経験された後、1985年26歳の時に起業。1995年には有限会社大村塗研工業へと法人化し、2003年に株式会社オムラへと社名を変更。

オムラ様では、圧倒的なデザイン提案力を武器に、2000年頃より集合住宅や戸建て住宅の外壁に華やかな模様を描く「デザイン塗装」を積極的に導入。
これまで500棟以上の物件でデザイン塗装を施工し「デザインのオムラ」として地域に根付いた付加価値の高い塗装工事を展開されている。

2018年には外壁に大きな向日葵の絵を描画したマンション塗装工事において、その塗装手法と地域活性化への貢献が認められ、見事国内で初めて塗装工事におけるグッドデザイン賞を受賞。

◯グッドデザイン賞受賞物件の詳細はこちらよりご覧いただけます。
https://protimes.jp/gooddesign

オープニングトーク

菅原 徹(以下:菅原):大村社長はプロタイムズ立ち上げの当初からの初期メンバーであり、さらに本社が山口県にあり、近い距離ということもあるため、頻繁にお会いさせて頂いておりました。プロタイムズの立ち上げには大きく尽力を下さり大村社長とは、ともに成長してきた、という感覚を持っております。

プロタイムズの取り組みの中で「大村社長と一緒にグッドデザイン賞を目指そう」ということになりまして、2018年に一発で業界初の偉業を成し遂げられました。

その背景には大村社長のデザインに対するこだわり、そしてセンス、さらには数々の経験の中で構築されてきたものがあったからだと思っています。

塗装業界で唯一のグッドデザイン賞を獲られた大村社長のお話を大変興味深くお聞かせ頂きたいと思います。

デザイン塗装とは

関 勇輝(以下:関):最初に、大村社長がどんなことに取り組まれてきたのか、そしてグッドデザイン賞という所に辿り着くまでの逸話などをお聞きしたいと思います。

大村龍雄様(以下:大村様):やり始めた頃はデザイン塗装っていうものは全く意識も何もありませんでした。元々はデザインというのが、形があるわけではないので何が差別化になるかさっぱり分からず、最初から「差別化を狙ってデザイン塗装しよう」と取り組んだ訳ではないんですよね。最初はただの好奇心です。

私は元々機械設計やっていたんですけど、縁があって塗装業の方に入り込んで、そこから塗装の仕事を極めたいな、と思っていて、色んな所でお仕事させて頂いてきました。

割と多かったのは野丁場で、ビル関係とかゼネコンとかそういった関係の現場が多くて店舗的な工事もしていました。しかし、その野丁場のゼネコン系の仕事になると、工期とか単価がとても厳しく日にちが変わることも多かったので、収益面とか利益とか色んなことを考えると、会社を将来的に発展できるようなものに何か変化させていかないとなと思い立ち、「住宅の元請け」に意識し始めたんです。

ただ、住宅塗装がすごく単調的でやりがいがあまりないため、何かしたいなっていう気持ちはありました。目地を貼ったりとか石調に仕上げたりとかコテで塗ったりなど、そういった工夫を好奇心からで色々やり始めたのが「デザイン塗装」の始まりです。

■戸建て住宅にて3色塗り分けた施工事例

デザイン塗装の始まり

大村様:20年くらい前に斬新なことをやってみたいなと思って、4階建ての集合住宅の改修塗装工事の依頼があった時に「柄を入れてみたい」っていうふうに思ったんですね。

立面図に柄をデザインして、オーナー様に提出したところオーナー様から「やめてくれ」って言われて、「とにかくやりたいです」って言ったら「ではやってみて」と言われたんですけど、それが初めての斬新なデザイン塗装の取り組みですね。

そこは集合住宅にダイヤモンドカットの柄を入れたんですけれども、オーナーさんがそれ見た時に一発で気に入ってくれたんですね。

■最初に施工した集合住宅物件

オーナーさんに気に入ってもらったら、私としてはやりたいことがやり切れたため、非常にやりがいが持てました。仕事が残ったことが、すごく嬉しかったですね。

それから数年した時にそのオーナーさんが「入居100%になったんだよね」って言われたんですよ。空き家が確かにあったんですけど「埋まったんだよね」って言われたんですね。

その4階建ての賃貸のアパートというのが、JAが管理している田舎に多い市営・県営住宅みたいな無機質で、どこにでも沢山あるような建物でした。ただその(施工した)建物だけがデザインしているから、ものすごい目立つんですよ。

オーナーさんが言われるには「この建物だけ入居率が落ちないんだよね。ここだけはいつも9割超えているんだよ」って言われたんですよ。これは、他の物件でも入居率に影響するか検証する必要があるな、と思って他の所でもやってみようって思い出したんですよね。

しかし、他の賃貸アパートとかマンションとかに「デザインさせて欲しい」と言うと、大体「やめてくれ」って言われます。「デザインやって」っていうオーナーさんは、まず居らっしゃらないんですよ。ただ、施工後に「どうですか」って言って見てもらった時に大体喜ばれるんです。

それからオーナーさんからは「入居があれから満室になった」とか「あれから入居率が上がった」と言われるんですよ。そういう声を頂くたびに、デザインは、絶対にそれなりの価値というものが付くものなんだな、というふうに確信に変わっていきました。

デザイン塗装は施工実績を積み重ねることが重要

大村様:でも提案するにしても、施工棟数っていうのはすごい大事だなって思い、とにかく「数」やり続けるっていうこと、継続と数っていうのはすごい意識しました。

なぜこんなことをずっとやり続けているかというと、噂されるんですよ。ずっとやり続けてきたり、数を沢山やっていると「これオムラが施工しているよね」など同業者が言うようになります。

結局ついたイメージが「施工力すごいんだろうな」って皆さんが言ってくださるんですよね。「こんな施工できるんだから施工力すごいんだろうな」とか。

同業者が「オムラさんで工事すれば絶対間違いないです」とかお客さんに言っているんですよね。

自分がやり続けてきて感じるのは同業者さんが「あそこはちょっと施工が違いますよ」とかうちの会社をすごく存在を認めてくれるようになりました。

そうすると、こっちもプレッシャーがかかっちゃうんですよね。絶対間違いない仕事しないといけないと思い、クオリティーを上げていくよう努力していきました。
うちの職人も皆そうなんですよ。デザインをやり始めて、すごい満足感が職人にあるみたいで中途半端的な仕事をしなくなりました。

「オムラで仕事してますよ。」みたいな感じで何か誇りに思っているような雰囲気があります。

また、ご近所さんで工事をやると、「これ何したの?」と言われて「これは塗装でデザインしました」と言うと「え、こんなことできる?見たことない。こんなに変わるの?」というように、ご近所でもちょっと噂になります。

そういうのが何ヶ月かしたり何年かしたりすると電話が掛かってきて、「どこどこで工事をやってたオムラさんでしょ。ちょっと見積もりしてもらえないかな。」という話も結構頂くんですよ。

だから私的には大きいデザインであれ小さいデザインであれ、そこのお家が良くなることが私にとっては嬉しくなります。
また、お客様にとっても、今までお家があんまり気にもしてなくてただ外壁とか屋根が傷んできたんで、やらざるを得ないかなということで塗装工事をやったんだけど、オムラさんの話聞いていたら「だんだん家が可愛くなってきましたよ」「帰って家見たら何か楽しくなりますよ」と言われると私も嬉しいんですよ。

「デザイン塗装」は競合のない世界を構築できる

デザインからお話頂くというのは、やっぱすごい嬉しいなと思いますし、競合がいなくなっちゃうんですよね。デザインっていうのは私自身、長くやってきて思うんですけど絶対力があるんですよ。しかもそれ塗装でやるってことになると、塗装にはもう無限の力があると私は思っているんですよ。

普通の窯業系のサイディングがあったり、3色、4色使ったりとかするだけでも、お客様のリアクションが全然違うんですよね。塗装でこんなにお客様を喜ばせることができるんだなとかって思うと塗装に力があるし、デザインにも力があるし、無限の可能性があるなと思います。

デザイン塗装事例紹介

■最初に始めたダイヤモンドカットのデザイン塗装

大村様:これは菱形を何個も重ねてダイヤモンドカット風にしているんですね。簡単に言うと菱形を3つ重ねてるデザインになります。見た目が少し派手な感じがあるので色をモノトーン3色で抑えているっていうものになります。白とライトグレーにダークグレーで3色でモノトーンで抑えてますので、派手にならないように。そこだけ気をつけてやったデザイン塗装になります。


■ 戸建て住宅にシックな色合いでデザイン模様をデザイン塗装

大村様:RC戸建て住宅ですが結構トリッキーな柄を入れました。常識的なものばっかりやっていても事例としては残らないので、斬新なものも作りたいなということでやりました。このお宅は表通りになくて、裏通りにあるお家でちょっとやらかしても大丈夫かなっていう感じでしたので、施主さんには「もうどうぞ自由にしてください」っていうふうに言われて本当に自由にさせて頂きました。

デザインの柄が渦状で派手目にはなっているので色を抑えたという感じです。


■グッドデザイン賞を受賞したデザイン塗装物件

大村様:この物件は築40年以上経つ古い建物で、入居率で悩まれていました。オーナーさんに「入居率が上がるデザインの事例があるんですよ」っていうお話をさせて頂いて、ここもデザイン料は頂いて描きましたね。オーナー様が「向日葵が好きだ」っていうふうに言われたので、柄を決めさせて頂きました。

ここで拘ったのは線の太さと色です。線の太さをかなりテストしてサンプル板は10枚ぐらい作ったと思います。手書きですけど3人で描きました。下書きをして、それからその線に沿ってそのラインの太さを決めていますから、その太さで描いていくっていう進め方です。

3人で1日掛かってないです。上から 真ん中から 下からみたいな、バラバラから描き始めているんです。合わせる時に軽く20cmぐらいはズレています。それを修正しながら、あとはうちの工務の職人にその太さ、色も決まっていますから、それをそのまま後でなぞってこさせるだけです。

一問一答

関:ここから一問一答という形で株式会社オムラ様のデザイン塗装の極意と真髄を深堀りをさせて頂きたいと思っております。

デザインの提案の方法について

大村様:まずどういうモチーフがよろしいですか、ということで、オーナー様と協議するんですけれども、それが決まったら今度それに対しての柄を1回全部案を出してみます。

10種類20種類って出していくんですけど、その中で当然オーナー様に選んで頂くっていうのもあるし、こっちがお勧めするっていうのもありますので、そこで意見が一致するものを最終的に選んでいくっていう流れです。

■ワンポイントで立体模様を施した戸建て住宅

北村:タイミングとしてはどのタイミングでデザインのご提案をされてらっしゃいますか?

大村様:ケースバイケースですけど、ただ分譲マンションとかは、賃貸の物件だと入居率っていう問題がありますので、WIN-WINの関係が作れそうなオーナー様ですと最初から提案していきます。

でも戸建ては提案がしづらいです。戸建てだと「いやそんなん興味ないよ」と言われたら終わりですし、戸建ては結構慎重にデザイン提案していくんですけど、3色とか4色とかって使うような、ちょっとタイル風・石調風とかのデザインだったらこれは意外とすんなり受け入れてくれます。デザイン料っていうのも、これはほぼデザイン料っていうような領域ではないので、人件費等々は頂きますけどっていう話はするんですけれども。

でもこういった工事も他社さんはやらないんですよ。いや他社さんにこれ振ってもこんなんできないって言われるんですよね」って言われるので1回こういうのを出してしまうとリアクションが大きいお客様はもうそこから離れないんですよね。

こういうのを出せば、競合さんが居なくなっていくんで、出した方が良いなと思う時はもう最初から出していきます。あとはデザイン事例をスマホで見せるとリアクションが大きい人はもうこっから離れないですね。

職人への施工指導や教育はどうしている?

大村様:まず一緒に作業します。「やり方が分からない」と職人が言うので、まずはわかるまでやって見せます。それからもうずっと「させ続ける」っていうことです。

失敗しているよねっていうのがあったとしても、「全然オッケー」っていうことでさせ続けます。多少失敗も必要になるので職人が自信持ってできるように、最初はずっとこっちでやるのを見せます。

デザインを発想する上で大事なことは?

大村様:依頼を受けた時は全く頭の中何も入ってないんですよ。私的には依頼を受けてお金も頂くことになるので、責任を感じますから頭の中に建物とか壁をイメージしたものをずっと入れて、そこに何が合うかなっていうのは、もう頭の片隅にずっと残すような感じで常に考えるというか。
目にするもの全てが頭の片隅にあって、建物に何か使えるか、みたいな所からアイデアを発想させるっていうのはあります。

北村:大村社長はインスピレーションを持ってらっしゃると思うんですけど、普通の塗装店さんってその辺がまだわかない方とかもいらっしゃると思います。

大村様:私が特別じゃなくて誰でもできると思うんですけど訓練みたいなもんですね。依頼を受けた建物のイメージとか壁とかがあると思いますけど、ずっと考えてたら何か湧いてきますよ。訓練だと思いますよ。

例えば雑誌見てもそうですけど色んなもの見ているうちにこれってあそこ変えたら面白いんじゃないっていうのが段々湧いて出てくるようになると思うんですよ。

そういうのは日頃そんなこと普通考えないじゃないですか。だけどお金もらって仕事する以上は考えないといけないので、そこをずっと考えてたらプロとして何か湧いてくる。もう訓練だと思います。

北村:それで大村社長のショールームにはお洒落な本がいっぱいあるんですね。

大村様:最初は私本見まくりましたから。デザイン的な写真とかあるんですけど。うちの事務所の収納のところめくると、びっくりするくらいのデザインの写真の量があります。世界のデザインの写真集みたいなのがあるんですけど、ものすごい量の写真があって最初の頃は暇があればそれを眺めていました。

何か湧かそうと思って暇があれば眺めていたので、そういうのも訓練だと思うんですよね。

塗装業界へのメッセージ

大村様: 「美大出てますか?」とか「大村社長はアーティストですよね」とかっていうのはよく言われるんですけど、私は決して美大も出てないですしアーティストでもないので、こういう発想とかこういうデザイン施工とかっていうのは、沢山のデザイン画を見てきたんです。

とにかくここにデザインを描くんだっていうふうにスイッチを入れるともう色んなものをそこに集中させるというか、何かを湧かせるっていう努力をしているだけなんですよね。

私は訓練とか努力だっていうふうに思っているので、必ず何かそこにずっと集中していると何かしら湧いてくると思います。

デザイン集的な写真集とかっていうのも沢山見ていかれると何かしら湧くものがあると思います。あと度胸って話も言われるんですけど確かにビルの壁にいきなり何かを描くっていうと度胸みたいなものが発生するかもしれないですけど、その前段で何かしら出来そうな所でちょっと色々やってみるっていうのが必要かもしれないですね。

そういったことを踏まえていけば私はデザイン塗装っていうのは誰でもできると思っております。

菅原より一言

菅原: 大村社長とは10年近くのお付き合いになると思いますが、本当に思うことは大村社長の探求心のすごさだというふうに思っています。

1つの事例を上げますと現場で余った塗料の廃材に色んなものを混合されまして自作で樹脂タイルを作られていました。更にそれを戸建て住宅の壁の一面に貼られて10年以上経過したものを確認していることなど本当に感服した経験があります。

大村社長とのお付き合いを通じて思うことなんですが、恐らく10年ぐらい前までは塗装工事をちゃんとやる業者は少なくて、きちんとした工事をやるだけで価値がある時代だったと思います。

ただし今や誰もがきちんとした工事をやるようになり、品質の高い工事では価値にならない時代になって来たと思いますし、益々その傾向は強くなっていくというふうに思ってます。

そのような中で大村社長はデザインに無限の力を感じてデザインを武器に競合が消えてく領域を作られていくということに塗装業界で生き残るための未来のヒントがある、というふうに私は思っています。

大村社長の言葉の重みを感じることができ、そしてまた多くの塗装会社の経営者にとってもとても参考になる話ではなかったか、というふうに私は思っています。本日は誠にありがとうございました。

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