プロタイムズ躍進の背景~中期目標300億円・長期目標1,000億円に向けて~
国内最大住宅塗装ブランド「プロタイムズ」
プロタイムズを2009年に設立し、今年で早くも12年が経過しました。「住宅塗装の品質基準を作りたい」「塗装業界初のブランドを構築したい」という想いのもと、様々な困難を乗り越えながら、今まで確実に成長してきました。
結果として、昨年末のプロタイムズ加盟店の住宅塗装における年間売上は135億円、2021年度の売上は170億円ほどの見込みで推移しています。
このように設立時より毎年成長し続けてきたプロタイムズですが、その成長が止まる前兆が数年前より見え始めたこともあり、2020年に従来のフランチャイズ制度から大幅に制度を見直し、新体制での再スタートを切りました。
新制度に移行するにあたり、Wブランド制度への変更、エリア制の排除、ロイヤリティの逓減など様々な変革を行いました。
その想いとしては、当社製品を日頃から扱ってくださっているアステックペイント加盟店の多くにプロタイムズへ加盟いただき、最小限の費用で、皆様が必要とする「あらゆる支援」をさせていただきながら、共に成長していきたいという強い考えが根底にありました。
このような取り組み・考えを昨年から案内し多くのアステックペイント優良加盟店に加盟いただけたこともあり、プロタイムズは2021年度末に190店舗ほどまで拡大する運びとなりました。もちろん、住宅塗装業界における国内最大の店舗数をさらに更新し続けています。
プロタイムズ加盟店の成功・失敗事例
私の立場上、今まで退会された加盟店も含めて多くのプロタイムズ加盟店の成功事例、失敗事例を見てきました。それらには多くの共通点を見ることができます。
根本的には、住宅塗装の元請け事業を始めて、社長1人の力で売上5,000万円を越えられないのであれば、プロタイムズに加盟したとしても「成長し続ける」ことはほぼできないと感じています。
その場合、経営者の多くに「主体性がないため、何でもプロタイムズ本部(以下、本部)に頼りっきりになる」「自分で考え、行動する習慣がないため、本部が提供するものに対して自社の強み・地域性・自分の想い等を入れずに販促を行っている」「目標に対する強い執念や、事業に対する熱意がない」「だから、社員がついてこない」などの共通点が挙げられます。
反対に、プロタイムズに加盟して劇的に成長し続けている加盟店も多く存在しています。
その特徴は「自主性と主体性を持ちながら、プロタイムズの強みを活用している会社」だと思います。
そのような加盟店には、成長して売上が増えていくプロセスの中で、立ちはだかる壁をブレイクスルーしなければならないタイミングが必ず訪れます。そのタイミングで本部が意識して取り組んでいることを以下にまとめました。
・売上5,000万円までの壁… 経営者1人の力で何とかする
・売上1.5億円までの壁…自社にあった集客手法を見つける
・売上3億円までの壁…地域一番店になるための様々な取り組みを複合的に行う
・売上5億円までの壁…採用と教育を強化する
・売上5億円以上の壁…経営者の人格力と組織マネージメント力を高める
このように、成長プロセスによって取り組むことは変化し、本部に求めることも変わってきます。
加盟当初は「集客手法のこと以外は何も要らない」と考えていても、売上が2億円を越えてくると新たな悩みが生まれてきて、そのことで成長が止まることを実感し、本部に求めてくるサービス内容が明らかに変わってくるという事例はよくあります。成長プロセスの中で立ちはだかる壁をブレイクスルーし続けることでしか、成長を維持することはできません。
注力していく3つの支援内容
ここからは、本部として今年度から来年にかけて最も力を入れていく3つの支援内容をご紹介します。
1.「地域一番店」支援
■ランチェスター地域戦略を学べる経営者向け社長塾の様子
このテーマは不変的な取り組みとなります。ランチェスター戦略を基本とした地域戦略の知識を持ち、そこから導き出した地域戦略のもとで販促計画を行っていくことがとても大切です。戦略なしに、戦術(販促)が機能することはありません。
そして、地域戦略において「ショールーム」は欠かせません。新聞や紙媒体を見なくなってきた消費者に対して、野立看板やショールームの重要性はますます高まってきています。
「地域一番店」への成長で大切なことは、「地域一番店になることが住宅塗装事業のスタート地点に立つ」という感覚を持ち、そこからさらに地域シェアを上げ続けながら、最終的には競合他社を自らの地域から撤退させ、競争のない世界をつくることです。
2.WEB集客の強化
■全国加盟店の集客成功事例などを共有する事業戦略会議の様子
これまで、住宅リフォームの集客の中心は圧倒的にチラシでした。過去10年間でWEB集客の比率も段階的に高まってきましたが、新型コロナウイルスの流行によって一気にWEBへと集客の中心が移行していくことになると思っています。
新聞や紙媒体を読まない世代が近未来のメイン顧客になることは間違いなく、「高齢者のほとんどは、すでに生活の中でインターネットを利用している」という統計データも発表されています。
業者選びの手段としてWEBサイトが中心となる時代においては、自社サイトを育成させ続けながら、競合相手に確実に勝るWEBサイトを有することが絶対条件となります。お客様に選ばれるWEBサイトでなければ、淘汰されていくことを理解すべきでしょう。
3.人員の採用と教育
住宅リフォーム業は、最終的には「人が全て」となります。ITもしくはロボットで代替えできる部分は少なく、売上はスタッフの数に比例します。売上2億円ぐらいまでであれば、社長の力と数人のスタッフがいれば何とかなると思いますが、結局は地域一番店になれない、もしくは社長が怪我や病気をすれば売上はすぐにジリ貧になるリスクが付きまといます。
永続的な成長のためには、人員の採用と教育がかなり重要な経営要素となります。ただし、自社ではここまでの取り組めないという加盟店の声も多く、本部として最も強化していく取り組みとなります。
売上1,000億円ブランドを目指して
3年前、プロタイムズが年間売上100億円を到達した時に、中期目標を売上300億円と設定しました。この売上目標は、住宅塗装業界で圧倒的な地位を築きながら、消費者に多少名前が知られているようなブランドになるだろうと推測して設定しています。そして今や、かなり現実的に300億円到達が近づいてきました。
また同時期に、長期目標として「売上1,000億円」という目標もあわせて設定しました。
この数字は大手ハウスメーカー系のリフォーム会社と同等規模となります。住宅塗装業の代表として住宅リフォーム業全体に影響を及ぼす立場になり、住宅リフォームに興味のある消費者であれば、ある程度名前が知られているブランド力を持つようになると推測しています。
本部としては、売上が300億円を越えたタイミングで、売上1,000億円到達に向けた道がかなり現実的に見えてくると思っています。
アステックペイント製品を長く扱っていただいている全国の有力加盟店の皆様と一緒に、プロタイムズを業界初のブランド組織に成長させながら、このブランドをぜひとも皆様の地元で活用いただき、皆様と共に成長できる関係でありたいと思っています。
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このコラムの寄稿者と運営者
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹
株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
【運営会社】
株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。