コスト化するマネージャーと稼ぐ力について

代表コラム 2024.04.30 (最終更新日:2024.10.08)
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会社を創業して、社長自ら必死で頑張り、売上が1億円ぐらいになると「儲かった」が、さらに頑張って売上を3億円ぐらいまで伸長させたら、逆に「儲からない」「利益が出せない」という話は、経営者あるあるの話だと思っている。
この理由は単純ではないと思うが、私は「社長とマネージャーがコスト化した」ということが一番の理由だと思っている。住宅塗装専門店で言うと、一般的には1億円ぐらいまでは社長は自らトップ営業マンとして営業を自ら行い、そして工事現場に出て指揮を取ってきており、そのような社長を一言で言うと「最も稼ぐ存在」と言えるだろう。

そして売上を1億円から3億円に目指す過程で、社員を増やしていくと、次第にトップ営業マンような人材が現れ、社長の右腕的な存在になり、そしてマネージャーとなっていくプロセスが多いと感じる。そうなると、社長は営業と現場から少し距離を置き始め、そのマネージャーに営業や現場管理まで任せるようになる場合がほとんどだろう。

社長のコスト化

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※イメージ写真

このプロセスで、なぜ「利益が出せない」企業体質になってしまう理由を考えてみたい。まず1つ目の問題点として、今まで一番稼いでいた社長が営業や現場管理などをやらなくなるため、会社にとっては「社長はコスト化」するようになることが挙げられる。

本来であれば、1億円から3億円を目指す上で、必要な社内制度を作り上げたり、社員ではできないような売上を作るような取り組みをしてれば問題ないが、多くの社長は実際の仕事の時間を減らし、ゴルフなどに勤しむようになる。このケースでは完全にコスト化した社長となる。

右腕営業マンがマネージャーとなる際の課題

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もう1つの問題は、社長の右腕として稼いでいたトップ営業マンがマネージャーになると、なぜかマネージャー業務で忙しくなり、社員や業者の管理業務が中心となり、稼いでいたマネージャーが稼がないようになってしまう。3億円ぐらいまでの売上規模であれば、マネージャーというより、プレイングマネージャーとして、今までと同じように営業で自ら稼ぎながら、さらに新人教育や、他の営業マンの数字の底上げをするのがプレイングマネージャーの役割のはずである。
しかし、規模が大きくなるにしたがって、マネージャーが現場から離れはじめ、なぜか一般社員でもできるような生産性の低い仕事を一生懸命忙しく行うようになる。こうなると「マネージャーもコスト化」するようになる。売上3億円になったはいいが、社長とマネージャーは稼がないで、高い給与だけ貰うようになるため、会社としては結局利益が出ない、というのがこの問題の実際の原因だと思っている。

あるべきマネージャーの姿とは

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※イメージ写真

「あるべきマネージャー」の姿を考えていくと、まずは規模がさほど大きくないのであれば、マネージャーという役職であっても、プレイングマネージャーという意識で、自ら稼ぐための行動と業務内容を明確にしておくことが重要だと思う。そして、売上規模が大きくなり、部下が増えていく中で、部下が働きやすい環境作りを行いながら、部下育成に力を入れ、自分を超える人材を作り上げることが最大の目標になると思っている。そうなれば、現在の自分のポジションをその部下に譲ることができ、自らは新たな事業や収益の柱作りに完全に移行できるため、誰もコスト化することはなくなる。

さらに成長してくる若手にマネージャーになるチャンスを与えることができるので、社内も盛り上がり、企業として成長し続けることができるようになるだろう。簡単なことではないが、インフレ社会で賃金を上げ続けていける企業になるためには、「稼ぐ力」についてもっと意識を高めていく必要があると思っている。

<2024年3月号アステックペイント定期発行物ホットラインより>

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このコラムの寄稿者と運営者

【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹

【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹

株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

【運営会社】
株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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