「お山の大将」な経営者にならないために

代表コラム 外壁塗装メーカー 2022.09.14 (最終更新日:2024.01.16)
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成長している企業にとって最も必要なことは、「新しい人材を入れ続ける」ことです。新しい人材が入社してこなければ、会社の成長は止まります。特に、住宅リフォーム業や住宅塗装業においては、全ての営業および現場管理プロセスに人材が介在することになるため、社員の人数分だけでしか売上は作れず、職人の人数分だけでしか工事をこなすことはできません。

また、最近「採用した若手が半年で辞めてしまった」といった話を、以前にも増してよく聞くようになりました。採用コストも非常に高くつきますが、それ以上に半年間給与を払い続け、育成にかかる費用を負担したものの退職されてしまうというのは、会社にとってとてつもなく大きな損失となります。

そして半年後にまた採用活動を行うため、その間、会社の成長は確実に止まってしまうでしょう。このような動きの中で「Z世代」というキーワードを耳にするようになりました。

そこでまずは、最近良く話題に出る「Z世代」について整理してみたいと思います。

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Z世代とは

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※イメージ写真

Z世代とは『1996~2010年頃生まれ』の世代のことで、その前の世代は「Y世代(1981~1995年頃生まれ)」「X世代(1965~1980年頃生まれ)」と言われています。Z世代の特徴を調べてみると、以下の5つの要素を挙げている情報が多いです。

 ①SNSと生活が密着している

この世代はSNSで情報収集や商品の購買を行います。

テレビや新聞などのマス情報を信じない人が多く、SNSの情報やフォローしている個人の声を信じる傾向が強いようです。

② 情報は量より質を重視している

生まれた時からインターネットによる過剰な情報に晒されているため、情報の取捨選択に慣れています。独自の判断基準を持ち、自分に必要な情報や嘘のない情報を選びます。

③ 自分らしい生き方を大切にしている

情報過多で多種多様な価値観に触れており、自分らしい生き方に価値を置いています。

④ 効率を重視し、無駄を極端に嫌う

アプリなどの便利なものがどのカテゴリーでも揃っており、効率が悪いことを嫌うそうです。具体的には費用対効果よりも時間対効果を重視すると言われています。

⑤ 縦社会を嫌い、横社会を好む

インターネットを通じて年齢や性別を超えたコミュニティーを形成している人も多く、従来までの縦社会を嫌い、フラットな人間関係を築ける横社会を好むようです

採用・育成において、上記のような価値観が大きく異なる「Z世代と向き合う」ことが必要になるかもしれません。しかしながら__私は人が定着しないのには「もっと根本的な根深い問題」があると思っています。

人が定着しない、根本的な根深い問題とは

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※イメージ写真

マネージメントには普遍的な原理・原則があります。それにも関わらず、マネージメントを勉強しない経営者は非常に多いと実感しています。自分の過去の成功体験から経営判断をしているケースがほとんどのように思えるのです。塗装会社を立ち上げ、そこそこ地域一番店になってきたから、「自分はマネージメントができている」と思っているのだと想像しています。

しかし、会社を立ち上げた時のメンバーは、学生時代の後輩や同じ現場に入っていた若手、または兄弟や親族などでしょう。このような創業期のメンバーは、社長の癖や長所・短所を見極めてコミュニーケーションを取ることができ、根本的な価値観を共有できている方々のはずです。だからこそ、地域でそこそこ成長できてきたのだと思います。

このような経営者が、価値観の異なる新たな人材をただ入社させても定着しづらいでしょう。しかし「Z世代だから」という否定的なニューアンスを含む表現にして、結局、マネージメントから逃げている方々は本当に多いと思っています。

現実的には、経営者はもっとマネージメントを勉強しなくてはなりません。

マネージメントを勉強するということに対して、何か新しい高度なテクニックを導入するようなイメージを持つかもしれません。しかし実際は、経営者としての自らの問題点を見つけ出し、受け入れ、自らを変えていくという作業が中心になるはずです。すなわち、今必要なマネージメントとは、経営者としての問題点を「引き算」していくことだと考えた方がちょうどいいと思っています。

「人が定着しない問題」を解消するためには

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※イメージ写真

決して、マネージメントを勉強して、新しいテクニックを導入するような「足し算」ではないということです。

私自身が全国の多くの経営者を見ていて思うことは、自らの問題点を「引き算」していくだけで、「人が定着しない問題」の80%は解消できるということです。

ここで一番難しいのは、結局、経営者は自らの問題点と向き合わない、逃げる、受け入れないという行為を取り、代わりに福利厚生を少し厚くする、給与制度をいじくるなどの「足し算」をやってしまうことです。これではいつまで経っても人が定着する組織にはなれません。

地域一番店にはなれるかもしれませんが、本来目指すべき経営者ではなく、「お山の大将」な経営者になると思っています。


コラム寄稿】株式会社アステックペイント代表 菅原徹

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菅原 徹(すがはら とおる)

株式会社アステックペイント代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

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