【塗装の気泡・破泡跡とは?】原因5つと現場でできる対策を徹底解説


塗装後の表面に細かい穴が発生する「破泡跡」。施主から指摘を受けて困った経験はありませんか?これは塗料内の気泡が原因で発生する現象です。この記事では、破泡跡の定義・発生原因5つ・現場でできる対策を詳しく解説します。施工品質の向上と施主トラブルの防止にお役立てください。
この記事でわかること
✅ 気泡・破泡跡とは何か、ピンホールとの違い
✅ 破泡跡が発生する5つの原因(塗料の性質・環境・施工方法など)
✅ 塗装時の気泡を減らすための5つの具体的な対策
✅ 施主への事前説明で工事後のクレームを防ぐ方法
✅ 現場の不具合相談に対応するアステックペイントのサポート体制
目次
塗装の気泡・破泡跡とは?ピンホールとの違いも解説

気泡とは、「塗料を攪拌した時、または塗料を塗る時に混入した空気の泡」のことを言います。
そして破泡跡とは、「気泡が発生した上塗り塗料を下塗り材の上に塗装した後、塗料が乾燥する前に表面で弾けて残ったくぼみ」のことを言います。

破泡跡は、水性塗料において発生する可能性がある現象で、塗膜表面に蛸壺状のくぼみができた状態のため、下地まで貫通しているものではありません。
※穴が貫通している場合「ピンホール」と呼んでいます。
塗装後に気泡・破泡跡が発生する5つの原因

破泡跡は、単一の原因ではなく「環境・下地・施工方法・塗料の性質」が複合的に影響して発生します。
以下の5つの原因を理解することが、対策の第一歩です。
| 要因① 破泡跡が残りやすい塗料の場合原因① 塗った後も泡が抜けにくい塗料が使われている |
| 粘度が高い塗料など、塗料の種類に寄って破泡跡の発生しやすさが変化します。特に、水性塗料は溶剤塗料に比べると、塗料の性質として泡が抜けにくく、なじみにくい傾向があります。 |
| 原因② 塗膜表面の乾燥が急速に進んでしまう |
| 塗布した塗料に含まれている気泡が弾ける前に、直射日光の熱や風によって塗膜表面の乾燥が休息に進むことで、破泡後が発生しやすくなる傾向があります。 |
| 原因③ 塗料に含まれる消泡剤の効果が低下する |
| 長期間の保管や、高温下で塗料を保管することで、塗料の消泡剤の効果(泡を弾けやすくする効果)が低下してしまう懸念があります。そのため、通常の施工状況でも泡が弾けにくくなる傾向があります。 |
| 原因④ 電動攪拌機で泡立てて攪拌した |
| 二液型塗料・希釈材の混合撹拌時に多量の気泡が塗料内に含まれてしまうため、通常通りの施工状況でも全ての泡が弾ける前に塗膜表面が乾燥してしまう傾向があります。 |
| 要因⑤ 凹凸が激しい下地の凹部などに塗料が厚く溜まった場合原因⑤ 凹凸が激しい下地の凹部などに塗料が溜まる |
| 凹凸が激しい下地に塗装すると、凹部に塗料が厚く溜まることで、塗膜表面に気泡が到達する時間が長くなってしまい、その間に塗膜表面が乾燥してしまう傾向があります。 |
上記のような原因が重なる施工状況の場合、塗料内の気泡が抜けにくくなること・泡が弾けた跡がなじみにくくなることによって、破泡跡の発生に繋がることがあります。
破泡跡が発生しやすい条件まとめ
| 要因 | 具体的な状況 |
|---|---|
| 塗料の性質 | 水性塗料・高粘度塗料・消泡剤が劣化した塗料 |
| 環境条件 | 夏季・直射日光・強風・高温 |
| 施工方法 | 電動攪拌機による泡立て・同箇所の過剰なしごき塗り |
| 下地の状態 | 凹凸が激しいモルタル・吸い込みが多い下地 |
破泡跡を防ぐ5つの施工時の対策
「気泡の消し方はあるのか?」と気になる方も多いかと思いますが、残念ながら塗料内に発生した気泡を消すことは現状難しいです。
ただし、塗装時の工夫により、塗装の際の表面の気泡の発生や塗装後の破泡跡の発生を極力減らすことは可能です。塗装時の対策としては、下記のようなものがあげられます。
対策①:下地の凹凸を滑らかに整える
下地がモルタルの場合、**微弾性フィラー(塗材を下地に密着させる下塗り材)**などを施工して、凹凸をできるだけ滑らかに整えます。
凹部への塗料の溜まりを防ぐことが、破泡跡の発生リスクを下げることにつながります。
対策②:泡立てない攪拌方法を選ぶ
電動攪拌機で激しく攪拌すると気泡が大量に混入します。
塗料表面を泡立てないよう、ゆっくりと撹拌することが重要です。
対策③:マイクロファイバー系ローラーを使用する
ローラーの種類によって、塗装時の気泡の含みやすさが異なります。
マイクロファイバー系ローラーは気泡を噛みにくい特性を持っており、破泡跡の発生抑制に効果的です。
対策④:同じ箇所のしごき塗りをしすぎない
同じ箇所を何度もしごき塗りすると、気泡が混入しやすくなります。
1箇所に対して必要最小限の回数で塗り広げることを意識してください。
対策⑤:夏季は水希釈で粘度を調整する
夏季など外気温が高い場合、塗料の粘度が上がりやすく気泡が抜けにくくなります。
メーカー指定の希釈範囲内で水希釈を行い、粘度を適切に調整することが有効です。
※上記の対策を十分に取った場合でも破泡跡の発生を完全になくすことはできないためご注意ください。
施主への事前説明で工事後トラブルを防ぐ方法
破泡跡は適切な対策を取っても完全には防げない現象です。
だからこそ、施工前に施主へ説明しておくことが最も重要なトラブル防止策になります。
施主への説明で伝えるべきポイント
✅ 破泡跡は水性塗料を使用する建築塗装において発生しうる現象であること
✅ 塗膜表面のくぼみであり、下地まで貫通していないこと
✅ 下地保護機能への大きな影響はないこと
✅ 対策を講じても完全には防げない場合があること
事前に正確な情報を共有しておくことで、施主の不安を取り除き、信頼関係の構築につながります。
まとめ:塗装の気泡・破泡跡は「原因理解」と「事前共有」がカギ
今回の記事では、上塗り塗料の気泡が弾けて発生する「破泡跡」についてご紹介しました。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 破泡跡の定義 | 気泡が乾燥前に弾けて残った塗膜表面の蛸壺状くぼみ |
| 主な発生原因 | 水性塗料の性質・急速乾燥・消泡剤劣化・過剰な泡立て・下地の凹凸 |
| 施工時の対策 | 下地調整・泡立てない攪拌・マイクロファイバー使用・希釈調整など |
| 注意点 | 対策をしても完全防止は困難。施主への事前説明が重要 |
破泡跡は、上塗塗料の塗膜表面に発生する蛸壺状のくぼみです。特に水性塗料を施工することが多い建築塗装においては、多かれ少なかれ発生する現象となります。
塗膜表面のくぼみであるため、塗装の目的の1つである「下地の保護機能」に大きな影響は及ぼしにくい現象ではあります。しかし、施工前に破泡跡が発生してしまうケースがあることを事前に施主様に共有しておくことで施工後のトラブルを回避することに繋がりますので、ぜひ参考にされてください。
FAQ:塗装の気泡・破泡跡に関するよくある質問
Q1. 塗装後の気泡・破泡跡とは何ですか?
破泡跡とは、水性塗料の塗膜表面に発生する蛸壺状のくぼみのことです。塗料内の気泡が乾燥前に弾けて、その跡が残った状態を指します。下地まで貫通しているものではなく、ピンホール(貫通孔)とは区別されます。
Q2. 塗装の気泡を消す方法はありますか?
塗料内に発生した気泡を完全に消すことは、現状では困難です。ただし、マイクロファイバー系ローラーの使用・泡立てない攪拌・夏季の水希釈・下地の凹凸調整など、施工時の工夫により発生を極力減らすことは可能です。
Q3. 破泡跡は塗装の品質に問題がありますか?
破泡跡は塗膜表面のくぼみであり、下地まで貫通していません。そのため、塗装の主な目的である「下地保護機能」への大きな影響は及ぼしにくい現象です。ただし、施主から見ると「穴がある」と映るため、事前説明が重要です。
Q4. 破泡跡が発生しやすい季節・環境はありますか?
夏季など外気温が高い時期、直射日光が強い環境、風が強い環境では破泡跡が発生しやすくなります。塗膜表面の乾燥が速く進むため、気泡が弾ける前に固まりやすくなるためです。
Q5. アステックペイントに加盟すると破泡跡などの現場トラブルもサポートしてもらえますか?
はい。アステックペイントでは加盟店に対して、破泡跡をはじめとする現場の施工トラブル・技術的な疑問に専門スタッフが迅速に対応しています。職人向け勉強会・安全大会なども定期的に開催しており、現場品質の向上を継続的にサポートしています。
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この記事の監修者と運営者
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
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株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。
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