保冷庫を用いて温度管理している倉庫管理方法とは? (美倉庫プロジェクトvol.5)

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AP ONLINEでは、塗料倉庫の整理整頓、在庫削減に取り組まれている全国の加盟店様に訪問インタビューを実施し、整理整頓の工夫についてご紹介する「美倉庫プロジェクト」を連載しています。

第5回目の事例は、関東エリアの塗装会社様の美倉庫をご紹介します。

塗装会社様の塗料倉庫の管理品質向上、塗料の廃棄量削減のために、ぜひご参考にされてください。

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倉庫概要

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概要詳細
倉庫のサイズ65㎡ 高さ3.5m
在庫数約400缶
在庫金額1,000万円
事務所からの距離事務所横
備考施工棟数:約30棟/月
協力施工店職人:20班

これまでの取り組み内容

保管塗料の温度管理

創業当初(20年前)は、高架下の塗料倉庫を借りて事業をスタート。その後(12年前)、現在の事務所・塗料倉庫に移転しました。

この倉庫は前借主が鶏肉を扱っている会社だったこともあり、保冷庫付きの物件でした。

保冷庫の活用について、職人と協議を重ねた結果、塗料の品質を長期間保持するためには、1年間を通した温度管理が有効と判断し、塗料の保管のために断熱性の高い保冷庫を活用されています。

30℃近い気温の日でも倉庫の中に入ると少し冷りと感じられる快適な環境です。

●エアコンの自動運転機能を使用して、1年間を通して20℃前後で温度管理。

エアコンの自動運転機能を使用して、1年間を通して20℃前後で温度管理。

在庫を増やさない工夫

軒天/付帯部は基本的に、色を絞って提案している

概要詳細
対象製品マックスシールドF・Si、フタイムキコートIE
保管している色味白・アイボリー・こげ茶・黒の4色

倉庫整理の工夫点

●屋根用、外壁用、付帯部用と部位/塗料ごとに保管場所が指定され、保管。

●2液塗料は主剤と硬化剤をテープでセットにして保管。
●他社塗料も「アステック色」を基本として調色。

概要詳細
整理方法倉庫の壁際に単管+鋼製足場板で棚を設置。
製品別で、保管場所を指定。
倉庫整理の頻度都度
棚卸しの頻度1回/年 4月の決算時に実施(棚卸しは毎回3日間ほどかかる)
4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)これからの運用上の課題

保管ルール

●在庫を含む使用予定の塗料は現場名ごとに準備。

概要詳細
使用期限(開封済み)1年目安
※ 3ヶ月に1度塗料の状態・臭気で判断し廃棄
在庫できるスペースに限りがあるため、積極的に廃棄する
使用期限(未開封)1年目安

保管状況

概要詳細
在庫塗料の種別「外壁上塗材」が多い
温度管理エアコンを設置して、20℃前後/年

危険物の取り扱い

概要詳細
危険物倉庫なし
溶剤塗料の保管数量今後の課題

産業廃棄物処理

概要詳細
廃棄費用ドラム缶 10,500円 運搬費15,000円/回
廃棄頻度1回/3か月
廃棄方法ドラム缶8本が溜まったタイミングで処理

●ドラム缶での処理 廃油は水性・溶剤不問。
●空缶は乾燥させて、潰して鉄くず無料回収業者(外国人)が引取り。
●倉庫や塗料廃棄場ほかで、管理責任者のプレートを掲示。

在庫管理方法

概要詳細
管理者の指名あり 現場管理部
在庫管理ツールなし
※以前、在庫管理アプリを1か月ほど導入して、
取り組んだが定着しなかった

まとめ

今回は美倉庫プロジェクト第5弾の事例レポートをお届けしました。AP ONLINEでは定期的に塗料倉庫の環境整備に取り組まれている塗装会社様の活動事例をご紹介します。
「塗料の不良在庫がたくさんあり悩んでいる」「高額な産廃処理費が課題である」という会社様はぜひ記事をご参考にしていただければと思います。

■過去の美倉庫プロジェクト記事はこちら

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記事監修】株式会社アステックペイント 谷口智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」塗装品質の向上のための施工指導を行う「フィールドエンジニア部」を統括する責任者として、高付加価値塗料の研究・開発、塗装現場の品質管理のための活動を行っている。

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運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。

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