塗装現場・倉庫の盗難対策、万全ですか?保管方法と防犯対策を解説

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昨今、塗装現場で使用される材料の安定確保は、これまで以上に重要な課題となっており、材料が盗難に遭うといったケースも発生しています。

実際に、中東情勢を受けてナフサを主な原料とするシンナー製品が不足するなか、塗装会社の倉庫から、およそ130リットル分のシンナーが盗まれる被害が発生したという事案も確認されており、警察も施錠の徹底に加え、防犯カメラやセンサーライトの設置などの対策を呼びかけています。

出典:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2623480

また、近年では施工道具の盗難被害も建設・塗装現場を問わず相次いでいます。
・具体的には、事務所の窓ガラスが破壊され、工具やバッテリーが盗まれる
・工事中の建設現場に侵入し、電動工具が盗まれるなどの被害です。

塗装現場で材料や施工道具を保管している場合にも、同様のリスクがあると考えておく必要があるでしょう。本記事では、塗料・シンナー・施工道具の盗難を防ぐために、保管におけるリスク要因と、見直したい盗難対策について実務目線でご紹介します。

この記事でわかること
✅現場の盗難対策が必要な理由
✅狙われやすい保管状態の特徴
✅実践しやすい盗難防止策

なぜ今、盗難対策が重要なのか

※イメージ写真

塗料や工具の盗難は、単に物がなくなるだけの問題ではありません。
次のような影響につながるおそれがあります。

・工程の遅延
・再手配による原価増
・元請け様・施主様への説明対応の発生
・管理体制への不信感
・盗難再発のリスク

特にシンナー類は、施工に欠かせないだけでなく、供給不安や価格変動の影響を受けやすい資材でもあります。
そのため、盗難対策は単なる防犯ではなく、工程管理・原価管理・信用維持の観点からも重要です。

盗難が起こりやすい管理方法の共通点とは

盗難対策を考えるうえで重要なのは、まず「どのような状態が狙われやすいか」を整理することです。
対策を増やす前に、リスク要因を可視化することが第一歩となります。

① 外部から保管物の存在が分かりやすい

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倉庫の窓や現場の敷地外から、塗料缶やシンナー缶、資材の位置がひと目で分かる状態です。
保管物が見えやすいほど、「何が」「どこに」「どれだけあるか」を第三者に把握されやすくなります。

国土交通省 関東地方整備局の盗難防止通知でも、資機材を部外者の目につきにくく保管することが推奨されており、ブルーシートで梱包する、フェンスに目隠しを設けるなどの工夫が例示されています。
出典:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000893434.pdf

② 夜間に人の気配がなく、照明も弱い

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夜間に暗く、人目につきにくい場合は、侵入のハードルが下がりやすくなります。
警視庁も、工事現場や資材置場での被害防止策として、定期的な見回り、整理整頓、施錠、防犯カメラや照明器具の設置など、複数の対策を取るよう呼びかけています。
出典:https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/akisu/kinzoku.html

③ 現場の屋外にそのまま置かれている

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使いかけの塗料やシンナー、翌日に使う予定の施工道具などを、足場下や現場脇、簡易スペースにそのまま置いてしまうケースです。
このような状態は、持ち出しやすさの面でリスクを高めます。

同通知では、高価なものや小さいものは可能な限り屋内保管し、保管期間自体も短くする考え方が示されています。
出典:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000893434.pdf

④倉庫の施錠が一重で、管理が形骸化している

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「鍵はかけているから大丈夫」と考えていても、簡易な南京錠ひとつだけ、あるいは誰が最後に施錠確認したか不明確な状態では、十分とはいえません。
国土交通省 関東地方整備局の通知では、堅牢な錠前の追加や複数施錠も対策として挙げられています。
出典:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000893434.pdf

まず見直したい盗難防止策

ここからは、すぐに実行しやすい対策を整理してご紹介します。
特別な設備を導入する前に、まずは保管と管理の基本を見直すことが重要です。

対策1.必要以上の材料を長期間置かない

直近の作業で使わないものを、長く置いていないかを見直します。
塗料やシンナーは、搬入量を工程に応じて適正化し、倉庫や現場に保管する量と期間を必要最小限にすることが基本です。
保管量・保管期間を減らすこと自体が有効なリスク低減策となります。

また、盗難リスクは、「持ち出しやすく、換金や転用がしやすいもの」にも発生します。施工道具についても、現場から持ち帰る、施錠できる保管庫に収納するなどの対策を検討してください。

対策2.屋内保管を優先する

出展:美倉庫プロジェクト始動!全国塗装会社の美しい倉庫活用手法をご紹介!(vol.1) | AP ONLINE

塗料やシンナー、施工道具は、可能な限り、施錠できる倉庫、保管BOX内などに収納します。
屋外保管しかできない場合でも、次のような工夫が有効です。

・外部から見えにくい位置に置く
・ブルーシート等で中身が分からないようにする
・保管スペースの前に別資材を置き、直接見えにくくする
・フェンスや囲いに目隠しを設ける

重要なのは、「置く場所があるか」ではなく、外部からどう見えているかという視点です。

対策3.施錠は“している”ではなく“破られにくい”状態にする

倉庫や門扉、仮設BOXの施錠は、ただ鍵をかけるだけでは不十分です。
複数施錠を基本とし、簡単に破壊されにくい構成にすることが重要です。

具体的には、以下のような見直しが考えられます。

・門扉と保管庫の両方を施錠する
・南京錠に加えて堅牢な錠前を2重で追加する
・錠前の取付部が弱くないか確認する
・最終退場者による施錠確認をルール化する

国土交通省 関東地方整備局でも、通常の南京錠やダイヤル錠に加え、耐破壊性の高い錠前を追加することが推奨されています。
出典:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000893434.pdf

対策4.防犯カメラ・照明・見回りを組み合わせる

※イメージ写真

防犯対策は、ひとつだけ導入しても十分とは限りません。
警視庁でも現場や資材置場において、見回り、整理整頓、施錠、防犯カメラ、照明器具の設置など、複数の対策を組み合わせるよう呼びかけています。

たとえば、次のような組み合わせが考えられます。

・資材置き場の出入口周辺への防犯カメラ設置
・夜間の死角を減らすセンサーライト設置
・日々の退場時チェック
・不定期の巡回や朝一の異常確認

重要なのは、設備を置くだけではなく、運用まで含めて対策を講じることです。

対策5.管理ルールを明文化する

※イメージ写真

盗難対策が機能しない会社では、「誰が何を確認するか」が曖昧なケースが少なくありません。
そのため、次のような管理ルールを関係者内で共有しておくことが有効です。

・どこに何を保管するか
・シンナー類はどこまでを屋内保管とするか
・施工道具の持ち帰りまたは保管方法の徹底
・退場時の施錠確認は誰が行うか
・異常を見つけた際の社内連絡先

不審者・不審車両を見た際の対応手順

国土交通省 関東地方整備局の通知でも、近隣住民との通報体制の整備や、定期・不定期の巡回が有効とされています。
出典:https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000893434.pdf

まとめ|盗難対策は「保管方法の見直し」が第一歩

盗難対策で大切なのは、特別な設備を導入することだけではありません。
まずは、置き方・見せ方・しまい方・施錠の仕方を見直し、狙われにくい状態をつくることが第一歩です。

そのうえで

・必要以上の在庫を置かない
・屋内保管を優先する
・外部から見えにくい保管を徹底する
・資材置き場では複数施錠を基本にする
・防犯カメラ・照明・巡回を組み合わせる
・異常時の連絡体制を整える

といった対策を重ねることで、防犯性は高めやすくなります。資材の供給不安や価格高騰が生じる局面では、塗装会社の保管資材が実際に狙われる事例も出ています。

今後の管理体制の見直しや、社内ルール整備の参考としてご活用いただけますと幸いです。

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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

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株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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