低コスト&低負荷な屋根材「シーガード」の紹介

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戸建住宅屋根のメンテナンスについて、「塗装できない屋根の場合どうしたらいいのか」

「カバー工法まで予算がない場合はどうしたらいいのか」などの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

一般的に、屋根の改修工事は約10年~15年ごとに必要とされています。これは、屋根材が日々の気象条件にさらされることによる経年劣化によるものです。特に戸建住宅の屋根に多く用いられている平板スレートは、経年劣化による浮きや破損・欠損などの問題が生じてしまう場合があります。

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これらの劣化が著しい場合は、カバー工法や屋根の葺き替えが一般的な解決策です。

今回はこれら問題の解決策として、カバー工法の中でも比較的安価で工期も短く、既存屋根材を残したまま上から新しい保護層を施工する、「シーガード工法」をご紹介します。

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シーガードの概要

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仕様:屋根改修カバー工法
用途:平板スレート専用
シーガードの1枚当たりの大きさは以下の表の内容となります。

縦幅働き幅※1横幅厚み
223mm182mm1,817mm0.35mm

※1屋根を葺くとき、左右の瓦同士の 重なる部分を除いた実際に暴露されている瓦の幅のこと。

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※シーガードは上記寸法のため、サイズが合わない平板スレート屋根材の場合、施工不可となります。

シーガードとは

シーガードは重度に劣化した平板スレート屋根材に重ね張りするだけのカバー工法です。

既存の平板スレートに専用の強力接着剤を用いて取り付ける「穴を開けない」工法のため、既存屋根を傷めることなく、高耐久の鋼板屋根に改修ができます。

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施工の様子
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施工概略図

シーガードの特徴紹介

幅広い条件で施工が可能

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シーガード(左) と カバー工法(右) の違い

シーガードは、従来のカバー工法に比べ薄く設計されているため、既存の棟板金に影響されずにフィットします。これにより、既存の板金をそのまま使用しながら施工でき、太陽光パネルが設置されている屋根でも、脱着せずに対応可能です。(※一部施工できないケースもあります。)

対照的に、一般的なカバー工法は、新規屋根材の厚みにより高さが増すため、周辺の板金部品の交換が必要になる場合が多くあります。

以上より、既存屋根の交換や撤去を行わずに施工できるため、工期も短縮でき、コストパフォーマンスにも優れています。

軽量

シーガードは約1.5kg/枚(約4.6kg/m²)と軽量であり、建物への負荷を軽減し、施工も容易です。梱包は1人で運べる重さ(1梱包10枚、15kg/梱包)で、現場での取り扱いが簡単です。

高い耐候性

シーガードは、錆に強いガルバリウム鋼板を使用し、「ポリエステル樹脂と有機系骨材の焼付塗装」を施しています。これにより、雨や紫外線から屋根を守ってくれます。

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ポリエステル樹脂と有機系骨材のイメージ図

また、サンシャインウェザオーメーター(屋外の環境条件を模倣し、製品や材料の耐候性を評価するための試験方法)より、20年相当の耐候性があることが確認されています。

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サンシャインウェザオーメーター試験結果

耐風圧性

耐風圧 試験様子

一般財団法人建材試験センターによる耐風圧性能試験において、シーガードが、風速69m/sに耐えうる強度が確認されています(一般的な屋根は約25~40m/s)。この試験により、接着剤で取り付けた場合においても、丈夫で安全な状態を実現できます。

色展開

カラーラインナップは、ブラック、ブラウン、オリーブ、グリーン)の5色となります。

注意点

シーガード施工ができない下地

シーガードは、スレートの延命を目的にしているため、下記条件では施工できません。
・ 雨漏りがすでに発生している、または雨漏りが発生したことがある建物
・築年数が40年以上経過している建物 (下地防水紙が寿命の可能性)
・ 多雪地域の建物 (スガ漏れ (屋根の積雪による水漏れ現象) の危険性のため)
・ 差し込めないほど欠損しているスレートの建物(スレートの前端部が、3枚連続して50%以上欠損していると、シーガードの耐風圧性能が十分に得られない可能性があります。)
・その他の詳細項目は、シーガードのカタログをご確認ください。

施工上の注意点

・既存屋根が雨漏りしている場合は必ずその原因を確認して、処置を施した後に施工してください。
・必ず既存屋根を高圧洗浄し埃やコケやカビなどの汚れや古い塗膜を除去して施工してください。
・板金部の塗装は規定のマンセル値に合わせてください。 またマンセル値を合わせても、塗膜の焼き付け温度や塗膜内の骨材の違いで、まったく同じ色ではないことをあらかじめご了承ください。
・雨や雪・霜など屋根面が濡れている際の施工は避けてください。また、外気温5℃未満での施工は避けてください。
・施工完了直後の屋根面にのぼると、初期硬化が不十分な場合に屋根材からシーガード本体がずれてしまう可能性がありますので、足場解体やその他屋根上で作業が必要な場合は翌日以降に工程を組むようにしてください。

まとめ

今回は、平板スレートへの負担が少なく、既存の屋根材を残したまま施工可能な「シーガード」を紹介しました。 「シーガード」は、一般的なカバー工法や葺き替え工事と比較し、低コストで工期が短く、耐久性が同等レベルの工法となっております。

また、前回の記事で「シーガードの提案方法について」を紹介しておりますので、「自社施工でカバー工法を行いたい」「屋根工事の提案の幅を広げたい」とお考えの方はぜひご覧ください。

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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

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谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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