外壁のカビの原因・発生しやすい条件・除去方法
外壁のカビは、放置すると「外壁の傷み(劣化)を早める」「アレルギーなどの病気を引き起こす原因となることがある」といったリスクがあります。「なぜ、外壁のカビが発生するのか?」「カビが発生した場合はどのように除去すればいいのか?」等、外壁のカビについてお悩みの方は、少なくないと思います。
本記事では、外壁のカビが発生しやすい環境やカビの発生を抑えるための方法について解説致します。
外壁に発生しているカビの種類
外壁に発生しているカビの種類には、黒カビ、赤カビ、青カビ、緑カビ、黄カビ、白カビ等、様々な菌があります。
外壁のカビの発生原因、発生しやすい立地条件
カビの胞子は空気中を浮遊しており、外壁に付着することもあります。外壁がカビに適した環境であった場合、カビの胞子は発芽して、成長。その後どんどん増殖していきます。
■カビの発生しやすい環境 ・直射日光が当たらない ・湿気が多い ※一般的に湿度75%以上 ・栄養(有機物)がある ※汚れなど 外壁が上記の環境下にあると、カビが発生(成長&増殖)する可能性が高いです。 ※コケや藻は、日光(光合成をおこなうため)があり、湿気が多い環境に発生しやすいです。 |
続いて、カビが発生しやすい立地条件を解説します。
■カビが発生しやすい立地条件 ・日当たりが悪い面 ⇒北面や東面、隣の建物に日光が遮られている面 ・風通しが悪い面 ⇒住宅が密集している、隣の住まいとの距離が近いなど ・湿気がたまりやすい環境 ⇒建物周辺に植物や田んぼ、川がある |
また、環境や立地のほかにも、外壁の種類によってカビが発生しやすいものもあります。
それは「凹凸のある表面がデコボコした外壁」です。外壁に凹凸があると、外壁に雨水や汚れが溜まりやすいため、カビに適した環境になりやすく、カビが発生する可能性が高まります。
■凹凸のある外壁の例
リシン、スタッコなどの吹き付け塗装が施されたモルタル外壁
意匠性(凹凸)のあるサイディング外壁
※カビは外壁以外にも、屋根や軒天なども同様に発生することがあります。
外壁のカビを早々に除去すべき理由
カビを放置することによるリスクを解説します。
◯美観が損なわれる
多くの場合、時間の経過とともに、カビは外壁に広く増殖していきます。そのため、長く放置すればするほど、外観の見た目は悪くなりまし、その分、カビの除去費用も高くなってしまいます。
◯外壁の傷み(劣化)が早くなる
どんな外壁も時間の経過とともに、少しずつ傷んで(劣化して)いきます。外壁にカビが発生すると、この痛みの進行スピードが早まることになり、場合によっては、建物自体の期待耐用年数よりも早々に劣化してしまうことも考えられます。
◯アレルギーなどの病気の原因となる可能性
カビはアレルギーなどの病気を引き起こす原因となることがあります。
◯長く放置すると、完全に除去するのが難しくなることも
カビは長く放置すると、カビが建材の深くにまで根を張るため、完全に除去するのが難しくなる可能性があります。
外壁のカビの除去方法
カビの除去は、「高圧洗浄」もしくは「バイオ洗浄」が一般的に用いられている方法です。
種類 | 特徴 |
高圧洗浄 | 軽度なカビの場合は、高圧洗浄機を使用し、強い水圧で外壁を洗浄します。 ※一般的に洗浄に使用する水は水道水を利用します。 ※高圧洗浄の圧は、下記の適正水圧を目安にされてください。水圧を上げすぎると、既存塗膜を傷めてしまう可能性があるため注意が必要です。 例:下地の種類による適正水圧の目安例 ・窯業系サイディング外壁:5MPa(50Kgf/c㎡) ※プラスチックブラシ等併用 ・金属系サイディング外壁:5~10MPa(50Kgf/c㎡) ・コンクリート外壁(リシン、タイル等仕上げ):15MPa(150Kgf/c㎡) |
バイオ洗浄 | 広範囲にカビが発生している場合は、バイオ洗浄を選択することもあります。バイオ洗浄では、高圧洗浄+カビに効果を発揮する薬剤で外壁を洗浄します。 ・バイオ洗浄の注意点 バイオ洗浄には薬剤を使用しますが、この薬剤が植物にかかると枯れてしまうことがあります。そのため、庭に育てている植物がある、近隣の庭が近いなどの場合、取り扱う際は、細心の注意が必要となります。 |
カビが発生しにくい塗料
何度カビを除去しても、カビが再発してしまう場合は、外壁塗装をするのも一つの手です。外壁塗装をすれば、カビ再発のリスクを軽減させることができます。
その際にオススメの塗料は下記の2つです。
◯汚れにくい塗料(低汚染塗料)
◯防カビ効果のある塗料や添加剤 ※添加剤は塗料に混ぜて使用
アステックペイントのイチオシ防カビ塗料をご紹介します。
超低汚染リファインシリーズ
汚れにくい性能に優れた超低汚染塗料。汚れが付きにくいだけでなく、仮に汚れが付いても雨で洗い流される設計となっているため、塗装したての美しい外観を長く保つことができます。カビの発生要因の一つに汚れなどの有機物があげられるため、汚れにくい性能に優れた超低汚染塗料を塗装することで、結果的にカビの発生を抑える効果も期待できます。
まとめ
今回の記事では、外壁のカビの種類やカビの発生しやすい環境・対策について解説しました。まずは、現場調査の際に、外壁にカビが発生していないかチェックしましょう。
カビでお悩みのお施主様から相談された際や、カビの対処方法に困った際は、ぜひ、本記事を参考にされてください。
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【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
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谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。
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