アパート・マンション市場への参入について

代表コラム 2024.12.11
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2024年は住宅塗装市場にとって厳しい年となり、この厳しい市況は来年も続くことになるでしょう。アステックペイントにとっても、住宅塗装市場以外のマーケットへの参入は果敢に取り組んでおり、工場、アパート、マンションなどの新たな市場への参入がその一例となります。

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アステックペイントが立ち上げる「工場・アパマンチャネル」

※イメージ写真

このような考えの中、アステックペイントは、2024年からAPパートナー制度の3つ目のチャネルとなる「工場・アパマンチャネル」を正式に立ち上げました。1つ目は「元請け住宅塗装チャネル」、2つ目は「SC(下請け)住宅塗装チャネル」となり、そして今年、工場とアパマン市場向けの営業支援制度をより強化することを目的として「工場・アパマンチャネル」を立ち上げました。

なお「アパマン」とは、アパートとマンションの略となり、ワンオーナーの低層賃貸住宅施設の市場をターゲットとしています。よって、マンション管理組合が管理するような大規模修繕工事は含まれません。

工場チャネルの成功条件と今後の課題

※イメージ写真

まず、「工場・アパマンチャネル」の工場塗装市場で成功させるための条件として、自らの営業エリアで工場が集積する工場団地のような必要最低限の市場性があることが絶対条件となります。
そして、住宅塗装営業と工場営業では、BtoCとBtoBという営業としては大きな違いがあります。また新規獲得から契約を獲得するまでの時間軸が大幅に違うこともあり、同じ営業マンが2つの市場を兼務させることは難しく、住宅塗装営業とは営業マンを分けることも成功条件と考えます。これらの成功の条件さえ整っていれば、工場塗装市場での競争相手は少なく、年間数億円以上の売上を安定的に生み出すことも可能であり、実際に全国で多数の成功事例が出ています。

アステックペイントにおける、工場・倉庫・施設関連の塗料出荷量は2023年比で130%以上伸びており、工場市場の盛り上がりを見て取ることができます。

しかしながら、工場塗装営業には大きな欠点も存在します。それは「工場市場の動向は景気に左右されやすい」という点です。製造業の業績が良い時は、しっかりと設備投資の予算も組まれ、その設備投資の一部として大規模な修繕工事の予算が組まれることが多い傾向にあります。

しかし、この業績は当然変動し、業績が落ち込むと修繕工事の金額が大幅に減額されることも往々にしてあります。このような背景があるため、工場塗装市場での専門業者が少ないのかもしれません。

アパマン市場の伸びしろとは?

※イメージ写真

しかしながら、「工場・アパマンチャネル」のアパマン市場は、製造業とは異なり、人口に対して全国均一に市場性があると言えます。さらに製造業とは違い、住宅塗装市場のように景気に大きく左右されることはありません。そして、住宅塗装営業と工場営業の営業マンは兼務ができないと上記で指摘しましたが、逆に工場営業とアパマン営業の営業マンは兼務することが可能だと考えます。

理由は、両方ともBtoBの営業で相性も良く、また新規獲得後の「案件」に対して、同じように中長期の時間軸で追いかける営業の流れはほぼ同じだからです。

工場営業だけでは、景気の上下により、売上の安定化を作り上げることが難しく、多くの塗装会社が撤退してしまうケースがありました。しかしながら、工場営業とアパマン営業の両立を行うことで、同じ営業の仕組みの中で2つの市場で取り組むことができ、なおかつ工場営業の持続可能な活動を実現することで、住宅塗装市場では経験することのないような大規模な売上と高粗利を定期的に獲得することが可能となります。

以上のような理由をもとに、アステックペイントでは「工場・アパマンチャネル」と2つの市場を1つにまとめて皆様に提案しています。

アパート・マンション市場について調べました。
総務省統計局の「一戸建と共同住宅数割合の推移」によると一戸建は1958年では1346.1万戸、2023年には2931.9万戸と2倍の増加に対して、共同住宅(アパート・マンション)は1958年97.2万戸、2023年には2496.8万戸過去最多で1958年の約26倍まで増加しています。住宅全体に占める共同住宅の割合推移は1958年以降一貫して上昇を続け、2023年には44.9%まで伸びています。

すなわち、戸建て住宅とほぼ同じ戸数の共同住宅があり、他のデータと合わせて鑑みると、アパート・マンションの中でも「中低層物件」は塗り替えストックも多く、競合他社が少ない中においては安定的に塗装工事の受注できる市場だと言えます。

「工場・アパマンチャネル」のアパート・マンションの塗装営業は、住宅塗装の元請け営業を行ってきた塗装社会にとっても、多角化という観点においても取り組みやすい事業であり、またアパート・マンションだけの営業も十分可能とも考えます。

アパマン市場において有効な取り組み

※イメージ写真

それでは、具体的にどのような取り組みが有効なのか整理しました。近年行われた法改正が、アパマン市場に参入する大きなきっかりになると考えます。賃貸住宅管理業法第20条改正により、不動産管理会社はオーナー向けに定期的な報告が義務付けられました。

定期報告の内容は建物の維持保全も含まれています。実際に、ある不動産管理会社では建物の保全状況を報告するために、管理物件の外装チェックを行い、簡易報告書を作成してオーナーに提出しています。実績として1年間で200件の簡易調査報告から60件の現調に繋がり、30件の塗装工事を受注している事例もありました。

この事例は非常に魅力的に聞こえますが、大きな課題もあります。それは不動産管理会社は業務量が多く、人手不足の問題がある中で、法改正で定められている定期報告を網羅的には実施できていないということです。

この課題を解決することが、アパート・マンションの塗装工事を受注するポイントであると考えます。 アステックペイントとしては、この現状をチャンスととらえ、2025年はアパマン市場に力を入れていきます。

不動産管理会社への課題解決提案の仕組みを構築し、加盟店の皆様に支援サービスを提供できるように取り組んでいきます。現在の厳しい状況を乗り越えるためにも、アパート・マンション市場の開拓に共に取り組んで参りましょう。

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このコラムの寄稿者と運営者

【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹

【コラム寄稿者】
株式会社アステックペイント
菅原 徹

株式会社アステックペイント 代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

【運営会社】
株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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