【シンナーとは?】塗装現場で使えるシンナーの種類・選び方・安全な使い方を完全解説

LINEで送る Twitterでシェア Facebookでシェア

シンナーとは、塗料を薄めて作業性を高める溶剤です。
そして塗装において、シンナーは作業に欠かせないアイテムの1つです。
しかし、一言にシンナーと言っても、その種類や用途は多岐にわたります。一般的には、塗料の希釈時に使用されるシンナーですが、選び方や使い方によっては、作業効率に大きく関わることもあります。

この記事では、塗装工事で使用されるシンナーについて、その基本的な役割から種類ごとの特徴、さらには注意事項をご紹介します。

この記事でわかること

✅ シンナーの基本的な役割と、使わないと起きる現場トラブル
✅ 塗料用シンナー・ラッカーシンナー・専用シンナーの違いと正しい使い分け
✅ 希釈率の間違いや相性ミスによる施工不良を防ぐ選び方のポイント
✅ 火災・健康被害を防ぐための安全な取り扱い・廃棄方法
✅ アステックペイントが提供するシンナー製品とサポート内容

「シンナー」とは?塗装現場における基本の役割

※イメージ画像

シンナーとは、塗料を希釈(薄める)するために使用される液体溶剤です。
溶剤塗料を使用する塗装現場では、ほぼ必ず使用します。

シンナーには、以下の4つの主要な役割があります。

①塗料の粘度調整

塗料自体の揮発や乾燥時間を調整でき、塗装における作業性が向上します。

[使用しない場合の不具合] 表面にムラが生じ、仕上りに影響を及ぼす可能性があります。

②金属建材や塗膜表面などの脱脂

脱脂力が高いシンナーで建材表面を拭くことにより、表面に加工された油分を溶かし除去することができます。

[使用しない場合の不具合] 工場で製造された金属建材は、錆を防ぐために油分などで塗膜表面に加工している場合があります。その油分が残っている状態で塗装を行なうと、下地(建材)と塗料の付着を妨げ、密着性に悪影響を及ぼす可能性があります。

③塗料の除去

塗装作業中に溶剤塗料が垂れた・汚れた場合に、水では除去できない溶剤塗料をシンナーを使用することにより、除去することができます。

[注意事項]
サッシ周りや塗装箇所をシンナーで強く拭いてしまうと「塗料の色が落ちる。」 「塗装面がムラになる。」「下地を侵す。」などの不具合が生じる可能性があります。そのため、予め目立たない箇所でテスト施工を行ってから使用することを推奨します。

④塗装道具の洗浄

溶剤塗装作業後、刷毛やスプレーガンなどの塗装道具を洗浄することができます。溶解力が高いシンナーを使用することで、より効果的に洗浄できます。

シンナーの種類と選び方|塗料に合わせた正しい使い分け

重要な前提として、すべての塗料に対応できる万能なシンナーは存在しません。

塗料の種類・主成分によって使用するシンナーが異なります。
間違った組み合わせは、色の差異・乾燥不良・樹脂劣化の原因になります。

シンナーの種類について

塗装作業で主に使用されるシンナーは、「塗料用シンナー」 「ラッカーシンナー」の2種類です。

この2種類は以下の特徴があります。

≪各種シンナーの比較表≫

 臭い溶解力乾燥性
塗料用シンナー弱い弱い遅い
ラッカーシンナー強い強い早い

塗料用シンナー

現場での使用頻度が最も高いシンナーであり、主に弱溶剤塗料の希釈や塗装道具の洗浄などで使用されます。別名、「ペイント薄め液」や「トシン」とも呼ばれています。

ミネラルターペン(同義語:ミネラルスピリット・ホワイトスピリット)である脂肪酸炭化水素を主成分としています。塗料用シンナーの中には、AとBがあり、それぞれに特徴があります。

≪塗料用シンナーA/Bの比較表≫

 純度・価格溶解力乾燥性
塗料用シンナーA高い強い早い
塗料用シンナーB低い弱い遅い

ラッカーシンナー

ラッカー塗料※1の希釈や塗料用シンナーで落ちない汚れの除去、塗装用具の洗浄などで使用されます。また、塗料用シンナーと比べて溶解力が強いため建材や塗膜表面の脱脂に使用する場合もあります。

揮発性の高い溶媒であるアセトンやトルエンなどを主成分としています。ラッカーシンナーの中には高価なものと安価なものが存在し、それぞれに特徴があります。また、弱溶剤塗料にラッカーシンナーを使用した場合、溶解力が強いため、弱溶剤塗料の樹脂に影響を及ぼす可能性があります。

※1:トルエンやアセトンなど揮発性の高い溶媒に、アクリル樹脂などを溶かし、揮発性を利用し乾燥させる塗料です。

≪ラッカーシンナーの比較表≫

 溶解力乾燥性価格
ラッカーシンナー(新液)強い遅い高価
ラッカーシンナー(再生品)弱い早い安価

専用シンナー

その他には、強溶剤タイプのアクリル、ウレタン、エポキシ塗料などを希釈する際は、各塗料の性質に合わせて成分を変えた専用シンナーを使用します。以下に、代表的な専用シンナーをご紹介します。

≪例 :各種塗料に使用する専用シンナー≫

強溶剤塗料名主な使用場面シンナー種類
アクリル樹脂塗料床材アクリルシンナー
ウレタン樹脂塗料屋上防水ウレタンシンナー
エポキシ樹脂塗料床材エポキシシンナー

上記の様に、強溶剤タイプの塗料では専用シンナーを指定していることが多く、使用しない場合は塗装の仕上がりや乾燥時間に影響を及ぼし、塗料自体の品質を低下させてしまいます。そのため、代用はできません。

シンナーの取り扱い3大注意事項|現場での安全管理

シンナーは**危険物第4類(第1石油類・第2石油類)**に分類される引火性液体です。
使い方を誤ると、健康被害・火災事故のリスクがあります。
必ず各メーカーの仕様書・安全データシート(SDS)を確認してください。

注意①:希釈率は必ず守る

シンナーは希釈するために使用しますが、適切な希釈率にて使用することが重要です。
希釈量が極端に少ないと、粘度が高く塗りにくくなり、反対に希釈量が多いと塗料が薄くなり、塗料本来の性能を発揮できない場合があります。

希釈率は、使用する塗料の種類、道具の種類、気温などの条件によって異なります。必ず塗料缶に記載されている注意事項や仕様書、カタログ等をよく読み、適切な希釈率を守って作業を行ってください。

注意②:火気厳禁・換気の徹底

機溶剤であるシンナーは、危険物第4類 第1石油類および第2石油類に該当します。

そのため、有害物質が含まれており、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。したがって、安全データシート(別名:SDS)などをしっかり確認することが重要です。また、シンナーを取り扱う際は、防毒マスクや保護メガネなどの保護具を着用することで、より安全に作業できます。

火気厳禁

引火性液体であるシンナーは、完全に乾燥するまでは周辺での火の使用は避けてください。最悪の場合、シンナーに引火して燃え広がり、塗料保管庫で火災事故が発生する恐れがあります。正しい有機溶剤塗料の保管方法を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

関連記事
有機溶剤塗料の保管方法と消防法の注意点|塗装会社が知るべき法
有機溶剤塗料の保管方法と消防法の注意点|塗装会社が知るべき法
有機溶剤塗料(溶剤塗料)の保管は、消防法の規制対象です。指定数量を超えると危険物倉庫の設置が必要になり、違反すれば行政処分のリスク
続きを読む

換気

シンナーを長期間吸引した場合、頭痛やめまい、吐き気などの人体への毒性があると言われています。そのため、基本的には風通しの良い屋外で使用し、屋内で使用する場合は換気をこまめに行い、適度な休憩をとることを推奨します。

注意③:廃棄は法令に従って適切に処分

絶対に排水溝に直接流してはいけません。少量のシンナーの場合、シンナーを新聞紙や布に染み込ませ、風通しの良い日陰でしっかりと乾燥させた後、地域自治体の定めるルールに則り、処分してください。

大量のシンナーの場合、産業廃棄物の専門業者に依頼して処理してもらう必要があります。

アステックペイントのシンナー製品「アステックシンナーDX」とは?

アステックペイントでは、塗料用シンナーAに分類される「アステックシンナーDX」を取り扱っています。

アステックペイントが販売する弱溶剤系塗料の推奨シンナーとして設計されており、自社製品との相性・品質を保証しています。

シンナー選びで迷ったとき、塗料との組み合わせに不安があるときは、アステックペイントの専門スタッフへご相談ください。現場の状況に合わせた最適な製品をご提案します。

まとめ:シンナーの正しい知識が現場品質を守る

確認ポイント内容
シンナーの役割粘度調整・脱脂・除去・洗浄の4つ
主な種類塗料用シンナー・ラッカーシンナー・専用シンナー
選び方の基本使用塗料の種類に合わせて選ぶ(代用不可)
安全対策火気厳禁・換気・適切な廃棄
アステック製品アステックシンナーDX(弱溶剤系推奨品)

シンナーは種類を間違えると施工品質の低下・トラブルに直結します。
正しい知識と適切な製品の選択が、現場品質の向上と安全な作業環境をつくります。

塗装会社の経営者・現場担当者の方へ|アステックペイントがおススメ

現場の品質トラブルを減らし、施工の安全性を高めたいとお考えなら、アステックペイントへのご相談をおすすめします。

✅ シンナーを含む幅広い塗料ラインナップ
✅ 職人向け勉強会・安全大会など現場サポート充実
✅ 現場の課題に専門スタッフが迅速に対応

約3,500社の加盟店が選んだ理由を、ぜひご自身の目でお確かめください。商品が気になる方は、ぜひお気軽にアステックペイントにお問い合わせください。

塗装業における課題解決なら
お任せください

AP ONLINEを運営している(株)アステックペイントは、塗装会社様の様々な課題解決の支援をしています。どんな内容でも構いません。まずは一度現状のお悩みや要望をお聞かせください。​

\例えば、こんなお悩みありませんか?/

  • コストカットをはかりたい
  • 元請け案件を増やしていきたいが、方法が分からない​
  • 案件数を増やしたいが、成約率が低い(営業力に課題がある)​
  • 競合他社との差別化に悩んでいる​
  • 売上、粗利を増やしたい​

| お取引様の声・実績 ​|


この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

【運営会社】
株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

この記事に関連する用語

記事カテゴリ

  • 塗装業界チャンネル
  • 営業活動レポート
  • 経営サポート
  • 塗装の現場から
  • 代表コラム
  • 製品紹介