施工品質向上の秘訣!下塗り工程を増やすことによるメリットとは?
近年、各塗料メーカー、住宅塗装市場では、上塗材の開発において、“耐候性”の高い塗料や“機能性”を持つ塗料の開発に力を入れている傾向にあります。
しかし、住宅塗装市場の競争が激化する中、お客様から自社を選んでいただくために「塗料の性能面以外」で他社との差別化できる方法をお探しの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、株式会社大装の小川敦様の「下塗は、1回塗りではなく2回塗り」にこだわる理由とその提案方法について取材しました。
「自社の施工力で他社との違いを見出したい」とお考えの方はぜひご覧ください。
目次
【会社紹介】株式会社大装 代表取締役 小川 敦 様
株式会社大装様は東京都練馬区を中心に、「真心・安心・丁寧」をモットーに塗装事業を展開されている会社様です。
小川社長は職人歴30年の経験を活かし、塗装の仕上がり、塗膜の持ちを追求した施工で、地域に根差して活動されています。
■公式HP:https://daisou.design/
「下塗り2回塗り」にこだわる理由とは
理由① 上塗材の性能を最大限発揮するため
小川社長:上塗材の機能を最大限活かすためです。
当社では外壁・屋根ともに上塗材は耐候性が高く、機能性を持ったアステックペイントの塗料をメインで使用しておりますが、上塗材の耐候性や機能性を最大限活かすには下塗りが重要だと考えております。
理由② 施工後の不具合を減らすため
小川社長: 下塗り不足による塗膜の剥離や、不具合を減らすためでもあります。
さらに下塗材には「白色」を原則使用しております。「白色」を使用する理由としては、遮熱性能の向上と、2回施工時に色がついているのがはっきりし、施工時の判断もしやすくなります。
また、自身、職人ともに仕上がりの違いがあるためです。
私や、職人も「上塗材の仕上がりが全然違う!」と下塗り1回の時、下塗り2回の時の上塗材の仕上がりの差を体感しております。具体的には塗膜の厚み具合や、表面を触った感触に違いがでます。
「下塗材2回塗り」で工夫しているポイント
■工程内乾燥時間
工程内乾燥時間はメーカーが定めている施工要領に従い原則1日1工程を目安に施工しております。
■下地(物件)に合わせた道具の使い分け
職人には、長毛のローラー、ミニローラー、刷毛を必ず持たせており、通常のローラーで施工が難しい場所もミニローラーや刷毛で施工を行うよう徹底しております。
■工事品質の管理
管理方法としては、全現場への訪問や、職人との電話でのやり取り、現場管理ツールで工程事の写真を管理するなどし、抜けがないようしております。
「下塗材2回塗り」に対しての施主様の反応
小川社長: 原則報告書を基に説明しております。施主様の反応としては「えっ!4回も塗るの?」とビックリした反応を頂きますが、報告書をお見せしながら仕上がりの違い、不具合防止の観点で説明すると下塗り2回塗りの重要性に納得されます。
また、ダメ込み箇所も2回塗りしていることを伝えるべく、ダメ込み時のお写真も併用して見せることで、さらに施工性を評価して頂けます。金額に関しても、1人工+材料代が上乗せした金額で提示しますが、そちらも上記説明でご納得頂くことが多いです。
まとめ
今回は、「下塗り2回塗り」にこだわった取り組み事例についてご紹介しました。
下塗りを1回塗りではなく、2回塗りにすることで、塗装現場の「施工品質」や「塗料の仕上がり」などの向上に期待ができ、それを自社の強みとして施主様への提案の武器にされているそうです。
競合他社との差別化において、塗料以外の視点で取り組まれたい方は、施工品質をPRするために「下塗り」に着目してみてはいかがでしょうか? 興味がある方は、実践されてみてください。
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【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。
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