【混合撹拌に注意】超低汚染リファインシリーズに発生するトラブルと対策を徹底解説

現場の研究 不具合製品名 2022.02.15 (最終更新日:2024.10.09)
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超低汚染性リファインシリーズは、低汚染性に非常に優れている塗料ですが、使用前に混合撹拌が不十分な場合、本来の性能が発揮されません。
そこで今回の記事では「超低汚染リファインシリーズの混合・撹拌不足が原因で起きた不具合事例」と「その対策方法」について詳しくご紹介します。

超低汚染リファインシリーズの施工を行う前の基本情報として、ぜひご参考になさって下さい。

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不具合事例① 「混合撹拌の際に粒が発生」

現象原因
A液にB液を入れ、撹拌した直後に粒が発生したA液にB液を入れたものの、撹拌せずに数十分放置したことで、局所的に硬化反応が進んだ。

不具合の対策

対策方法を見つけるために、アステックペイントにて粒の再現実験を実施しました。

■手順
①A液にB液を入れ撹拌せずに、数十分放置する。
②電動撹拌機で撹拌する。

■結果
A液にB液を入れ、数分~数十分放置すると粒が確認できています。
※液温が高くなるほど、発生しやすくなります。

■対策
粒が発生した場合、その塗料は使用不可となります。
A液にB液を入れた後、直ちに撹拌を行ってください。

不具合事例② 「上塗り2回目にハジキが発生」

現象原因
上塗り2回目を塗装中に部分的な「ハジキ」が発生・上塗り1回目に使用した塗料のB液が適正量より多い
・混合・撹拌不良(ローラーで撹拌)
などの要因により、上塗1回目塗膜にB液が多い箇所が発生した。

検証実験と対策方法

1回目塗装時の塗料のB液が適正量より多く、撹拌不足の状態を想定し、実際に検証を行いました。
実際の検証の様子は下記の動画をご覧ください。

検証手順
①B液を目分量で多めに加える。
②新品のローラーで撹拌する。
③上塗り1回目(白色)を塗装する。
④適正比率の塗料で上塗り2回目(ベージュ色)を塗装する。

■検証結果
上塗り2回目にハジキが確認されました。

対策
A液とB液を適正比率で混合し、十分に撹拌してください。また、ハジキが発生した場合は、適正に混合撹拌された塗料で再塗装してください。

不具合事例③ 「塗装数年後の部分的な汚染」

現象原因
塗装して数年経過後、部分的に汚染が発生・B液の混合割合が極めて少ない
・B液撹拌が不足している塗料でタッチアップした

検証実験と対策方法

B液の有無の違いで低汚染性がどの程度異なるか、実際に検証を行いました。

検証手順
①適正比率で全面に塗装する。
②部分的に「適正比率の塗料」「A液のみ」でタッチアップを行う。
③その後、汚染水を吹きかけて、スポンジで水洗いを行う。

■検証結果
A液のみでタッチアップした箇所に明らかな汚染が確認されました。

■対策
低汚染性を十分に発揮させるためにも、A液とB液を適正比率で混合し、十分に撹拌してください。また、汚染箇所は適正に混合撹拌された塗料で再塗装してください。

まとめ

今回の記事では、超低汚染リファインシリーズの混合・撹拌不足によって過去発生した不具合事例とその対策方法とご紹介しました。

トラブルを防ぐためにも、超低汚染リファインシリーズは適正比率で混合し、十分に撹拌することが大切です。撹拌方法をわかりやすくお伝えするために、「混合撹拌の説明動画」も作成していますので、リファインシリーズをご使用される際は、ぜひご参考されてください。

■リファインシリーズの混合比率

製品名混合比(A液)混合比(B液)
超低汚染性リファイン500Si‐IR151
超低汚染性リファイン1000Si‐IR151
超低汚染性リファイン500MF‐IR151
超低汚染性リファイン1000MF‐IR151
超低汚染性リファイン弾性1000MS‐IR151
超低汚染性リファイン艶消1000MS‐IR131

超低汚染リファインシリーズの小分けにおける混合・撹拌の方法は下記をご覧ください。

超低汚染リファインシリーズのセットでの混合・撹拌の方法は下記をご覧ください。

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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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