SDGsから見る中小企業の役割とは

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近年、「SDGs(エスディージーズ)」という言葉をテレビやニュースでよく見かける。「持続可能な開発目標」という意味だそうだ。

当社に訪問してくる多くの銀行員の胸に、このバッチが付いている。そして、その銀行員や大手化学メーカーの担当者から「御社のSDGsの取り組みはいかがですか?」とよく聞かれるが、私は「全くやっていません」と答えている。

理由は単純で、「自社の生産性を少しでも下げるような取組みは一切したくない」と思っているからだ。適宜、言葉を濁しながら答えている。

SDGsの17の目標と中小企業の役割

SDGsには、以下17の目標がある。

1.貧困をなくそう 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を

4.質の高い教育をみんなに 5.ジェンダー平等を実現しよう

6.安全な水とトイレを世界中に 7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

8.働きがいも経済成長も 9.産業と技術革新の基盤をつくろう

10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを

12.つくる責任つかう責任 13.気候変動に具体的な対策を

14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正をすべての人に

17.パートナーシップで目標を達成しよう

これらの目標に、本当に中小企業が関わる必要はあるのだろうか。

中小企業としては、コンプライアンスの範囲内で自社の社員、顧客、業界の最大の幸せを追求し、最大の利益を出すことで税金を生み出し、そして政治がSDGsを追求するという役割分担が望ましいと思っている。

ここで1番の問題は、中小企業が本来の役割を見失い、自社の生産性を下げ、結果として利益を落とし、関係者を幸せにできないことだろう。

排出権クレジットで黒字化した「テスラ」

引用:https://www.tesla.com/ja_jp

米国の自動車メーカー「テスラ」はトヨタの生産台数の10分の1ぐらいではあるが、今や時価総額は遥かに上回り、利益率もかなり高い水準になっている。

その利益の中身を見ていくと、「排出権クレジット」と呼ばれる利益が含まれる。これは、基準以上のCO2を排出する企業が、基準以下の排出企業から排出枠を買い取る制度で、テスラ車はすべてEVなのでCO2の排出枠をほぼ使わずに丸々持っている。

一方、トヨタなどのガソリン車を大量に売っている大手自動車メーカーの多くは基準を超えてCO2を排出してしまうため、その排出枠をテスラから買っている。

テスラの2020年度の決算を見ると、最終利益は7億2,100万ドル(約780億円)と初めての黒字となったが、その中で排出権クレジットによる売却益は15億8,000万ドル(約1,700億円)となっており、この利益がなければテスラは2020年も赤字だったのである。

テスラのようにCO2の排出権がビジネスになり、かつ地球にやさしい企業と謳われるなら、ぜひとも取り組むべきだと思う。ただし、トヨタのように単に利益を落とすようなことであれば、取り組むべきではないと思う。

中小企業として社会の役に立てることは様々あるが、最も重要なのは自社の生産性を最大限に上げて、最大の利益を生み出すことに尽きると思う。

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