塗装業界での女性の活用について考える

代表コラム メーカー外壁屋根 2023.03.31 (最終更新日:2024.01.16)
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採用の秘訣

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※イメージ写真

私が考える採用の秘訣は「勝てる領域で勝つ」と、ビジネスと全く同じ考えで取り組んでいる。例えば、当社には東京営業所があるが、東京で人材を採用しようと思い、東京の企業と戦っても採用では勝てず、なかなか良い人を採用できない。そこで、福岡で採用し、東京へ赴任してもらっている。ただし、福岡で簡単に勝てるかというと、様々な工夫をして、勝てる領域を何とか見つけ出し、そこで差別化を図るなど、採用の努力を行なっている。

それでは、地元に根ざす塗装会社が、営業マンを採用しようと思った時の「勝てる領域」とは何であるか、私なりに考えてみた。

まず、地元の一般的な中小企業と戦っても勝てるはずがない。相手は、当たり前に土日の週休二日制であり、最近では福利厚生を充実させ、残業などのブラック体質を大幅に減らしてきている。一方で、塗装営業では週末や夜分の商談も多々あり、休みも安定的ではない。社員を多く抱える地元の中小企業に採用で勝つには、もはや「高給与」もしくは「社長の魅力化」しかないと思っている。

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※イメージ写真

給与とは、歩合制であれば変動費であり、高い給与を払っているということは、その社員は会社に給与分の大きな売上をもたらしているはずである。固定給与であっても、高い給与は間接的に会社に売上をもたらすことを社員に促すことに繋がると考えられる。今の時代に高い給与を出さずして、営業マンが採用できると考える方が間違っているのではないだろうか。

高給与を実現するためには、福利厚生などを無理の無い範囲にして固定費を抑えながら、高給与の原資となる会社の収益を、社長が先頭を走りながら作り続けるしかないと思う。
また、先頭を走り続け、少しでも高い給与を払おうと努力している社長を見て奮起する社員もいると思うし、そのような社長の魅力は採用にも大きな力になるはずだ。

社員を多く抱える地元の中小企業は、既存社員とのバランスを考え、簡単に給与を上げることができない。「高給与」は、売上をもたらす原資、もしくは社長の魅力化に繋がる要素と考えれば、営業マンを採用する際の「勝てる領域で勝つ」ことができる数少ない条件と言えるだろう。

女性活用の重要性

もう一つ、勝てる領域を挙げるならば、日本社会の人材の宝庫と言われる「家庭に留まっている女性」だと考える。
女性が社会に復帰することを躊躇するのは、子供が小さく、勤めている会社に迷惑をかけることを恐れているからである。
であれば、時間の融通と緊急時はいつでも帰れる安心感を与え、子供が大きくなった時には、そのままフルタイムで働いてもらえれば、安定的に採用が可能となる。
まだまだ多くの優秀な女性が家庭に留まっており、日本社会の人材の宝庫とはまさにその通りだと思う。会社が自宅の近所ですぐに帰れる立地にあり、時間の融通がきく方が、多少の高い待遇や福利厚生よりも、遥かに勝てる条件になると思う。

人材不足はしばらく続く。ないものねだりをするのではなく、採用できる人材を勝てる条件で採用し、その人材で売上を上げられる仕組みを作れば、これからの時代でも、しばらくは成長路線を描くことはできるだろう。

<2019年4月号アステックペイント定期発行物ホットラインの一部抜粋>


コラム寄稿】株式会社アステックペイント代表 菅原徹

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菅原 徹(すがはら とおる)

株式会社アステックペイント代表取締役
2000年10月に株式会社アステックペイントを創業して以来、高付加価値な住宅用塗料の研究開発・製造・システムやアプリ開発・販促支援など、あらゆる角度から塗装業界の発展を目指し、事業展開している。

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