問合せ多数!ケイミュー製外壁材に対する推奨下塗材を紹介
近年、建材メーカーのコーティングには、難付着系塗膜(フッ素・無機・光触媒)が使用されているケースが増えており、専用下塗材の使用が必要不可欠となります。そのため、加盟店様より「光セラなどのコーティングに塗装する場合の塗装仕様を教えてください」という問合せが増えています。
しかしながら、建材メーカーの総合カタログは数百ページ近くある上に毎年改訂されるため、「知りたい情報が見つからない方・カタログ内の検索に時間を要し、手間に感じている方」も多いのではないでしょうか。
そのため、今回は、ケイミュー株式会社が取り扱うコーティング材別のアステック推奨仕様と注意事項をご紹介いたします。
目次
ケイミュー株式会社とは
2003年に住宅用外装建材メーカーの「株式会社クボタ」「松下電工」が統合し、「クボタ松下電工外装株式会社」が設立されました。そして2010年に現在の社名である「ケイミュー株式会社」へと変更されています。
主力外壁材である「光セラ」は窯業系サイディングにおいて業界初となる光触媒コーティングとして2007年に発売され、現在も販売されています。
コーティング材別の特徴
販売中
2023年1月現在で発売されているケイミュー株式会社のコーティング材の特徴をご紹介いたします。
①光セラ
光セラ | |
発売時期 |
旧製品:2002年~2016年 新製品:2017年~現在 |
コーティング表層 |
光触媒コート |
特長 | 光触媒コーティングで、表面に付着した汚れを分解し、キレイな状態が長続きするコーティング材。 |
使用されている建材 | ネオロック(18mm、16mm)、フィルテクト(16mm)、エクセレージ(15・16mm) |
②光セラ+防藻
光セラ+防藻 | |
発売時期 | 2018年~現在 |
コーティング表層 | 光触媒コート(Cu) |
特長 | 従来の光セラに防藻性能の高い「銅」を配合したコーティング材。 |
使用されている建材 | レジュール(21mm) |
③親水パワーコート
親水パワーコート | |
発売時期 | 2012年4月~現在 |
コーティング表層 | 親水アクリルシリコンクリヤー+親水コート |
特長 | 外壁の色あせを防ぐパワーコートに、雨で汚れを洗い流す親水性をプラスしたコーティング材。 |
使用されている建材 | セラディール(18mm、16mm) |
④親水コート
親水コート | |
発売時期 |
2014年5月~現在(14mm厚) 2016年6月~現在(15㎜、16mm厚) |
コーティング表層 | 親水系塗膜(アクリル系樹脂) |
特長 | 雨で汚れを洗い流す親水性を持つコーティング材。 |
使用されている建材 | ネオロック(16mm)、フィルテクト(16mm)、セラディール(14mm)、エクセレージ(16mm、15mm、14mm) |
終売
①親水セラ
親水セラ | |
発売時期 | 2009年~2017年 |
コーティング表層 | セラミックコート(無機系樹脂+無機系紫外線吸収剤) |
②セラミックコート
セラミックコート | |
発売時期 | 1999年~2010年 |
コーティング表層 | セラミックコート(無機系樹脂+無機系紫外線吸収剤) |
コーティング材別の推奨仕様一覧表
アステックペイント推奨下塗材の紹介と注意事項
アステックペイント推奨下塗材
難付着系塗膜に適応する下塗材は、下記2種類となります。
■水性下塗材 :プレミアムSSシーラープライマー(透明・白)
詳細は以下の記事をご覧ください。
関連記事■弱溶剤下塗材:エポプレミアムシーラープライマーJY(透明・白)
詳細は以下の記事をご覧ください。
関連記事光触媒塗膜の塗装するうえでの注意事項
光触媒塗膜に一般的な下塗材を塗布した場合、「無機系塗膜のため付着性が著しく悪い・光触媒反応による下塗材の分解」が懸念されるため、数年後には塗膜剥離を引き起こす可能性が高くなります。
そのため、「光触媒塗膜に付着する難付着系対応の下塗材」と「紫外線を遮断するための白色」での塗装が重要となります。
「色付きの上塗材で塗りつぶせば、専用下塗材の色まで気にする必要はなく、紫外線の影響は受けないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、塗膜を透過した紫外線によって、光触媒塗膜表面でラジカルが発生し、接触している下塗材の樹脂を分解するため、塗膜剥離に至ります。
難付着系塗膜への付着性実験
光触媒を塗装した試験体の上にプレミアムSSシーラープライマー(透明および白)を塗装し、1年間屋外暴露させた後、付着性試験(セロテープ碁盤目試験)を実施しました。
この試験から分かるように、プレミアムSSシーラープライマー(白)は「良好な付着性」と「紫外線遮断」を有しているため、ラジカルの発生を抑制し、塗膜剥離を防ぐことができます。
〇透明:テープを貼った箇所は全体的に剥離
〇白 :剥離なし
まとめ
ケイミュー株式会社で使用されているコーティング材の説明と塗り替える場合の下塗材選定についてご紹介しました。
外壁材の見た目でだけでは、難付着系塗膜かどうかの判別が困難です。
光触媒塗膜の可能性がある場合は、専用下塗材を施工することで、塗膜剥離のリスクを抑えることができるため、ぜひプレミアムSSシーラープライマー(白)やエポプレミアムシーラープライマーJY(白)のご使用をご検討ください。
本記事が営業活動の参考になれば幸いです。
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この記事の監修者と運営者
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
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株式会社アステックペイント
谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。