難付着系塗膜に使用できる「エポプレミアムシーラープライマーJY」
近年増加しているフッ素・光触媒・無機系塗膜は、難付着系塗膜とも呼ばれています。これらの塗膜は、塗り替え工事用の一般的な下塗材が付着しづらいため、塗料選定を誤ると早期剥離に繋がる可能性があります。
今回の記事では、難付着系塗膜にも対応したアステックペイントの塗料製品の1つである、「エポプレミアムシーラープライマーJY」の特徴や仕様、使用上の注意点などを詳しくご紹介いたします。
エポプレミアムシーラープライマーJYとは?
「エポプレミアムシーラープライマーJY」は、難付着系塗膜への塗り替え可能な、「付着性に優れた二液型弱溶剤下塗材」です。
また、難付着系塗膜だけでなく、一般的な塗膜への付着性にも優れており「どんな既存塗膜なのか判別できない」という屋根や外壁にも安心して施工できる塗料です。
【概要】
用途 | 弱溶剤形二液屋根外壁用変性エポキシ系下塗材 |
特徴 | 強付着性 |
適応下地 | ≪外壁≫ コンクリ-ト・モルタル・ALC・窯業系サイディング ≪屋根≫ セメント瓦・カラーベスト・モニエル瓦 ≪既存塗膜≫ リシン・吹付タイル・スタッコ・石材調仕上材下地・フッ素塗膜・無機系・光触媒塗膜 |
荷姿 | 15kgセット(A液 12.5kg B液 2.5kg) |
塗布量 | 0.13~0.25kg/㎡ モニエル瓦の場合:0.20~0.34kg/㎡ |
希釈量 | 希釈不可 |
塗り回数 | 1回 |
乾燥時間 | 工程内:3時間以上7日以内 工程間:3時間以上7日以内 |
色 | 透明・白 |
可使時間 | 4時間以内(20℃) |
難付着系塗膜に付着するメカニズム
難付着塗膜には、一般的な塗膜と比べて無機系バインダー成分※が多く含まれています。
この無機系バインダー成分にはセラミックやガラス質など様々あり、塗膜表面が緻密になり、耐久性が上がるため塗膜の汚染や劣化を低減することができます。
その反面、塗り替え工事を行う場合、塗料が付着しづらく、一般的な塗料を塗装すると早期剥離に繋がる可能性があります。
エポプレミアムシーラープライマーJYは、エポキシ樹脂成分とシラン成分を配合することで、エポキシ樹脂成分有機系塗膜に付着、シラン成分が難付着塗膜に付着することができます。
※無機系バインダー成分とは … 難付着系塗膜の主成分であり、結合材のこと。
仕様
適用上塗材
【外壁】
・EC-5000PCM-IR
・超低汚染リファイン1000MF-IR
・超低汚染リファイン1000Si-IR
・超低汚染リファイン艶消1000MS-IR
・フッ素REVO(-IR)
・シリコンREVO(-IR)
・スーパーラジカルシリコンGH
・無機ハイブリッドウォール
・無機ハイブリッドウォールJY
・グラナートミドルコート(SP)
・シリコンフレックスJY
・マックスシールド(U/Si/F)
【屋根】
・超低汚染リファイン500MF-IR
・超低汚染リファイン500Si-IR
・シリコンフレックスJY
・無機ハイブリッドコートJY
・無機ハイブリッドコートJY-IR
・スーパーシャネツサーモSi/F
・シャネツテックSi-JY
使用上の注意点
●シーリング材からのブリード汚染が懸念される場合は、白色を推奨します。
●旧塗膜が光触媒の場合は、白を推奨します。
※透明を使用した場合、透過した紫外線で光触媒反応が起こり、経年後、塗膜剥離に繋がる可能性があります。
●弱溶剤のためシーリング材が硬化不良を起こす恐れがありますので、シーリング充填後、夏場は3日以上7日以内、冬場は4日以上8日以内に塗装してください。
●調合比を厳守し、十分に撹拌してください。
調合比が不適切だったり、撹拌が不十分だと、付着性能が十分に発揮されない恐れがあります。
●A液とB液を混合撹拌後、15~20分程度熟成してください。
●二液型塗料のため、混合・撹拌後は可使時間以内に使い切ってください。
●モニエル瓦に塗布する場合、塗布量が異なります。
健全なスラリー層に濡れ色光沢が確認できるまで、もしくは健全なスラリー層を隠蔽するまで1~2回塗装します。(脆弱なスラリー層は、事前にケレン・高圧洗浄により、完全に除去してください。)
まとめ
今回は、難付着系の既存塗膜の屋根外壁の塗り替えも可能な下塗材「エポプレミアムシーラープライマーJY」の付着性について詳しくご紹介いたしました。
エポプレミアムシーラープライマーJYは、屋根・外壁問わずはば広く使用できる下塗材です。遮熱性にも優れているため、 遮熱性を持つ上塗塗料との組み合わせでぜひご使用ください。
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この記事の監修者と運営者
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
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株式会社アステックペイント
谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。