高い耐候性を誇るシーリング材「アステックシール高耐候 4000」
アステックシール高耐候4000とは?
アステックシール高耐候4000は1成分型変成シリコーン系のシーリング材で、カートリッジタイプとペール缶タイプの2種類をご用意しています。外壁塗料の高耐候化にマッチし、幅広く塗装も可能なシーリング材としてご愛顧頂いています。
目次
アステックシール高耐候4000の3つの機能
①高耐候性
キセノンランプ式促進耐候性試験を5500時間実施してもシーリング材表面にひび割れ等の劣化症状が生じないため、アステックシール高耐候4000は18~22年相当の耐候性が確認されています。これは、外壁塗装の高耐候性塗料の耐候性に匹敵します。
※あくまで試験環境下における実測値であり、耐候性を保証するものではありません。実際の自然ばく露環境下では、下地の状態、施工方法、気象条件により耐候性は異なる場合があります。
JISの建築用シーリング材の試験項目では、繰り返し疲労試験による耐久性の評価が一般的であるため、耐候性に関しては参考値となります。
②低モジュラス
モジュラスとは、ゴムなどの弾性体を引っ張った時に元に戻ろうとする力のことです。窯業系サイディング板の場合、温度や地震などの外的要因による動きが大きいことから、柔らかくて窯業系サイディングの動きに反発しにくい「低モジュラスタイプ」が適していると言われています。
※日本シーリング材工業会が定めている低モジュラスの基準は、引張強度が2kgf/cm2 未満のことを指し、アステックシール高耐候4000はこれに該当します。
③ノンブリード
アステックシール高耐候4000は、可塑剤の添加量を最小限に抑えたノンブリードタイプであるため、汚染物質が付着しづらくなります。
一般的にシーリング材上に塗装する場合、ブリード汚染※1が発生する場合があることから、先打ち工法による工事ではノンブリードタイプのシーリングを施工します。
※1ブリード汚染
シーリング材に含まれる柔軟性を出す成分(可塑剤)が染みあがり、塗膜を軟化させて表面がベタ付くことで、排気ガスや砂埃が付着して汚染する現象。ノンブリードタイプのシーリング材でも少量の可塑剤が含まれているため、経年でブリード現象が発生する可能性があります。
対応素材
窯業系サイディング
色展開
カートリッジタイプは、5色の色味を取り揃えているので、上塗材の色味に合わせて、共色を選択してご使用いただくことも可能です。上塗材に近い色調のシーリング材を施工することで、シーリング材上の塗膜にひび割れが発生しても目立ちにくくなる傾向があります。
製品データ
使用量計算
カートリッジ および ペール缶の1個当たりの100mの必要缶数算出表です。
打設するシーリングの幅と深さから使用する本数(缶数)の算出にご活用ください。
※使用量は、ロス率20%を見込んで施工できる長さとしています。
開封後の可使時間
温度別開封後の可使時間とタックフリー時間の一覧表です。
※カートリッジタイプに関しては、開封後は使い切りとなります。
ペール缶タイプは、アステックシール2000よりも開封後の可使時間が短くなっておりますのでご注意ください。
【ペール缶のタイプごとの施工目安】
Aタイプ(1月~6月、9月~12月)
Bタイプ(6月~9月)
※施工目安と異なる時期に使用した場合、硬化が早すぎる・遅すぎるなど、施工性が悪くなる場合があります。
施工仕様
アステックシール高耐候4000施工時の施工仕様表です。
施工時は、打設前に必ず専用のプライマーを塗布してください。プライマーは、アステックシールのモジュラス以上の力で下地・シーリングと付着するため、シーリングの早期剥離を防止することができます。
アステックシール高耐候4000への塗装
アステックシールに塗装する場合の適応下塗材の一覧です。各種下塗材を塗装可能です。
下塗材(窯業系下地) | 適否 |
エポパワーシーラー | 〇 |
エポプレミアムシーラープライマーJY | 〇 |
サーモテックシーラー | 〇 |
プレミアムSSシーラープライマー | 〇 |
ホワイトフィラーAⅡ | 〇 |
エピテックフィラーAEⅡ | 〇 |
HBサイディングプライマーJY | ×(クリヤー仕上げ) |
※クリヤー仕上げの場合、目地上の塗膜がひび割れる可能性が高く、後打ち工法を推奨しているため不適となります。
JIS規格
JIS A 5758 建築用シーリング材 F12.5E-8020 合格 ※社内試験による
注意点
・ 水分、雨などに注意し、直射日光を避け冷暗所に保管して下さい。
・ 打設前に必ず専用のプライマーを塗布してください。
・ 工程間間隔時間を超過して下塗材を塗布すると、シーリングと下塗材の付着性が著しく低下します。
・ シーリング材の先打ち工法で塗装をした目地部では、シーリング材の打設後の硬化収縮や躯体の温度変化などによる挙動に塗膜が耐え切れず、ひび割れる場合があります。
・薄く施工することは避けてください。短期で白化現象を生じます。
・カートリッジタイプを使用する場合、保存状態や期間によっては容器内で黄変することがありますが、性能に影響ありません。
・ペール缶タイプを使用する場合、缶内に薄皮状の硬化物があればヘラ等で取り除いてください。
シーリング材のトラブルについては、こちらの記事でもご紹介しています。
関連記事まとめ
今回は「一成分型変成シリコーン系のシーリング材」である「アステックシール高耐候4000」の性能と仕様について詳しくご紹介いたしました。皆様の今後の営業活動と現場品質の向上にお役立てください。
アステックシール高耐候4000に興味を持たれた方はぜひアステックペイントにお問い合わせください。
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この記事の監修者と運営者
【記事監修】
株式会社アステックペイント
谷口 智弘
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株式会社アステックペイント
谷口 智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】
株式会社アステックペイント
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株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。