屋内外のリフォームに最適な木部専用塗料「ガードラックアクア」
戸建て住宅の破風板やウッドデッキなど、劣化して色褪せている木部に対してどのような塗料が最適なのか迷われたことはありませんか?
多くの塗料メーカーにて木部保護塗料を取り扱っており、塗り替え工事でどのタイプの塗料が最適なのかわからない、といったご質問をいただく機会がございます。
和信化学工業株式会社様で製造されているガードラックシリーズの中の1つである「ガードラックアクア」は、劣化した木部下地の木目を活かしつつ、表面に膜を作ることで保護する機能を兼ね備えています。
2022年10月よりアステックペイントでもお取り扱いを開始し、多くの施工店様にご愛顧いただいております。
今回は、塗り替えに最適な木部保護塗料「ガードラックアクア」についてご紹介させていただきます。
ガードラックアクアとは
ガードラックアクアは、
水性のため塗装箇所の制限が少なく、浸透して固める性能と造膜して保護する性能を兼ね備えた半造膜タイプの木部保護塗料です。
半造膜タイプ イメージ図
特徴:木目の風合いを残しつつ、着色力(隠ぺい性)に優れる。
木材の質感を出しつつ、着色力(隠ぺい性)に優れるためリフォームなどの塗り替えに使用されることが多い。
浸透性によって適度に木目を活かしつつ、造膜性によって劣化箇所の美観性向上や木材の保護を実現できるため、リフォームや塗り替えに最適の塗料です。
製品名 | ガードラックアクア |
荷姿 | |
タイプ | 塗り替えに最適の半造膜タイプ |
仕上がり | |
容量 | 14㎏/3.5㎏ |
塗料系統 | 水性系 |
対応 | 屋内・屋外 |
塗布回数 | 1~2回 ※2回以上塗り重ねる際は、 3日以内に塗り重ねてください |
塗布量 | 100g/㎡(1回あたり) |
工程間 | 工程内:2~4時間以上 最終養生:24時間以上 |
ガードラックアクアの特徴
■ワシンマイクロカプセル
防カビ・防虫・防腐効果を長持ちさせるワシンマイクロカプセル
ワシンマイクロカプセルとは、無機質でできた中空多孔質で、外観は2~5μmの球形微粉体の粒子です。
粒子の中心部は空洞で、粒子表面(壁面)に細かい穴が開いていることで、薬効成分が徐々に放出される徐放性(コントロールリリース)を持ちます。
この徐放性によって安全性が高まり、機能性はより長く発揮されます。
■防蟻効果
アメリカカンザイシロアリ試験を元にした防蟻効果
ガードラックアクアに含まれる薬効成分は、木造建築の天敵の一つである白蟻にも効果を発揮します。
無塗装の木材と、ガードラックアクアを塗装した木材に、白蟻を入れ質量の減少率を試験しました。
その結果、無塗装の木材は約18%の質量減少率、ガードラックアクアを塗装した木材は0.0%の質量減少率と、白蟻に対しても強い耐性を付与することが確認されています。
※0.1%差は試験誤差として判断
※試験方法:日本木材保存協会規格JWPS-TW-S.1 およびJIS K 5.3.1 防蟻性能に準ずる。
性能基準:試験後平均質量減少率3%未満であるとき「防蟻性能あり」と判断できる。
■防カビ効果
木材を長期的に保護する為に防カビ効果が付与されています。
主に木材に生える5種類のカビ(クモノスカビ、クロコウジカビ、アオカビ、黒色酵母、ミドリカビ)に対して1ヶ月に渡る防カビテストの結果、 5種すべてのカビに対して大きな防カビ効果が見られています。
■防腐効果
ガードラックアクアを塗装した木材を土中に埋め込み、10年経過後の腐敗の程度を確認しました。
土中に埋めることで常に多湿な環境になり、さらに微生物の働きによって木材の腐敗が促進されます。
結果、薬効成分により無塗装の試験体と比較して土中の微生物による木材の分解を防ぎ、腐敗が抑制されるという結果を得ました。
■耐候性
ガードラックアクアの耐候性は、第三者機関で実施したサンシャインウェザーメーター試験において、1000時間の照射後も、膨れや剥離、大きな変退色などの不具合は確認されていません。
これは自然界に置き換えると約3~4年相当です。
ガードラックアクア1回塗り | |
サンシャインウェザーメーター 1000時間 試験前後 | |
屋外曝露 1年 |
■高い着色力(隠ぺい性)
着色力(隠ぺい性)が高く1回塗りでもキレイな仕上がり
通常、塗装面をキレイに仕上げるためには、塗料を2回塗る必要があります。
ガードラックアクアは着色力(隠ぺい性)に優れているため、1回塗りでも木部のシミや汚れが目立たないキレイな仕上がりになります。
製品データ
ガードラックアクア |
◯耐候性:自然界(3~4年相当)退色などの劣化症状なし ◯色数:標準16色 ※あくまでサンプルです。実際の色味とは異なりますので、必ず和信化学工業の色見本帳にてご確認ください。 【規格】 日本建築学会材料規格 JASS18M-307(木部保護塗料に関する規格)に適合 JASS 18 M-307は、日本建築学会が定める「建築工事標準仕様書・同解説JASS18塗装工事」で2006年11月に木部保護塗料塗り(WP)が新設されました。規格の項目は以下の通りです。 木材保護塗料は、「樹脂及び着色顔料のほかに、防腐、防カビ、防虫効果を有する薬剤を含むことを特徴とする既調合の半透明塗料」と定義され、性能規格を満たしたものが木材保護塗料と認定されます。 ・乾燥時間:16時間以内 ・促進耐候性試験:480時間の照射で、膨れ・割れ・剥がれがなく、色の変化の程度が色見本と比べて大きくないものとする。 ・防虫(防蟻を含む)・防腐・カビ抵抗性能:薬剤添加必須 【使用方法】 ガードラックアクア|仕様書 ガードラックアクア|技術資料 |
施工上の注意
・ 塗布量は素材の吸い込み具合により大きく変わります。特に傷みのひどい木材の場合は塗料がよく染み込み、塗布量が多くなることが予測されます。
・ 乾燥時間は塗装状況により変わりますので目安としてください。
・ 換気を良くして養生してください。
・ 換気が悪いまたは塗布量が標準よりも非常に多いと、乾燥が極端に遅れ、強いタック感(ベタつき)が発生する可能性がありますので注意が必要です。
・ 標準塗布量は主に針葉樹で設定しているため、塗料が染み込み難い堅木などの場合には標準塗布量以下でもタック感(ベタつき)が強く発生する場合もありますので、
木の種類による影響にも注意が必要です。
・ 素材の状態によって、洗浄・研磨・漂白などをしてください。
・ 傷んでスカスカした状態の木は、素地調整を行ってから塗装することをお奨めします。
・ 気温5℃以下での塗装はお控えください。
・ 気温0℃以下では凍結の恐れがあります。
まとめ
今回は、和信化学工業株式会社製ガードラックシリーズの一つ「ガードラックアクア」をご紹介しました。
ガードラックアクアは、木材に浸透し木目を活かしつつ膜を作り、木材下地を守るための性能を多く兼ね備えているため、塗り替えに最適な木部保護塗料の一つです。
今後の営業活動ならびに施工品質向上にお役立ていただければ幸いです。
【記事監修】株式会社アステックペイント 谷口智弘
株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。
【運営会社】株式会社アステックペイント
AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。