粗利益率がなんと3倍!下請け外壁塗装工事の粗利が改善した要因とは

営業・販促事例 塗装外壁 2022.02.25 (最終更新日:2023.09.29)
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多くの塗装会社様で取り組まれている下請けでの塗装工事事業。その上で多くの経営者の方が悩まれるのが、「粗利益率の低さ」です。今回の記事では、下請け塗装工事で粗利益率を10%から30%に向上させた塗装店様の事例をご紹介します。
下請け塗装工事の粗利益率改善をお考えの方はぜひご覧ください。

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【会社紹介】株式会社大橋美装

大橋様

株式会社大橋美装様は、岐阜県安八郡安八町を中心に塗装工事事業、リフォーム事業を展開されている会社様です。大橋健一様が代表取締役を務められています。

公式WEBサイト:https://www.ohashi-bisou.co.jp/

下請け塗装事業において抱えていた悩み

大橋社長:元々ハウスメーカーの下請け塗装工事をしていましたが、「仕事はあるが安くて儲からない」という課題を抱えていました。

当時から従業員を数名雇用し工事を回していましたが、複数の現場が重なり自社職人だけでは工期に間に合わない場合、孫請け業者に依頼せざるを得ないこともありました。

ところが、孫請け業者の現場管理は容易ではないため、施工品質は下がる上に利益率も低くなる一方でした。
何とかこの環境を変えたいと思い下請け塗装工事における取り組みを改善することにしました。

粗利益率を改善するための3つの取り組み

イメージ
※イメージ写真

大橋社長:既存の元請け会社であるハウスメーカーとの取引をやめ、新たな元請け会社への新規営業を行いました。

やみくもに新規営業をしても粗利益率は改善できないと考え、“OB顧客を多く抱え、かつ成約率に悩みを持たれている”会社に絞って、飛び込み訪問を行い、アプローチを行いました。

その結果、新規開拓にてガス関連の元請け会社と取引できる関係となり、OB顧客の下請け塗装工事を担当させていただくことに。そして、元請け会社に対して、3つの営業支援を行いました。

1.診断書の作成

元請け会社の従来の塗装営業は、下請け業者から上がってくる見積書に自社の利益を乗せただけの見積書のみ提出されていました。
元請け会社のOB顧客とはいえ、診断書まで提出している同業他社に負け続けている状況だったため、まずは診断書作成サポートから行いました。

元請け会社を通してOB顧客に診断書を提出することで、見積書の内容に関する信用度を向上させることができ、成約率の向上に繋がりました。

※診断書作成には「現場ポケット」というアプリを活用しており、1件あたり15分の所要時間で作成しています。

現場ポケット
画像引用:https://gempo.info/

■現場ポケット公式サイト:https://gempo.info/

現場ポケット活用事例について知りたい方は次の記事をご覧ください。

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2.商談同行

元請け会社の営業マンの大きな課題の一つに「施主様より具体的な塗装工事の質問を受けた際にうまく回答できない」ということがありました。その悩みを解消するには商談同行が必要だと考え、施主様への見積提出時に同席し、商談サポートを行いました。

商談同行を重ねるにつれ、元請け会社の営業マンに知識と自信が付き、結果として成約率改善に繋がりました。

3.元請け会社のイベントへの参加(年間4~5回)

塗装に関して知識がない営業マンが多いため商談同様に“塗装のプロ”として、イベントに来られた施主様への専門的なアドバイスを行いました。

また、イベントに参加することで元請け会社の営業マンとの関係性も構築できており、有効な手立てとなっています。

取り組みによる3つの効果

1.元請け会社の年間施工棟数が2棟から50棟へ増加

月4~5棟程工事を安定して受注できる状態となり、元請け会社・大橋美装、双方とも経営の安定化につながっています。

2.元請け会社および営業マンからの信頼獲得

商談同行を重ねるにつれて、元請け会社の経営層の方、営業マンの方からの信頼が上がっています。

特に「診断書作成」と「商談同行」が営業マンから喜ばれました。

3.下請け塗装工事の粗利が10%から30%へUP

一般的な下請け工事の場合、施主様と元請け会社で事前に契約が行われ、元請け会社から提示された金額で施工することになるため、自社に残る利益が低くなるケースもあります。
しかし、弊社では施主様との交渉前に元請け会社とのパートナーとして診断書の提出、元請けへの商談同行などのサポートを行うことで、元請けにも下請けにもしっかりと利益が残るような付加価値の高い塗装提案ができるようになりました。
結果として粗利益額も増え、元請け会社と良好な関係を築くことにもつながっています。

下請け塗装事業における今後の展望

大橋美装
株式会社大橋美装の社員の皆様

大橋社長:元請け塗装工事で1棟完工するまでにかかる労力(建物診断や見積り提出、関係業者との打ち合わせ、完工後の集金等)を考えると、下請け塗装工事でかかる労力は1/3程度です。

下請け塗装事業は安定的に仕事があり販促費もほとんど掛からないので、今後も続けていきたいです。

今後も元請け会社への支援を行いながら「下請け塗装工事のさらなる付加価値向上」を目指し、苦しい時に支えてくれた従業員やその家族の幸せを実現したいと考えています。

まとめ

今回は「下請け塗装工事の付加価値向上」の取り組み事例についてご紹介させていただきました。「下請け塗装工事=低利益」というイメージは根強くありますが、やり方次第でそのイメージを覆すことができます。

アステックペイントでは「下請け塗装工事の付加価値向上」をテーマに、営業支援の新サービスを行っております。本記事を読まれて気になられた方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合せください。

■アステックペイントにて実施している下請け塗装工事の営業支援内容

営業支援塗料パック提案IT支援販促ツール支援
OB向けDMの提供・営業マン向け勉強会開催で集客支援の実施競争力の高い塗料ラインナップを用意。パッケージにて塗装提案が可能現場ポケットの標準化に寄り元請け会社との連携を強化元請け営業マンの成約率向上を支援する販促ツールを拡充

野口

記事監修】株式会社アステックペイント 野口英樹

株式会社アステックペイント営業本部 本部長。アステックペイント入社後、福岡営業所、東京営業所の所長、顧客事業部部長を歴任。現在は、アステックペイント4つの営業部で構成される営業本部の統括マネジャーとして、塗装会社の抱える課題を解決するための提案・成長支援を行っている。

アステックペイント

運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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