職人チームで取り組む倉庫の環境整備(美倉庫プロジェクトvol.10)

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AP ONLINEでは、塗料倉庫の整理整頓、在庫削減に取り組まれている全国の加盟店様に訪問インタビューを実施し、整理整頓の工夫についてご紹介する「美倉庫プロジェクト」を連載しています。
第10回目の事例は、関東エリア塗装会社様の美倉庫をご紹介します。
塗装会社様の塗料倉庫の管理品質向上、塗料の廃棄量削減のために、ぜひご参考にされてください。

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倉庫概要

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概要詳細
倉庫のサイズ合計180㎡ 高さ:2~2m(3棟)
在庫数約300缶
在庫金額300万円
事務所からの距離車で5分(約2km)
工事比率・ネタ場の敷地 180坪(約600㎡)
・施工棟数 100-110棟/年
・自社職人:3人
・協力施工店:40-50社

これまでの取り組み

創業当時からの想い

2004年に現在のネタ場[資材置き場(180坪)]を設置。その時に社長が決意されたのが、今後どれだけ事業規模が大きくなっても、「これ以上のネタ場スペースは増やさない」ということでした。現在もその想いを持ってネタ場の整理整頓(環境整備)に取り組んでいます。

社を上げて取り組んでいる環境整備は、在庫塗料の削減ほか、具体的な目標を設定して取り組まれています。以下の写真は倉庫に貼られた掲示物です。

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左写真)計画書の掲示:環境整備に向け、各担当が何をやるべきか明確にされている。
右写真)在庫表を掲示:倉庫でも月の在庫塗料数が見える化されている。

在庫を増やさない工夫

【色の提案】
・付帯部3色はフッ素塗料(艶あり/3分艶)で色を絞って提案
・提案時は「雨樋に塗ったサンプル」を使用

ND-155 シルキーホワイトN-20:黒SR-423:こげ茶  
※軒天は、ほぼシルキーホワイト

・屋根外壁の色提案でも色見本を使用して、自社の人気色に誘導

【営業の在庫塗料積極提案】
・在庫塗料で受注することで、粗利率を上げることができるため、会社として在庫塗料の積極提案を推奨。毎月集計して年2回のボーナスに反映させている。

塗装倉庫のコンセプト

「小学生が見ても探せる倉庫」をコンセプトに環境整備を進められています。

倉庫ごとに塗料全体の配置見取り図、床に貼られた行き先案内のテープほか、コンセプト達成のための多くの工夫がなされています。

実際に入社間もない新人スタッフさんや女性のパートさんも材料を取りに来られるそうです。

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左写真)見取り図
中央写真)製品名が書かれた矢印
右写真)棚/床に製品名を表記 ※赤枠箇所

倉庫整理の工夫点

整理方法:
・木製の棚を設置
・材料(メーカー)別で、名札プレートを付けて、保管場所を指定

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■塗料は製品・色番号(色見本あり)ごとに保管場所が指定され、整理整頓されているため、必要な在庫が見つけやすい。

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左写真・中央写真)電動工具(床置きのものはテープで置く位置のマーキングあり)、養生部材、副資材ほか、ネームプレートで所定の保管場所が指定され、整理されている
右上)責任者を掲示
右下)保管方法の見本写真を掲示

概要詳細
倉庫整理の頻度毎朝朝礼後の15分
棚卸しの頻度1回/年 (7月決算時前に実施)
4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)1回/月 「環境整備の日」

【環境整備の取り組み】

毎月の環境整備の日は、チェックシート(20項目)に基づき、社長、部長の2人でネタ場を含む全てに店舗をチェック。

自社の環境整備の考え方として、普段は整理整頓で少し乱れることがあってもOK。しかし、月1回の環境整備の日に乱れている場合はボーナスのマイナス査定とする。

各チームで6ヶ月間の環境整備に対する取り組みがボーナスに反映される仕組みになっている。

保管ルール

概要詳細
使用期限(開封済み)環境整備の日のタイミングで状況確認
使用期限(未 開 封)環境整備の日のタイミングで状況確認
倉庫からの持ち出し/戻しのルールグループLINEで管理

保管状況

概要詳細
在庫塗料の種別「外壁上塗材」が多い
温度管理特に無し

危険物の取り扱い

概要詳細
危険物倉庫

溶剤塗料の保管数量
なし/危険物倉庫の設置は見積リを取り検討中

適正在庫量以上を持たない方針で管理

産廃処理

概要詳細
廃棄費用ドラム缶 14,000円 ・運搬費 3,000円(10本30,000円/回)
廃棄頻度1回/2ヶ月 ※ドラム缶10本が溜まったら依頼

廃棄処理について

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■県の産廃処理基準が厳しく、バッカンに異物が入っていた場合は、受け取り拒否、取引停止になりかねない状況で、産廃処理業者さんも過敏になっている。自社と取引のある産廃処理会社部長さんのご厚意で、月2回、バッカン内の産廃チェックをしてもらっている。異物が発見された場合は、社長を含む自社関係者のグループLINEで共有して、注意喚起ほかの対策を講じている。

在庫管理方法

概要詳細
管理者の指名各担当者
在庫管理ツールGoogle ドライブのスプレッドシート
※ 2缶以上の在庫があれば、赤色で表示されるほか。

まとめ

今回は美倉庫プロジェクト第10弾の事例レポートをお届けしました。AP ONLINEでは定期的に塗料倉庫の環境整備に取り組まれている塗装会社様の活動事例をご紹介します。
「塗料の不良在庫がたくさんあり悩んでいる」「高額な産廃処理費が課題である」という会社様はぜひ記事をご参考にしていただければと思います。

■過去の美倉庫プロジェクト記事はこちら

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この記事の監修者と運営者

【記事監修】
株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

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株式会社アステックペイント 
谷口 智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

【運営会社】
株式会社アステックペイント

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株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。2020年以降、遮熱塗料国内メーカーシェアNo.1を連続獲得中。

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