手間がかからず低コスト!すぐに実践できる塗装現場の安全対策5選

現場の研究 外壁安全対策屋根規格・法律防水材 2023.02.13 (最終更新日:2024.01.16)
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安全対策の必要性

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工事の現場には、様々な危険が潜んでいます。

塗装工事に携わる方を対象としたアンケートでは、約30%の方が「事故を経験したことがある」、また約70%の方が「ヒヤリハットを経験したことがある」と回答されています。(当社調べ)

こうした「事故」や「ヒヤリハット」は事前の対策によって防ぐことができます。

今回は、現場の安全対策の中で、手間やコストが少ない、すぐに実践できる事例を5つご紹介いたします。

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すぐに実践できる安全対策5選

注意喚起の標識の掲示

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作業者の意識向上や危険の周知を目的に、危険箇所に注意喚起のための標識を掲示します。

例えば、溶剤を扱うネタ場に「火気厳禁」と掲示することで、危険を視覚的に伝えることができます。

また、施主様が足場に上ってケガをしてしまう事態を予防するため、足場の昇降口付近に「工事関係者以外 立入禁止」などの掲示をすることも有効です。

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注意喚起の標識は、市販品を購入する以外にも、以下の方法で簡単に自作することもできます。

①注意喚起のメッセージデータを作成

パソコンのソフト(パワーポイントなど)やスマートフォンのアプリ(Pagesなど)を用いて作成します。

②メッセージデータを印刷

プリンターをお持ちならプリンターで印刷します。お持ちでなければお近くのコンビニでも印刷できます。

※耐水性のある用紙に印刷すれば、③のラミネートをする必要はありません。

③印刷したメッセージを保護

印刷したメッセージをラミネート加工すれば、水や汚れから保護でき、何度も使えるので、経済的です。

ラミネート専用の機械を使えば高いクオリティで仕上げることもできますが、手軽に済ませたい場合は100円均一ショップなどで販売されているシールタイプのラミネートフィルムを貼るという方法もあります。

危険箇所に蛍光テープやトラテープを貼る

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足場の段差や突起などの危険箇所に蛍光テープやトラテープを貼るだけで、目につきやすくなり、注意喚起することができます。

ホームセンターや通信販売などで購入でき、単価も高くないので、入手しやすい安全対策備品です。

救急箱を設置する

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救急用具を救急箱にまとめておくことで、作業中に軽いけがをした際にはすぐに応急処置ができます。夏場は救急用具の他に、冷却スプレーや塩アメなどを入れておくことで熱中症対策にもなります。

また、労働安全衛生規則第633条にて、事業者は救急用具などの設置・管理が義務付けられているため、まだ準備されていない場合は、すぐにでも実施されることをお勧めします。

毎日溶剤を持ち帰る

溶剤系の塗料やシンナーなどは引火性があるため、作業後、現場に置いたままにしておくと火災の要因となる恐れがあります。

また、溶剤は臭気も強いため、施主様の健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。 溶剤を毎日持ち帰ることで、作業終了後の施主様の安全を確保することになります。

足場の作業床の整理

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足場は狭い場合も多く、作業床にモノがあると、避ける際にバランスを崩して転倒、墜落したり、避けきれずにモノに当たって落下させたりしてしまう危険があります。

基本的に足場の作業床にはモノを置かないようにすることで、作業中に無理な態勢にならず、安全に作業できるほか、作業効率の向上にもつながります。

まとめ

本記事では、すぐに実践できる安全対策5選をご紹介しました。

安全対策は、本人が安全を意識することはもちろんですが、簡単なものでも仕組みとして取り入れることで事故の発生リスクを低減させることができます。

今回ご紹介した安全対策は、いずれも手間やコストが少なく手軽にできる対策なので、まずはそこから取り組んでみてはいかがでしょうか?

他にも安全対策についてご紹介している記事も多数ありますので、ぜひそちらもご参照ください。

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記事監修】株式会社アステックペイント 谷口智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」塗装品質の向上のための施工指導を行う「フィールドエンジニア部」を統括する責任者として、高付加価値塗料の研究・開発、塗装現場の品質管理のための活動を行っている。

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運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。

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