省エネ⁈節約⁈遮熱塗料の効果とは?プレハブ小屋で徹底検証

APラインナップ 外壁メーカー塗装屋根性能製品名 2023.03.13 (最終更新日:2023.12.08)
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遮熱塗料を塗ることで、「室内温度はどの程度低下するのか?」「省エネ効果がどのくらいあるのか?」疑問を持たれている方も多くいらっしゃると思います。

・今回の記事では、そんな疑問にお応えするために、2023年7月~8月に実施した遮熱検証結果についてご紹介いたします。

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試験方法

アステックペイント関東工場に同サイズのプレハブを3棟設置し、試験を行いました。

 また、エアコンを27℃に設定し稼働させ、遮熱塗料と一般塗料の屋根表面温度や室内温度の変化、消費電力の違いを検証しました。

purehabu
詳細  
試験場所

アステックペイント 関東工場 駐車場

〒306-0206 茨城県古河市丘里8-1

試験期間 2023年6月30日~9月1日
施設の下地材 屋根:金属折板 / 外壁:金属複合パネル
広さ 床面積13㎡ 高さ2.3m 約8畳
  プレハブ①【遮熱無】 プレハブ②【遮熱有】 プレハブ③【遮熱有】
屋根 塗料 一般塗料 超低汚染リファイン1000Si‐IR 超低汚染リファイン500Si‐IR
グレー(N-60) グレー(N-60) トゥルーホワイト
外壁 塗料 塗装無し 超低汚染リファイン1000Si‐IR 超低汚染リファイン1000Si‐IR
29‐80B 近似色 29‐80B 近似色 トゥルーホワイト

〇試験項目
・サーモグラフィーによる表面温度の違いを観測
・屋根表面温度の測定
・室内天井温度の測定
・室内温度の測定
・エアコン消費電力(電気料金)の比較

試験結果

サーモグラフィーの測定結果

遮熱
※2023年8月31日 サーモグラフィーの結果

サーモグラフィーで測定した結果、屋根・外壁共に遮熱塗料を塗装した棟は、一般塗料の棟と比較すると、明らかに表面温度が低いことが分かります。

さらに、同じ遮熱塗料でも白色の方が遮熱効果が高まるということも見て取れます。

屋根面の表面温度差 

※イメージ写真
※2023年7月31日 屋根表面温度の測定結果グラフ
 

【遮熱無】プレハブ①一般塗料(グレー)

【遮熱有】プレハブ②リファインSi(グレー)

【遮熱有】プレハブ③リファインSi(白)

屋根 表面温度

74.2℃

66.3℃

55.4℃

温度差

-7.9℃

-18.8℃

「一般塗料を塗装した屋根面」と「遮熱塗料を塗装した屋根面」で表面温度を比較した結果、一般塗料と同系色のプレハブ②(リファインSiグレー)では、最大7.9℃の温度差があり、プレハブ③(リファインSi白)では、最大18.8℃もの温度差がありました。

結果として、遮熱塗料リファインSi白で塗装した棟が一番遮熱効果を発揮できていることが分かります。

室内天井温度の測定結果

※イメージ写真
※2023年7月31日 室内天井温度の測定結果グラフ

■2023年7月31日 時刻:11:30 エアコンの設定:自動 27℃

 

【遮熱無】プレハブ①一般塗料(グレー)

【遮熱有】プレハブ②リファインSi(グレー)

【遮熱有】プレハブ③リファインSi(白)

屋根 天井温度

38.8℃

37.1℃

34.4℃

温度差

-1.7℃

-4.4℃

室内天井温度の測定は、エアコンを稼働した状態で行いました。

上記の屋根温度上昇に伴い、エアコンを稼働させている状態でも天井の温度は、遮熱有りのプレハブと遮熱なしのプレハブで、温度差が出ることがわかりました。

エアコン消費電力(電気料金)

■測定期間:2023月8月5日~9月1日 1kwhあたり40円概算

※イメージ画像

測定期間:2023月8月5日~9月1日 1kwhあたり40円概算

 

【遮熱無】プレハブ①一般塗料(グレー)

【遮熱有】プレハブ②リファインSi(グレー)

【遮熱有】プレハブ③リファインSi(白)

使用電気
(電気料金)

148.9(kwh)

(約5956円)

132.1(kwh)

(約5284円)

115.7(kwh)

(約4628円)

使用電気量削減率

 

11.3%

22.3%

約一か月間の消費電力について測定を行いました。その結果、一般塗料のプレハブと比較して、プレハブ②(リファインSiグレー)では、約11.3%、プレハブ③(リファインSi白)では、約22.3%もの消費電力を削減できることがわかりました。

建物の温度が上昇すると、その分、消費電力も多くなることが伺えます。この結果から、遮熱塗料による建物全体の温度上昇抑制で、消費電力の削減と、電気代の節約が期待できます。

※電気料金に基本料金は含まれておりません。
※これはあくまでもプレハブ小屋での結果です。実際の環境下では、建物の開口部の数・大きさや断熱材の影響により、室内温度変化・電気消費量は変動する場合があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回の記事では、真夏の期間における遮熱塗料の効果について紹介しました。昨今、異常気象による猛暑や電気料金の高騰などで、頭を悩ませることが多くなっています。

遮熱塗料を塗装することで、建物の室内外の温度を低下させ、省エネ並びに金銭的な負担を減らすことが期待できます。
また遮熱塗料を塗ることで、屋根外壁の表面温度上昇を防ぐことができ、基材を熱劣化から守ることにも繋がります。遮熱効果のある塗料を選択することで、塗装工事に付加価値をもたらすことができるということですね。塗料選びの際、この記事をご参考にしていただけますと幸いです。


記事監修】株式会社アステックペイント 谷口智弘

株式会社アステックペイント技術開発本部 本部長
住宅用塗料市場のマーケティング分析・品質管理を行う「商品企画管理室」、塗料の研究・開発を行う「技術開発部」、塗料の製造・生産・出荷を行う「生産部」の3事業部を統括するマネジャーとして、高付加価値塗料の研究・開発を行っている。

運営会社】株式会社アステックペイント

AP ONLINEを運営する株式会社アステックペイントは、建築用塗料を製造・販売する塗料メーカー。遮熱性、低汚染性に優れた高付加価値塗料の研究・開発の他、システム・販促支援など、塗装業界の課題解決につながる事業を展開。

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