皮張り

不具合塗料工事・工法 2022.06.24 (最終更新日:2024.04.16)

皮張りとは、塗料貯蔵後または一時保存後に塗料を確認すると表面が乾燥して膜ができている現象。
原因として、容器の密閉不良・直射日光などによる局所的な高温・冬場の缶内部の結露などが挙げられる。
皮張りが発生していた場合、溶剤塗料は樹脂がシンナーに溶けているため、ある程度乾いても撹拌で再び溶けて塗料に戻るが、水性塗料は樹脂が水に粒状に分散しており、ある程度乾くと融着するため水に再分散できず膜として残り、撹拌するとゴマ粒大になり塗料には戻れない。
発生した場合、表面の皮張りを取り除き使用することができる。また、皮張りに気づかず、撹拌してしまった場合は粒となって塗料中に存在するため、ストッキングなどで濾過後に使用する。

水性塗料の皮張りの防止方法

試験概要

検証試験結果

ブルーシートを被せることで、皮張り発生の防止効果が期待できる。

冬場は現場の塗料の保管状況によって皮張りが発生することがある。皮張りが発生した場合、固まっている部分を取り除いて使用できるが「原則、塗料を屋外で長期間保管しないこと」を前提に「現場保管する場合は、直射日光を避ける、ブルーシートをかけて保管する」などの対策を検討する必要がある。

2024年1月発行 HOTLINE「アステックからのご報告」より

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