チョーキング

不具合劣化症状・劣化要因塗料 2022.04.18 (最終更新日:2026.03.17)

チョーキングとは、外壁塗膜の表面が紫外線・熱・水分などの影響で徐々に分解され、顔料が粉状になって表面に浮き出てくる塗膜の劣化現象のこと。 「白亜化」とも呼ばれ、外壁を手で触ると白や外壁と同じ色の粉が指に付着するのが特徴だ。塗膜の耐久性が低下しているサインであり、外壁塗装の塗り替えを検討すべき代表的な劣化症状のひとつとされている。


チョーキングが発生するメカニズム

チョーキングは以下のメカニズムで発生する。

  1. 劣化因子が塗膜の樹脂に作用する紫外線・熱・雨水・酸素などが長期間にわたって塗膜表面の合成樹脂を分解・劣化させる
  2. 樹脂が分解されて顔料が露出する:樹脂(バインダー)が分解されることで、塗膜内に含まれていた顔料が表面に残り、粉状に浮き出てくる
  3. 塗膜全体の防水・保護機能が低下する:チョーキングが進行すると塗膜が薄くなり、外壁への雨水浸透・ひび割れ・漏水リスクが高まる

チョーキングの発生スピードに影響する要因

チョーキングの進行速度は以下の要因によって異なる。

  • 使用した塗料の樹脂の種類:アクリル系・ウレタン系の塗料は耐候性が低く早期にチョーキングが発生しやすい。一方、シリコン系・フッ素系・無機系耐候性が高くチョーキングの発生が遅い
  • 立地・環境条件:南面など紫外線を受けやすい面や、雨水が当たりやすい箇所は劣化が早い
  • 施工品質塗膜が薄い・塗回数が少ない・下塗り不足などの施工不備があると、チョーキングの発生が早まる
  • 下地の吸水性:下地の吸水が多い場合、塗膜の密着・形成が不均一になりチョーキングが起きやすくなる

チョーキングの簡単な確認方法

チョーキングの発生は以下の手順で簡単に確認できる。

  1. 外壁の表面を手のひらや指で軽く触れる
  2. 指に粉状のものが付着すれば、チョーキングが発生している状態
  3. 付着する粉の色は、外壁の塗料色と同じ色(白・グレー・ベージュなど)になることが多い

チョーキングへの対処法

チョーキングが発生した外壁への対処は以下の手順で行う。

  1. 高圧洗浄でチョーキングを除去する:外壁表面に浮いた粉状の顔料・汚れを高圧洗浄機で徹底的に洗い流す。チョーキングが残った状態で塗装を重ねると新しい塗膜の密着不良・剥離の原因となるため、洗浄の徹底が重要だ
  2. 適切な下塗り材を十分に塗布する:下地の吸水を抑えるため、濡れ色・ややが出る程度まで下塗り材を十分な回数塗布する
  3. 耐候性の高い塗料で上塗りを行うシリコン系・フッ素系・無機系など耐候性に優れる塗料を選択し、所定の塗回数(一般的に中塗り+上塗りの2回)で仕上げる

チョーキングの防止策(新規塗装・塗り替え時)

チョーキングの発生を遅らせるための施工上の防止策は以下のとおりだ。

  • 塗回数を増やし塗膜欠陥を減らす:所定の塗布量・塗回数を守り、塗膜を均一かつ十分な厚みに形成することで、劣化因子の塗膜への影響を軽減する
  • 下塗り材の塗回数を増やし下地の吸水を抑える:下地が吸水しやすい場合は、濡れ色・ややが出るまで下塗りを重ね、下地の吸水を確実に止めてから上塗りを行う
  • 耐候性の高い上位グレードの塗料を選ぶ:フッ素系・無機系塗料は耐用年数が長く、チョーキングの発生を大幅に遅らせることができる

よくある質問(FAQ)

Q. チョーキングが発生していても、すぐに塗り替えは必要か?
チョーキングは塗膜劣化の初期〜中期のサインであり、即座に雨漏りや構造被害につながるわけではない。ただし、チョーキングが発生した塗膜防水機能・保護機能が低下している状態であるため、放置するとひび割れ・漏水・外壁基材の劣化へと進行するリスクが高まる。チョーキングを確認したら早めに専門業者へ診断を依頼し、塗り替えの時期を検討することが推奨される。 一般的に外壁塗装の塗り替えサイクルは10〜15年程度(使用塗料による)が目安とされている。

Q. チョーキングしている外壁に上から塗装するとどうなるか?
チョーキングが発生した外壁をそのまま洗浄せずに塗装すると、新しい塗膜がチョーキングの粉層の上に乗る形となり、下地との密着が不十分になる。その結果、短期間で塗膜の剥離・膨れが発生する原因となる。チョーキングが確認されている場合は、高圧洗浄によるチョーキングの除去と適切な下塗り処理が必須だ。施工業者が高圧洗浄・下地処理を省略していないかを確認することが重要な施工品質チェックポイントとなる。

Q. チョーキングが起きにくい塗料の選び方は?
チョーキングの発生を抑えるには、耐候性の高い塗料を選ぶことが最も効果的な対策だ。塗料のグレードと耐候性の目安は以下のとおりだ。

塗料グレード耐用年数の目安チョーキングへの耐性
アクリル系5〜7年低い(最も早くチョーキングが発生しやすい)
ウレタン系8〜10年やや低い
シリコン10〜15年高い(現在の標準グレード)
フッ素系15〜20年非常に高い
無機系20年以上最も高い

長期的なメンテナンスコストの削減を重視する場合は、シリコン系以上のグレードを選択することが推奨される。

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