セメントリシン

塗料塗装工事・工法 塗装の現場から 2022.05.23 (最終更新日:2023.11.09)

建築塗装の仕上材の一つ。 リシンは、モルタルや三十板外壁の吹付材で、ザラザラとした砂壁表面の仕上がりとなる。白色セメントを結合材に、骨材(寒水石や砂)、粉顔料が配合されており、水を混ぜて施工する建築塗装の吹き付け仕上材の一つ。結合材に白色セメントを使用した砂状仕上材を「セメントリシン」と言い、結合材に合成樹脂エマルションを使用した砂状仕上材を「樹脂リシン」と言う。 また、「セメントリシン」の判別方法としては、 ・粉っぽく脆く塗膜として採取しにくい ・塗膜として採取できた場合でも、ライターの火で燃えず煙が出ない ・塗膜片をラッカーシンナーに入れても溶解しない。 などが挙げられる。

リシンは比較的安価な仕上材のため、窯業系サイデイングが定番となる1980年代以前は、多くの木造新築住宅モルタル外壁で使用された仕上材である。落ち着いた仕上がり感から和風住宅外壁で用いることが多いが、取り扱いの難易度は高い。またエフロレッセンスによる色ムラが発生しやすいことから、近年の使用頻度は著しく低くなっている。 なお施工方法に左官工事でリシンをコテで厚めに塗り付け、剣山やブラシで表面を掻き落とした細かい凹凸模様の仕上げ、「掻き落とし仕上げ」がある。この仕上がりが「セメントリシン」の前進と言われている。

アステックペイント製品で塗替えを行う場合、下記の下塗材製品が使用できる。 ・チョーキングと強度不足のため:エポパワーシーラー+エピテックフィラーAEⅡなど
セメントリシンに微弾性フィラーの塗装では、付着が著しく悪い。

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