コンクリートの中性化

不具合劣化症状・劣化要因外壁 2022.04.18 (最終更新日:2024.01.05)

鉄筋コンクリートに中性化が起こるとセメントのアルカリ環境で形成した鉄筋の不動態皮膜が破壊され、内部の鉄筋が腐食する。内部の鉄筋が腐食すると、体積膨張が起こりコンクリートのひび割れや爆裂などにつながる現象のこと。

発生傾向としては、居室など二酸化炭素に多く触れる箇所、幹線道路などに面して車の排気ガスに多く触れる箇所、無塗装の鉄筋コンクリートなどが挙げられる。 強アルカリ性(pHが12~13)であるコンクリートに大気中の二酸化炭素が侵入し、内部のカルシウム化合物と反応を起こすことによってコンクリートのpHを低下させるため発生する。 中性化が発生後の対策としては、下記対応を検討する。

・進行度 小:再アルカリ化工法 ・進行度 中:ひび割れ注入、断面修復 ・進行度 大: 鉄筋腐食:電気防食工法 中性化を進行させないためには、下記対応を実施する。

・コンクリートの表面を塗膜防水材などで被覆する。

・水セメント比を低下させて内部の空隙を減らす。

・鉄筋までのコンクリートの厚さを厚めにして、中性化しても鉄筋まで届きにくくする。

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