ジプトーン
ジプトーンとは、吉野石膏株式会社が製造・販売する天井用の化粧石膏ボードの商品名のこと。 表面に不規則な穴(ピット)が無数にあけられた「トラバーチン模様」が特徴で、学校・病院・オフィス・公共施設・マンションの廊下など、幅広い建物の天井材として広く普及している内装材だ。
ジプトーンの主な特徴
- 表面のデザイン:天然石「トラバーチン(石灰岩の一種)」の質感を模した不規則な凹凸・穴模様が施されており、白色または淡いクリーム色の仕上がりが標準的だ
- 素材:石膏を芯材とし、表面に化粧加工を施した石膏ボード。石膏ボードの特性として耐火性・防火性に優れる
- サイズ:一般的に**910mm×455mm(厚さ9.5mm)**が標準サイズとして広く流通している
- 施工方法:専用の接着剤・ビス・または天井下地への直張りで施工される。目地(継ぎ目)が規則的に並ぶ格子状の天井仕上がりが特徴的だ
- 普及背景:軽量・施工性の高さ・耐火性・コストパフォーマンスの良さから、1960〜1990年代にかけて建設された学校・公共施設・集合住宅に特に多く採用された
ジプトーンが使用されている主な用途・施設
ジプトーンは以下のような建物・場所の天井に多く使用されている。
- 学校(教室・廊下・体育館)
- 病院・クリニック・福祉施設
- オフィスビル・事務所
- マンション・集合住宅の共用廊下・エントランス
- 公共施設・官公庁の建物
ジプトーンの塗装・リフォームのポイント
経年により表面の汚れ・変色・塗膜の劣化が生じた場合、塗装によるメンテナンス・リフォームが可能だ。ただし、ジプトーン特有の凹凸模様と吸水性の高い石膏ボード素材への対応が必要なため、以下の点に注意が必要だ。
- シーラー(吸い込み止め)の塗布が必須:石膏ボードは吸水性が高く、シーラーを省略すると上塗り塗料が下地に吸い込まれ、塗りムラ・仕上がり不良・塗料の過剰消費が発生する
- ローラーの選択:表面の凹凸(穴・トラバーチン模様)に塗料を均一に塗り込むため、**毛足の長いローラー(マスチックローラー・長毛ローラー)**の使用が推奨される
- 水性塗料の使用:内装天井への塗装は水性塗料が一般的で、臭気が少なく乾燥も早いため施工性に優れる
- 既存の塗膜・汚れの確認:過去に塗装が施されている場合は、旧塗膜の密着状態・劣化具合を確認したうえで適切な下地処理を行う
よくある質問(FAQ)
Q. ジプトーンとクロス(壁紙)仕上げはどちらがよいか?
ジプトーンとクロス(壁紙)仕上げはそれぞれ特性が異なるため、目的・予算・施工環境にあわせて選択することが重要だ。
| 項目 | ジプトーン | クロス(壁紙)仕上げ |
|---|---|---|
| 耐火性 | 高い(石膏ボード素材) | 素材による |
| 施工性 | ビス・接着剤で比較的容易 | 糊付け・貼り合わせが必要 |
| メンテナンス | 塗装による更新が可能 | 貼り替えが必要 |
| デザイン | トラバーチン模様のみ | バリエーションが豊富 |
| コスト | 比較的安価 | 製品・施工範囲による |
既存のジプトーン天井のリフォームでは、張り替えよりも塗装による更新の方がコストを抑えられるケースが多い。
Q. ジプトーンにひび割れ・欠けが生じた場合の補修方法は?
ジプトーンにひび割れ・欠損・穴あきが生じた場合は、以下の手順で補修を行うことが一般的だ。
- 欠損部・ひび割れ部のパテ処理:石膏系・アクリル系のパテ材を使用して欠損部を充填・平滑に仕上げる
- シーラーの塗布:補修箇所および周辺にシーラーを塗布して吸い込みを均一に整える
- 上塗り塗装:周辺の色合いに合わせた塗料で仕上げ塗りを行う
ただし、損傷範囲が広い場合・石膏ボード自体がたわんでいる・下地に問題がある場合は、部分補修ではなくボードごとの張り替えを検討することが必要なケースもある。
Q. ジプトーンの塗装はDIYでできるか?
ジプトーンの塗装はDIYで行うことも可能だが、以下の点に注意が必要だ。






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