鉄筋の錆による爆裂

鉄筋の錆による爆裂とは、鉄筋コンクリート造の劣化症状の一つ。 鉄筋はコンクリートの強アルカリ性環境の中で不働態皮膜を形成して保護されているが、空気中の二酸化炭素の浸入やひび割れなどからの雨水の浸入により、徐々にアルカリ性が失われて中性化し不動態皮膜が破壊されて、水と酸素によって錆が発生する。 鉄筋に錆が発生すると体積膨張を起こして、コンクリートを押し上げることで、コンクリートの剥落・錆びた鉄筋の露出が起こる不具合現象。
発生しやすい箇所
- バルコニードレン周辺・軒天・階段裏面など、水がたまりやすい湿潤部位
- 外壁のひび割れ周辺
- 鉄筋のかぶり厚が不足している箇所
「爆裂」の同義語。



《修復方法》
①爆裂した箇所及びその周辺の脆弱なコンクリートを斫る。
②露出した鉄筋の錆をワイヤーブラシなどを用いてケレン除去する。
③残存しているコンクリートの表層脆弱部に断面補修材専用プライマー(含浸固着プライマー)を塗布する。
④鉄筋にポリマーセメント系防錆材を塗布する。
⑤ポリマーセメント系断面修復材を充填する。
⑥薄塗りポリマーセメント材で表面を滑らかにする。
《防止策》
・中性化対策としては、原因である二酸化炭素の侵入を防ぐことが重要である。
①躯体表面を塗膜防水材などの防水性が高い仕上材で被覆する。
②ひび割れは、放置しない。
よくある質問(FAQ)
Q. 爆裂はどんな建物に起きやすいですか? A. 築20年以上の鉄筋コンクリート造(RC造・SRC造)の集合住宅や商業ビルに多く見られる。特に北面や水回り周辺など、常に湿気にさらされる部位は進行が早い傾向がある。
Q. ひび割れと爆裂はどう違いますか? A. ひび割れはコンクリート表面の亀裂で、爆裂はそのひび割れなどを起点に鉄筋が錆びて内部から崩壊した状態のこと。ひび割れを放置すると爆裂に進行するリスクが高まる。
Q. 爆裂を放置するとどうなりますか? A. 鉄筋の断面欠損が進み、建物の構造耐力が低下する。コンクリート片が落下して第三者への危害につながるリスクもあるため、早期の補修が不可欠。
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