鉄筋の錆による爆裂

不具合劣化症状・劣化要因外壁 2022.07.11 (最終更新日:2023.11.10)
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「爆裂」の同義語。 鉄筋コンクリート造の劣化症状の一つ。 鉄筋はコンクリートの強アルカリ性環境の中で不働態皮膜を形成して保護されているが、空気中の二酸化炭素の浸入やひび割れなどからの雨水の浸入により、徐々にアルカリ性が失われて中性化し不動態皮膜が破壊されて、水と酸素によってが発生する。 鉄筋にが発生すると体積膨張を起こして、コンクリートを押し上げることで、コンクリートの剥落・びた鉄筋の露出が起こる不具合現象。

発生傾向:バルコニードレン周辺、軒天、段裏面、外壁のひび割れ箇所周辺などの比較的湿った箇所や鉄筋のかぶり厚不足箇所

《修復方法》  
①爆裂した箇所及びその周辺の脆弱なコンクリートを斫る。  
②露出した鉄筋のをワイヤーブラシなどを用いてケレン除去する。  
③残存しているコンクリートの表層脆弱部に断面補修材専用プライマー(含浸固着プライマー)を塗布する。  
④鉄筋にポリマーセメント防錆材を塗布する。  
⑤ポリマーセメント系断面修復材を充填する。  
⑥薄塗りポリマーセメント材で表面を滑らかにする。

《防止策》
・中性化対策としては、原因である二酸化炭素の侵入を防ぐことが重要である。  
①躯体表面を塗膜防水材などの防水性が高い仕上材で被覆する。  
ひび割れは、放置しない。

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