水性塗膜への降雨の泡の発生

不具合 2022.07.11 (最終更新日:2024.04.17)

水性塗料の施工中の不具合現象の一つ。
乾燥直後の水性塗膜表面の界面活性剤が、降雨・結露などの水分によって流され、雨樋を通って排水桝・地面にたたきつけられなど空気が混入されることにより、石鹸の泡のように発泡する現象のこと。
塗膜形成後の界面活性剤は、塗膜表面では徐々に消失し、塗膜内部では樹脂に取り込まれるため、仕上がり(色や)や塗膜性能に影響を及ぼすことはない。
また、塗料に含まれる界面活性剤は、環境へ大きな影響を及ぼす有害物質ではないため、製品の危険性・有害性を示すSDSやGHSにもその影響を示すものは記載されていない。

こちらの用語の詳細情報は、下記原稿を参照ください。
https://aponline.jp/feature/trivia/5125/

泡の発生に関する不具合事例

・施工部位:折板屋根
・使用塗料:水性上塗材
・症  状:竪樋からの排水に泡が発生
・施工時期:8月下旬~9月上旬
・現場状況:水性上塗材1回目施工後、翌日の大雨により泡が発生
・塗装面:異常なし

泡の発生原因

雨水に泡が発生した場合の対応策

雨水に発生した泡は、以下の方法で処理してください。
① 排水桝などに消泡剤※を数滴添加し、泡を消してから排水する。※消泡剤の入手方法は、販売元の塗料メーカーに問合せください。
② バケツ等に移して生活排水として処理する。

まとめ

泡の発生原因である界面活性剤は、石鹸や洗剤にも含まれる成分です。安全データシートや缶のGHSラベルの危険性・有害性成分として表示義務がないことから、安心して処理いただけます。ご不明な点があれば、担当営業までお問合せください。

Facebookコメント

記事カテゴリ

  • 塗装業界チャンネル
  • 営業活動レポート
  • 経営サポート
  • 塗装の現場から
  • 代表コラム
  • 製品紹介