ダメ込み

工事・工法塗装 塗装の現場から 2022.09.26 (最終更新日:2026.03.30)

ダメ込みとは、外壁や屋根などの塗装工事において、ローラーでは塗りにくい・塗れない細かい部分や狭い部分を、あらかじめ刷毛(はけ)で塗っておく作業のこと。 塗装職人の現場用語(符丁)のひとつで、「ダメ(やり直し・塗り残し)が出ないように塗り込む」ことが名前の由来だ。仕上がりの均一性と塗り残しゼロを実現するために欠かせない工程だ。


ダメ込みが必要な理由

外壁塗装の主な工程では、広い面積を効率よく均一に塗布できるローラーが主役となる。しかし、ローラーは形状上、以下のような細部への塗布が困難だ。

  • 窓サッシ・ドア枠などの建具まわりの際(きわ)
  • 雨樋・配管などの付帯部品との境界部分
  • 入り隅(壁と壁が交わる内側の角)・コーナー部分
  • 軒天と外壁の取り合い部分
  • 換気フードやエアコン配管まわりなどの細かい突起物周辺

これらの部位をローラーで無理に塗ろうとすると、塗り残し・塗りムラ・はみ出しが発生しやすくなる。ダメ込みはこれらの細部を先行して刷毛で丁寧に塗ることで、後からローラー塗りを行う際に均一で美しい仕上がりを実現するための準備工程だ。


ダメ込みの作業手順

ダメ込みは一般的に以下の流れで行われる。

  1. 細部・境界部の確認ローラーが届かない・塗りにくい箇所をあらかじめ確認する
  2. 刷毛による先行塗り:窓枠まわり・入り隅・付帯部との際などを刷毛で丁寧に塗布する
  3. ローラーによる全面塗り:ダメ込みが乾燥または半乾きの状態でローラーによる全面塗りを行い、全体を均一に仕上げる

ダメ込みを先に行うことでローラー塗りとの塗り継ぎが自然につながり、塗り残しや段差のない均一な塗膜を形成できる。


ダメ込みを省略するとどうなるか?

ダメ込みが適切に行われていない場合、以下のような施工不良が生じるリスクがある。

  • 塗り残し(塗膜の欠落):細部の下地が露出し、紫外線・雨水の影響を直接受けることで劣化が早まる
  • 仕上がりのムラ・見栄えの低下ローラーが届かない部分の色ムラ・ムラが目立つ
  • 防水性能の低下:塗り残し部分から雨水が浸入し、外壁・建物内部への浸水リスクが高まる

ダメ込みは完成後には外観からは確認しにくい工程だが、塗膜の耐久性と防水性能を左右する重要な施工品質の指標のひとつだ。


よくある質問(FAQ)

Q. ダメ込みは毎回の塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)で行うのか?
原則として、下塗り・中塗り・上塗りのすべての工程でダメ込みを行うことが基本だ。各塗装工程で細部への塗料の付着を確実にすることで、塗膜全体の密着性・耐久性を均一に確保できる。特に上塗り工程でのダメ込みは仕上がりの美観に直結するため、丁寧な施工が求められる。

Q. ダメ込みに使用する刷毛の種類は?
ダメ込みに使用する刷毛は、塗布箇所の形状・幅・使用する塗料の種類に応じて選択する。一般的に使用される刷毛の種類は以下のとおりだ。

  • 筋違い刷毛(すじかい刷毛:毛先が斜めにカットされており、細部・際塗りに扱いやすい。ダメ込みで最もよく使用される刷毛
  • 目地刷毛:幅の狭い目地・溝部分の塗布に適した細幅の刷毛
  • 平刷毛:比較的広い面積の際塗りに使用する

Q. 見積書・施工仕様書で「ダメ込み」の記載を確認すべきか?
外壁塗装の見積書・施工仕様書にダメ込みの記載が明示されているかを確認することは、施工品質を見極めるうえで有効な確認ポイントのひとつだ。ダメ込みは完成後に外観から確認が難しい工程であるため、施工前の仕様確認・施工中の工程写真の提出依頼を通じて、適切に実施されているかを確認することが重要だ。信頼できる施工業者は工程写真を記録・提出し、ダメ込みを含む各工程の施工状況を丁寧に説明してくれる。

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